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クラフトジン沼より、愛をこめて。#サガコラム

クラフトジン沼に入って一年がたちました。
今日もクラフトジンを飲んで人生が潤ったので、感謝の意を込めてクラフトジンについて語りたい。

そもそもクラフトジンとは何か?

私がクラフトジンを知り、飲みたいと思ったのは、下記のpodcastが原因でした。
冒頭からこの8分35秒付近までを聞いてみてください。

聴いた?

聴いたかな????

聞いたらわかると思うのですが、もうね、飲みたくなっちゃうよねこれ……全くジンを知らなかった私も飲みたくなりましたよ。ずるいよ。

このpodcast聞けばクラフトジンのことが大体わかるし、ていうかこれさえ聞けば私のnote読まなくていい気がするのだが、いちいち音声を流すのが面倒くさい横着ガール&ボーイのために、私の感想も交えて簡単に解説するね!

クラフトジンに定義なし。

クラフトジンには特に定義がない。アルコール度数何度以上とか、法律で特に決まっていないのだ。
あえていうなら、ジュニパーベリーがメインの蒸留されたお酒??
普通のジンと何が違うところでいうと、その地域の特産品とかいろいろなものがたくさん香りづけにはいっているもの、というとわかりやすいと思う。

私の知っているところだと、昆布、切り干し大根、しそ、洋梨、りんご、ゆず、お茶、梅酒ベース、泡盛ベースなんぞがあった。

要はクラフトビールのジン版なのだが、自由度が高すぎるのが特徴とも言える。

さてそんな自由すぎるクラフトジンだが、実はハマってしまいやすい巧妙な罠がそこかしこに張り巡らせてある。
しかもちょっと高いし、ハマるとちょっとお財布に痛い。

あなたがうっかりクラフトジンにうっかりハマってしまわないように、いくつか注意ポイントをここに記しておこう。

ジン沼注意点①:素人にもわかる『酒』の出会いのおもしろさ

突然だが、君は「違いがわかるオトナ」だろうか?

芸能人格付け番組にでてくる人間のように、1,000円と100,000円のワインの違いを的確に感じ取れる人間だろうか? ブドウの違いや、熟成された時間の違いを感じ取れるだろうか?

ビールでも日本酒でもいい。微細な違いがわかり、それを記憶し続けることが可能だろうか?

ちなみに私はさっぱりわからない。

ワインはワインの味でしかなく、ビールはビールでしかない。
味が違うらしい、クラフトビールの違いを楽しむ人もいるが、あいにく私はビールや芋焼酎とかの生臭い感じがだめで「違いがわかる人間」にとっても憧れていた。

しかしそんな下が鈍い人間にも、露骨に違いがわかり、強烈に味を残す酒があった。
もうお分かりであろう、、、それがクラフトジンである。

先ほどもちらっと話したが、クラフトジンには制限がないために、製造者の気持ち次第で全然違うものができあがる。

梅酒をさらに蒸留させてできたジン、樹々(JUJU)PLUM BLOSSOM

玉露がはいったジン、季のTEA

例えば上記二つだが、あなたはふたつを飲み比べて間違えることがあるだろうか?

いや、ない。
絶対に、ない。

コシヒカリとハエヌキとの違いのような、ふじりんごと紅玉のような、巨峰とマスカットのような、そんな小さな違いではないのだ。全然ちがう。
コシヒカリと巨峰、ふじりんごとマスカットレベルで違うのだ。ちょっと鼻や舌が鈍くても、違いがわかってしまう。

種類が多いし、組み合わせも無限大。
との土地の特産品の昆布なんていれちゃう酒蔵もあるし、そりゃわかりやすいのである。わかりやすいというか、驚きと発見が多いのである。

大人に憧れちゃうひとは絶対に近寄っちゃいけない。
あと新しい酒との出会いを求める人も近寄っちゃだめだ。
飲むなよ?絶対飲むなよ??


ジン沼注意点②:かおりがやばい

すでに小見出しが語彙力を失っているが、とにかくジンは香りがやばい。とにかくやばい。
ジンゆえの強烈な香りで、飲んだ際には鼻腔がそのジンの薫りでいっぱいになるのだ。

というのも、実はジンは香水とちょっと似ている。香水の作り方と同じように、花などの香りを抽出している。
つまり、香水を飲んでいるのも同じなのである。
香りが「プハーーー」するのにも納得いただけるだろうか?

とにかくすごい。
ジンに顔を近づけた時点ですでにやばいのだが、飲んだ瞬間がやばい。香りが「ふぁぁぁあああああああああああああっ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」ってするのだ。
やばい、この瞬間の多幸感が半端ない。

さらにちょっと刺激が強いものが入っていれば、飲んだ後にその香りとピリリとした舌触りが口の中に残る。

やべえんだよ。すげえ堪んねえんですよ。
毎回違うの飲んでいるんですが、毎回飲むと
「ああああああおいしいいいいい……ああああ、これねこういう系ね!!!!!そういうことね!!!!!この香りが、こう来るのね?????あああなるほど!!!!!製作者はこれがしたかったんでしょ?????分かるぜ!!!!!!!!」
みたいな気持ちになる。

そしてもう一度あの香りを味わいたくなって、飲んじゃうのだ。
気をつけろ、ほんのちょっとの試飲でも分かるヤバさだ。
飲むなよ?絶対飲むなよ?????


ジン沼注意点③:別にロックで飲まなくていいじゃない

あなたはお酒に強い方だろうか?
ウィスキーとかもロックでいっちゃうタイプ?ラズドラヴェしてラキヤぐいっといっちゃう?テキーラショットで流し込んじゃうタイプ?

