見出し画像

ミツバチ家族の複雑な関係。

さがみこファームではミツバチを飼っています。そんなミツバチは知れば知るほど面白い。今回は、ミツバチ家族の関係について書きました。

「秋になると、仲間から巣から追いやられ、死ぬものがいる」
ミツバチは群れで生活します。その数数万匹。メンバーは3種類。女王蜂、オス蜂、働きバチがいます。構成は、女王蜂は一匹、オス蜂は全体の約1%、働きバチは残り全部。圧倒的に女系家族です。

女王蜂は、毎日卵ををせっせと産みます。毎日なんと1500個。しかも、5年間生み続けることができるそうです。ローヤルゼリーという特別な食べ物を食べることで、それを可能にしています。

オス蜂は、普段はまったく仕事をしません。働きバチが集めてきたエサを食べて暮らしています。オス蜂の役目は一つ。新しく生まれてきた女王蜂と交尾をすること。新女王は生まれて一週間くらいすると、交尾行動をするため巣から飛び立ちます。オス蜂たちは、我先にと女王蜂を追いかけ、空中で交尾をします。交尾に成功したものは、そのまま死にます。交尾できなかったものは、また巣に戻ります。

働きバチは、その名の通り、蜜や花粉を集めたり、女王蜂が生んだ卵や、かえった幼虫のお世話をしたりします。時には、スズメバチと捨て身の戦いを挑みます。

画像1



さぁ、この中で、秋になると巣から追い出されてしまうものはどれでしょうか?

正解は、オス蜂。

女王蜂の交尾が済んでしまったら、オス蜂はただの厄介者。冬になる前に、働きバチに追いやられ、野垂れ死にます。ちょっとかわいそうに思いますが、群が冬を越すためには、仕方がないことなのです。

なぜなら、ミツバチにとって冬を越すことは、とても大変なこと。冬は花が咲かず、エネルギー源の蜜や、たんぱく源の花粉を集めることができません。なので、冬前にできるだけたくさんの蜜と花粉を集めてストックしておき、それを少しずつ食べながら春を待つのです。

その時にオス蜂がいたら、エサをたくさん消費してしまい、群自体が冬を越せなくなる可能性があります。

そこで、追い出されてしまうのです。オス蜂は必死に抵抗するようですが、巣には入れてもらえません。結果、餓死してしまいます。

春から秋は、ニート生活。冬が来ると、追い出され死ぬ。暮らしのギャップがすごすぎますね。

追い出されたときのオス蜂の気持ちを考えると、せつない気持ちになります。

さぁって、オス蜂みたいにならないように、今日も皿洗いしようっと!

いそっぺ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?