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やめられないもの。

物心ついたころから我が家にはネコがいた。
もちろんそんな長生きのネコにはお目にかかったことはなく、
当然長生きのネコもいたし逆に短命のネコもいた。
「動物はねえ・・・」「死んだときが辛い」
そうおっしゃる方も多いだろう。

毎回ネコが生涯を全うして亡くなる際に
「二度と飼わない!暮さない!」強く心に誓う。
実際にアタシは一度「ペットロス」になって
半年間引きこもったこともある。
(なので今の自分の状況にはなかなか納得している)

ペットではなく家族これは当たり前。
言うまでもない。
犬ネコ問わずに一緒に暮らしている家族なので
居て当たり前になっている。
なので「見返りなどは求めない」
ただ「癒し」はもらっている。
面倒臭がりのアタシがネコの体調が
「あれっ?今日なんかおかしい?」「ウンチが出てない」
「おしっこの量が多い」「吐き戻しが激しい」
そんな症状が少しでもあると
即、病院へダッシュだ。

なんなら夜中に訪問してべろべろに酔っぱらった先生に
無理やり見てもらったこともある。
(大変迷惑な患者だ。)

自分が調子が悪い時はなかなか病院には行かないくせに
ネコのそんな症状を感じただけで慌てる。
(アタシと同じような患者さんも多く、
飼っているインコを家族全員で案じて待合室で神妙な面持ちで
順番をまっていた方々もいる。)

当たり前だが特にネコはアタシに何をしてくれるわけではない。
「媚を売ってスリスリしたり」
「呼んですぐぴょんぴょん飛んで来るわけではない。」
たまにスリスリしてくれたり膝に乗ってくれたりすると、
かなりの幸せを感じてテンションマックスになる。

ごはんを食べるのをじっと後ろから見るのが好き、
寝てるときをこっそり見るのが好き、
たまにご機嫌の良い時にお腹を吸わせてくれるのも大好き。
感謝でしかない。
ネコ当人としては迷惑な話だろう。
そして更に「肉球の匂いをかぐこと。」
「ほっぺに肉球をペタぺた」つけてぷにぷにを
感じること。

迷惑な話だ。
でもやめられない。
「あの小麦のような香ばしいにおい」「パン?」
「トイレした後は、ん~ちょっとくちゃいけど」
それはそれで気にならない。(アタシがね…)

アタシはたまらなく好きなのに
するりとネコは逃げる(絶対嫌なやつ)
またしつこいアタシ。
しまいには嚙まれたり引っかかれたりと
傷だらけだ。
(前職場であまりにも腕の傷が多かったので
DVの彼氏でもいるのか?)と言われた。

寒い朝はベッドのアタシの足元で寝てくれている。
触りたい、いじりたい、
う~悶々としながら我慢するのが大変。
やめられないこと。
それはネコへの「アタシの一方通行」の愛情表現。
(虐待よね…気をつけないと。)
今日も傷だらけになりながらネコをストーキングしている
自分がいた。





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