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一万円でどんな本を買う?

YouTubeにて、「本ツイ!ー本屋ついてって1万円あげたら何買うの?ー」という動画企画を見つけた。
本好きの著名人に一万円を渡して、その一万円で彼らが何を買うのかその動向を伺うというものである。
企画は本の問屋である「本の取次トーハン」が運営している。

私のお気に入りの回は、小島秀夫監督回だ。

人によって選ぶ本もさまざまで、本にまつわるエピソードも千差万別。しかし本に対する熱量は皆等しく大きい。彼らが力説する本のプレゼンに惹かれて、紹介された本を手当たり次第読み漁りたくなってしまう。

動画を閲覧しながらふとこんなことを考えた。
もし自分がこの企画に参加したら、どんな本を買うだろうか?
想像しただけで面白そうだ、早速選書してみよう!

なおオリジナルの企画は、書店に足を運んで紙の本を購入している。私もそれに倣い、紙で販売している本であること、そして価格も店頭価格とする。


SLAM DUNK

言わずと知れたスポーツ漫画の金字塔だが、恥ずかしいはなし、読んだことがない。
主要キャラクターや有名なセリフは知っているといった具合に、中途半端に作品を齧っているので作品に触れた気になっているというのが正しいか。

昨年、そろそろ腰を据えて読もうかと思った矢先に映画化が決まった。このタイミングだと"流れに乗じて作品に触れたミーハー"だと思われたくなかったので、私とスラダンのマッチアップは今日まで遠ざかっている。
あと、電子書籍化されていないのも大きい。そんなことをあまり言い訳にしたくないのだけれど。

Veil

Xの広告だったか、邂逅の瞬間は定かではないが、目に留まった時からずっと気になっている作品。
レビューを覗くと、絵柄もさることながら台詞回しもお洒落で映画を観ているような気分になるとのこと。
さらっとこ洒落た言葉が出てくるウィットに富んだ人になりたい。

ドッグスレッド

野田サトル氏の新作アイスホッケー漫画。前作『ゴールデンカムイ』はたいへん楽しく読ませてもらった。アニメの続編が待ち遠しく、1巻から牛歩ではあるがまた読み返しているほどである。

『ドッグスレッド』は作品の概要こそ知っていたものの、ファーストインプレッションで『ゴールデンカムイ』ほど惹きつけられなかった。
しかし、偶然YouTubeに流れてきた3巻発売を記念した動画の勢いに押し負けて以降、無性に気になり始めている。

幼馴染が親の転勤で故郷を離れる。ずっと好きだった思いを伝えるべく空港へ駆ける。それくらい全速力で走れだなんて。野田カムイ節が炸裂している。

東島丹三郎は仮面ライダーになりたい

とにかく小西さんのプレゼンに惹き込まれる。ショッカーは本当にいたんだ…!
中年男性が幼い頃に憧れたヒーローになる。「好き」な気持ちが人を強くして悪を打ち滅ぼす原動力になる。そんな壮大な話なのかどうか、読んで確かめたくなる。

成瀬は天下を取りに行く

本屋大賞や芥川賞など、名誉ある賞を受賞するようなベストセラーの類を私はどうも敬遠する傾向がある。評価されるのはそれなりの理由があるのだから、読む価値は大いにあることは理解しているのだが。単にひねくれているだけだ。

ミステリー食事学

松本本箱へ宿泊した際に手に取った本だったが、エッジの効いた内容が肌に合わず本棚に戻してしまった。
自分のお金を出さないのであれば、一度挫折した本にも気軽にトライできそうな気がする。ロクな理由じゃないな。

トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

小島監督が動画内でおすすめされていたうちの一冊。
ゲーム制作を通して深まった友情に亀裂が走る。実在するゲーム作品も登場するとのことで、こちらの世界との軸が交わるような作風も興味深い。

自由研究には向かない殺人

先日書店に足を運んだ時に、続編の『優等生は探偵に向かない』を購入した。一瞬意味を考えてしまうタイトルに惹きつけられたのだ。
しかし、シリーズものは1巻から読みたいので『自由研究には向かない殺人』がないか血眼になって探したが見つからず。
買った続編はこちらが見つかるまで読まないと決めているので、この企画関係なしに手に入れたい。


以上、計8冊選び終えた。合計はなんと¥10,626。600円ほどオーバーしてしまった。はみ出た分は自腹で出す(という体にして)ので、これで手打ちとさせてほしい。

本を買うために1万円が与えられたら…そうして選んだ本のラインナップを見てみると、読み始めるタイミングを逸していた本やもう一度チャレンジしたい本、自分で買う時にはあまり手に取らない本が並んだ。

出会いは、なにより「きっかけ」が大切。今後、自分で本を買う際も「今まで手に取らなかったジャンル縛り」などをしてみるのも新たな世界が広がってより読書が面白くなるかもしれない。

今年のお盆休みはたくさん本を読むぞ。


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