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エンジンか電動か、それが問題だ!

掃除道具で悩んでいます、エンジン式にするのか、電動式にするのか。
実はブロワーを買おうと思っています。公園や街路樹の清掃でよく見かけますが、落ち葉や塵を強い風で一気に吹き飛ばす機械です。
今までほうきと塵取りでせっせと掃除していましたが、なんせ広いので半日作業になってしまいます。今まではそれでもよかったのですが、今年はプレオープンし、お客様をお迎えするのに、その横で掃除をのんびりするわけにもいきません。朝一番で一気に掃除を終えるためには道具が必要、という訳で「ブロワー」の出番です。

ゼノア 背負い式

いざ製品を選ぼうとすると、風量や重量、ハンディータイプか背負い式か、エンジン式か電動式か、種類・性能・価格もさまざまです。一番迷っているのが、エンジン式にするか電動式にするかです。エンジン式はガソリンまたは混合燃料を使い、一番パワーがあります。また、背負い式もあるので長時間の作業に向いています。一方電動式は、バッテリーを搭載しモータで動かすので、使用できる時間が短いことがネックです。背負い式のバッテリーもあることはありますが、本体にはモーターが内蔵され重量があるのと、値段が高い!
広い場所を一気に掃除しようとすれば、エンジン式なのですが、化石燃料を使うのは抵抗があります。太陽光発電から充電すれば、CO2排出を抑えられるのに、使わない手はない。我々のコンセプトからすれば電動式です。でも作業する身にとっては、エンジン式にしたい。ジレンマです。

この悩み、視点を変えると、さがみこファームの脱炭素化をどうやって進めていくかという問題になります。脱炭素化の道筋として、自分たちがどれくらいエネルギーを使っているのかを把握し、効果が大きなところから手を付ける、というのが王道です。ところで、我々の事業でエネルギーをどれくらい使っているのでしょうか。まだ算出してはいないのですが、イメージ的には自動車、養液ポンプ、草刈り機の順でエネルギーを使ってると思います。今年からは保冷庫の電気が加わります。忘れがちですが肥料も考えないといけません。肥料と言えば、窒素、リン、カリウムが3大要素ですが、原料はほぼ輸入に頼っています。窒素肥料はアンモニアが原料です。アンモニアは空気中の窒素と水素を高温高圧で反応させます。窒素は豊富にありますが、水素は主に天然ガスを原料にしています。リンはリン鉱石、カリウムはカリ鉱石が原料ですが、どれだけのエネルギーが投入されているのか気になります。
そう考えるとブロワーのエネルギーは小さいので、電動化にはそれほどこだわらなくてもよい、とも言えます。とは言え、できるところから行うというのも現実的な方法ですし、脱炭素化の初めの一歩として大きな意味があります。

さてどうしたものか。
考えが堂々巡りするので、問題を定量化してみることにしました。
製品を選ぶ際の評価項目を洗い出し、各項目に対しどれだけ重要視するかを点数化。さらに各項目に対しエンジン式と電動式の評価点をつけて、重要度を加味し総合点を付けました。

評価表

結果は、エンジン式55点、電動式55点。なんと同点になってしまいました。こりゃダメだ。
電動式に踏み切れない一番の理由は価格で、エンジン式に比べると、3倍も値段が違います。現状では高嶺の花、バッテリーも価格は下がってきているとはいえ、まだまだですね。
これはあくまで私個人の評価なので、他のメンバーが評価すると別の結果になるかもしれません。脱炭素化の初めの一歩としてみんなで考えて結論を出したいと思います。
(小林 2022.2.19)

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