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旅する猫化プロジェクト!猫と一緒にワーケーションしてみてわかったこと

先日、猫仲間の先輩が都内のホテルで猫を連れてお泊まりしている話を聞き、猫と一緒に出かけるという選択肢があるのか・・!と衝撃を受けました。また、別の友人によると、猫と一緒に広島と東京との二拠点生活をしている友人がいるとのこと。しかも、2匹!犬は人に、猫は家につくという話も聞きますが、意外と猫旅っていけるのかな?ということを確認してみたくなり、今回、旅をしてみることにしました。

選択肢を見せてもらったことで、今回の旅を導いてもらったこともあり、その感謝の気持ちを込めて、今回の体験を書き記してみることにします。猫旅の選択肢が少しでも広がれば嬉しいです。

やってみた感想

・車での移動がうまくいけば、旅はずいぶんしやすくなる
・猫たちは新しい環境にもすぐ慣れ、楽しそうだった(粗相もなかった)
・とはいえ、トラブルはつきもの(移動がなかなか大変)
・帰宅した日、猫たちはぐったり眠っていたので、環境が変わることや移動による負荷はそれなりにありそう

・自然に囲まれてのニャーケーションは最高だった!

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買い出しに出かけたときに何気なく見た景色に感動

やってみようと思った理由

東京に暮らして20年。都会の恩恵にずいぶん預かってきました。
もともとは田舎がイヤで都会にでてきたはずが、最近は年齢のせいなのか価値観の変化なのか、そろそろ、都会から少し離れて、自然にかえりたいという思いが強くなっており、猫との暮らしがその思いを強くさせたかもしれません。そして、技術の進歩や社会的な価値観の変容とのタイミングともあいまって、仕事という観点ではリモートワークが常態化し、どこにいてもほぼ仕事ができるようになりました。つまり、環境は整ったといえます。

とはいえ、いきなり移住も難しいので(移住先選びがなかなか)、まずは猫と自然に囲まれた場所に滞在するという体験をしてみようと思いたったのがきっかけ。自分にとって、都会と自然のバランスがどのくらいであれば心地よいのか、その感触を探ってみようと思いました。都会に暮らしながらときどき自然を感じに出かけるのがいいのか、都会から離れた場所に暮らしながら、ときどき都会に出てくるのがいいのか、試行錯誤の入り口に立っています。

先日、試しに都内で猫OKのホテルを予約したところ、一室一匹という規則で2匹は連れて行けないということが発覚(2匹の場合は2部屋予約する必要があると言われてしまった)。いずれか一匹だけ連れて行こうか迷いましたが、兄弟ずっと一緒だったので引き離すのも申し訳なく、置いていかれる方もかわいそうだと思い、人間だけが一人、外泊したことがあります。ただ、猫たちの様子が気になって落ち着かず。帰宅すると彼らがすごく寂しがったということもあり(何より自分が寂しかった)、原則、猫をおいての旅ではなく、猫との旅を目指します。旅する猫化プロジェクト!

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椿山荘。庭園がきれいだったが、猫のことが気になった

今回の旅の条件

・車での移動を前提に、1-2時間程度の距離
・仕事をするという観点でも、滞在日数は最低3日、理想は5日間
・猫と一緒でもゆっくりできる宿で、自然豊かなところ
・GOTOトラベルのキャンペーン適用対象宿

事前に準備したこと

車の移動に備え、ケージと携帯用トイレを購入しました。お部屋にしばらくケージを置いておき、猫たちに慣れてもらいました。これは正解だった!

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組み立てた途端、くつろぐねこたち(左がむぎ、右がぎん) 

購入したのはこちら。折り畳めてコンパクトになるソフトケージと同じく折り畳める携帯トイレのセットです。

宿探しに活用したサイト

普段から利用しているのが楽天トラベル。「ペットと泊まれる宿」のカテゴリーがあり、ペットの種類(大型犬〜小型犬、猫など)や同室宿泊について、検索することができます。ただ、GOTOトラベルの影響か、在庫がほとんどない印象でした。