残念ながら私はチューハイ2〜3杯目から酔ってしまい、酒豪ではない。
そしてロックでクラフトジンをそのまま飲むことはほとんどない。

こんなにクラフトジンを推している私だから、ロックでばかばか飲んでいるように思われるかもしれないが、そんなことはない。
ジントニックにしたり、ソニックにしたり、ソーダで割ってみたりいろいろしている。

なんというか「お酒を割らずそのまま飲む奴は、酒を大切にしている。かっこいい」みたいな雰囲気がある。
が、クラフトジンを飲む人たちにそのこだわりはほとんどないように思う。
というか、ほとんどトニックで飲んでいる。

クラフトジンは最近再発見されたお酒であり、そういう伝統とかルールみたいなものがない。
だから、弱い人は少し薄めにしたり、甘口が好きな人は甘めのジントニックを作ってもらい味を調整してもらえばいい。

誰も飲み方を強要しない。
自分の好みのジンを、好きに飲めばいいのだ。
そういう気楽さが、このジン沼を作っているのだろう。
この沼は暖かいぞ?

飲むなよ?絶対飲むなよ????


ジン沼注意点④:知ってしまったのならば戻れはしない

まあ、さも物知りのようにべらべらと書いたが、これほとんどTakram Castで聞いた内容だし、断片的である。気になった人はちゃんとページ上記のリンクからpodcastを聴いてほしい。

また、こちらの回もかなり面白い回だ。

https://podcasts.apple.com/jp/podcast/vol-2-%E3%81%8A%E9%85%92%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%96-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%81%AE%E8%8A%BD%E5%90%B9%E3%81%8D/id1459836692?i=1000437476934


とはいえ、あまりクラフトジンについて知りすぎることも注意を払う必要がある。
なぜならば、知れば知るほど面白く、楽しめてしまうからだ。

クラフトジンを作っているのは日本だけではない、海外の至る所で作られている。
作る人もバラバラで、伝統あるウィスキーメーカーが作っていたり、ネットで作り方調べながら作っちゃいました!みたいな人もいる。

それはつまり、それぞれのジンに込められた思想や、その土地の歴史がばらばらで、しかもその想いがボトルにダイレクトに反映されていたりする。

こちらのアルケミストジンを見てみよう

こちらは満月にしか蒸留されない、という謎の月へのこだわりをみせるジンだが、見ての通りキャップが月になっている。

こちらのアイルオブハリスジンもみておきたい

ハリスツイードで有名なあのハリス島のジンなのだが、海を思い起こさせる美しいボトルだ。ご当地の昆布もはいっており、海へのこだわりを感じさせる。

特にこのアイルオブハリスジン、島を活性化させたいという地域貢献の思いや、ウィスキーを作る間のつなぎの意味合いもあるらしい(ウィスキーは熟成やらに時間がかなりかかる)。

こういううんちくをバーテンからききながら、味わうのでは全然味が違うのだ。
そしてうっかりインスタで酒蔵を調べて、アカウントをチェックしてしまう。
(クラフトジンを作っている人たちは大抵インスタアカウントを持っており、製造過程や生産地の風景、作っている人がみれてめちゃめちゃ面白い)

なんというか、香りだけじゃなくて、その土地の文化と香り、作っている人の思いとかのエキスを抽出して一つのボトルに収めたような、そんな感じがするのだ。
いや、きっとほかの酒もそうなのだるけど、クラフトジンのボトルはかなり自由なので、視覚でも想いが伝わりやすいのである。

いいか、調べちゃいけない。調べれば調べるほど、情報と写真がでてくる。
調べるな?絶対に調べるなよ?????

どうしてもクラフトジンのことが分からなかったあなたへ

さて、クラフトジンがいかに危険な飲み物かお分りいただけただろうか?
それとももしかして、分からない?情報がたりない?本当かどうか怪しい??
もし私の言が信用ならないというならば、しょうがない、一度だけ試してみるといいかもしれない。
飲んでるうちに絶対好きになるし、というかたくさん種類があって絶対ひとつは好きになれるジンがあるはずなので非常に危険なのだが、私が「すき❤️」となったジンをいくつかご紹介しておきたい。

Neversink sprits
ニューヨークでりんごの木を植えるところからはじめた、こだわりにこだわりを重ねたりんごで出来たジン。惚れた
https://neversinkspirits.jp

季の美
京都のクラフトジン。ごちゃごちゃしない王道のジンも美味しいが、玉露がはいっている季のTEAもすき。気づいたらどんどん種類がでていて追いつけないよぉ(歓喜)
https://kyotodistillery.jp/products/kinobi/

橘花ジン
すごい。味が超強烈。うまく言い表せない。すごい。
日本古来の香りってこういうことなのか〜!!!!!という驚きに満ちている。
https://www.hyotan.co.jp/cnt/other/kikka-gin.html

バスタブジン
やわらかい。シナモンやカルダモンがはいっているからだろうか。
私はこのジンからクラフトジン沼にはいり、従来のジンのハードなイメージを覆された。複数の賞を受賞しており、比較的たくさん置いてある気がする。
https://whisk-e.co.jp/products/bathtubgin/

樹々
実はコンビニに置いてあってしかも手を出しやすい価格という二重に危険なジン。米焼酎ベース。梅酒ベースのほうもすき。
https://www.hamadasyuzou.co.jp/denzouin/products/juju.html


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