JTBでも、「ペットと泊まれる宿」というカテゴリーがあり、楽天トラベル同様、ペットの種類についても選べる仕様になっています。伊豆高原の選択肢が多いような印象ですが、他サイトでは在庫切れとなっていた軽井沢の施設もここだけは空きがあったりしました。

https://dom.jtb.co.jp/yado/theme/pet/

今回、私は使いませんでしたが、じゃらんにもペットと泊まれる宿のカテゴリーがありました。ただ、ペット=犬という前提です。

一休.comでは、「バケーションレンタル」という長期滞在型の宿が検索できます。また、普通の宿の場合でもいずれでも、こだわり条件のところで「ペットOK」という条件を付すことができます。

だれどこというサイトでは、「猫と泊まれるおすすめのホテル・旅館」というランキングページがありました。距離的なところで条件に合うところがなく今回は対象宿がありませんでしたが、全国各地の宿が見られたので参考にしました。


これ以外にも、「猫」+「宿泊」などといったキーワードでプランを検索しました。カテゴリー上、猫OKとなっていても、実際に施設の公式サイトをみにいくと、犬だけだったりというケースがままありました。猫との旅は一般的ではないのかも?

今回泊まった宿

そんなこんなで手当たり次第に検索し、結果的には東急バケーションズ山中湖という、会員制の貸し別荘的な宿泊施設にしました。いろいろ探したものの、猫と泊まれて1時間程度で行けるホテルがなかったためです(もしかしたら、GOTOトラベルの関係で単純に空きが少なかっただけかも)。こちらの施設は一棟貸しのスタイルで、そのうちのいくつかがペット可となっています。食事はついていませんが、2日前までに予約すればセンター棟でいただくことができます。

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森のコテージのようなおうち!

ホテルのようなサービスはありませんが、一棟貸しというスタイルでゆっくりできました。オフシーズンということで一室一泊2万円ほど。ベッドルームが3室(6ベッド)あったので、友人と一緒にワーケーションできたら楽しそうだしもっとお得!なお、ペットの宿泊に対して、一頭数千円かかる宿が多いのに対して、8頭まで宿泊費に込みとなっているのも良心的です。

こちらの施設、昨今の情勢で客足が遠のいていることもあり、たまたま今の時期は一般向けにも空いているお部屋を一休.comで販売している(貸し出し?)のだそう。新規顧客獲得というマーケティング目的もあるようで、私はまんまと「会員になるにはいくらかかるんだろう?」とサービスの内容をつぶさに調べ始めたのでした。

やってみてわかったこと

①思いのほか、猫OKの宿が少ない
②猫連れに一軒家の良さってある
③通信環境が大事!
④暮らすならスーパーや薬局、飲食店など暮らしを支えるお店も大事

①思いのほか、猫OKの宿が少ない
宿を探してみてわかったことは、ペットOKの宿はそれなりにあるのですが、猫OKの宿は本当に少ないということ。今回、関東近県にエリアを絞っているということもありますが、猫に対する宿泊施設の受け入れ態勢はほとんど整っていない印象でした。

そもそも、猫帯同の旅人が少ないということもあるかもしれませんが、いくつかの宿に問い合わせてみたところ、犬しか受け入れていないとのこと。明確な理由はよくわかりませんが、ねこのおしっこは臭いとか、ばりばり爪でひっかくとお部屋の家具がぼろぼろになってしまうということはあるのかもしれません。

②猫連れに一軒家の良さってある
猫たちは運動が大好き!特にうちの猫は生後6ヶ月に満たない月齢ということもあり、部屋中を駆け回っています。東京の自宅は狭いため、オンライン会議に入ってきたり、仕事をしている私の目の前をダダダーッと駆け抜けていくこともよくあります。その点、広い一軒家は猫たちも広々として楽しそうでした。特に階段の上り下りが新鮮だったようで、通常のホテルに泊まっていたら、気づかなかった感覚でした。

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こっちだよ!と促されている図

③通信環境が大事!
普段、出先ではテザリングで仕事をすることも多く、特に不自由は感じていなかった。そんな背景もあり、通信環境のことは事前に考慮していませんでしたが、今回宿泊した宿の環境がすこぶる快適!ワーケーションをするならここはかなり重要なポイントだと思いました。特に都市を少し離れると電波状況がよくないこともあるわけで、事実、電話はとぎれとぎれでした。次回以降の宿選びでも、ここは見逃せないポイントになりそうです。

④暮らすならスーパーや薬局、飲食店など暮らしを支えるお店も大事
ホテルのように食事が用意される施設ではなく、また、敷地内にウォークインで入れるレストランも併設されていないため、食事は自己管理が必要でした(仲間内で行けば、BBQセットを事前に手配して、宿のウッドデッキで行うこともできます)。

スーパーは宿から車で5分ほどのところにありますが、閉店は夜の8時。オンライン会議や仕事のやりとりをしていると、あっという間に夜が更けていくため、都会の感覚のままだった私は、初日の夜は閉店間際にすべり込んだのでした。飲食店も早いところは夕方6時に閉まってしまうため、今回、ほうとうなど、山梨らしい食事には一度もありつけず・・。地元のイタリアンやファミレス、喫茶店などを利用しました。暮らすとなると、当然車は必須で、お店の開拓をもっとしておく必要があると思いました。

やってみて大変だったこと

①猫との移動は荷物が多い
②なんだかんだでプチトラブルは起きる
③平日の移動だったが、都内はぼちぼち道が混む

①猫との移動は荷物が多い
まずはケージ。災害時にも使えるソフトケージ&携帯トイレを購入しました。これとは別に、小さめのトイレを購入してケージの中に入れておきました。元々携帯トイレだったものは、猫がその中に収まって心地良さそうだったので、そのままで使ってみることに。

猫たちの移動はキャリーケースを使い、家の中からこちらのケージへと移動しました。2匹同時にうまくいくときもあれば、嫌がるときは一匹ずつ移動。これに加え、猫たちの砂やエサを詰め込んだ自分の荷物(大きめのスーツケース)。積み込みに、家と車を4-5往復はしたでしょうか。車が通行のじゃまにならないか、注意を受けないかドキドキしながら、汗だくになりました。

②なんだかんだでプチトラブルは起きる
猫トラブルは出がけに起きる。これは常々感じていることですが、いざ出かけようとシートベルトを締めた途端、2匹してう◯ち。一匹がトイレを使っていたので、もう一匹はガマンできず、携帯用のトイレにしてしまいました(むりむり、もうむり〜!というむぎの顔が忘れられないw)。さすがに臭いが充満するので、出発前にお掃除を余儀なくされました。

また、車に揺られて気分がよくないこともあるようで、移動しはじめると心細げににゃあにゃあ鳴くことも。少し停車して、大丈夫だよおうちに帰ろうねと安心させて、またスタートさせるなどしました(それで安心した?観念したようでした)。

また、いろいろなものに興味がある猫たち。ぎんは2度、お風呂に落ちました。ずぶ濡れになって私のところに駆け寄り、大変なことになったー!と目で訴えるぎんの姿が今でも忘れられません(ちょっと笑っちゃったw)。

③平日の移動だったが、都内はぼちぼち道が混む
きっと、休日はもっと混むのだと思いますが、平日でも都内付近は道が混みました。帰宅の途に着く際、猫の積み込みにへとへとになった飼い主兼ドライバーは、都内での渋滞中に疲労のピークがやってきます。車の自動音声案内に、「そろそろ2時間です。休みませんか?」と語りかけられ、うんうん休みたいのは山々なんだけど、渋滞中なのよねと独り言をつぶやくのでした。

次にやるとしたら

エリアによりますが、山中湖や箱根などといった観光地には、AirbnbでペットOKの物件が結構ありました!いわゆるホテル・旅館系を探すより、断然選択肢が広がりそう。一棟貸しのスタイルもいくつかあり、わかっていたらこっちで探したなあと思う充実ぶりです。

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広くて天井が高いおうちに猫たちも楽しそう♪

猫なしの選択であれば、多拠点定額住み放題サービスなど、泊まってみたい宿、いってみたい場所がたくさんあります(自由に選べないのは残念)。とはいえ、少し不自由にはなったものの、決して不幸ではありません。猫たちのおかげで、より自然でいられ自分らしさを取り戻せている感覚があるんですよね。

旅から帰って一週間ほどがたちましたが、それなりに計画から実施まで骨が折れました。あちこちいくというよりは、お気に入りの宿を一つか二つ見つけておいて、折に触れてそこを訪れるというところから始めるのが、ちょうどよさそうです。

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