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「髪形の画像」美容師にはどう見えてるのか

突然ですが、
例えば絵画展に行って、
沢山の絵の中から
お気に入りの絵を見つけたとします。

絵を見ながら
「何を伝えたいのかな?」
「どんな風に描いたのかな?」など、作者の思いや技について
いろいろと分析をしたくなりますよね。

ところが、
もしも絵画が素早くスクロールされていく動画だとしたら、
「絵なんだろうな」とは思うけど
1枚1枚の絵をしっかり分析することなんてできませんね。

実は、これに似たような場面が、
身近なところでもあるんです。

たとえば「髪形を変えようかな」
と思うときによくするのが
SNSによる髪形検索ですね。

「何かイイ髪形はないかな」
と思いながら
「髪形、流行り、ショート」などと検索すると、

とりあえず、いくつものアタマ?
が映った画像が目に飛び込んできます。

画像が目に飛び込んできた瞬間は、髪形を分析して見てるというよりも

「画像が投射された」
「髪形のサイトと中継が取れた」
といったレベルです。

脳科学では、これは脳がボトムアップ処理をしている時のようです。

そして次の段階として、
それらの画像をじっくりと見つめながら、
髪のかたちはどんな感じか、
長さは?髪の色は?
などの情報を得ていくのですが、

このような時、
脳はトップダウン処理をしている状態です。


サロンワークの日常でよくあるのが、
お客様がご来店される時、
お客様ご自身で
あらかじめいくつかの髪形の画像を選んで来ていらっしゃることです。

その画像の枚数はだいたい
2.3カットから多くて5カット位
という感じです。

お客様は、それらの髪形については
すでに見て知っているので、
髪の長さやかたちなど
ある程度の情報を得ている状態です。

ところが、
美容師は当然のことながら、
それらの画像をカウンセリングのときに初めて目にします。

お客様が、画像のいくつかを
やや足早に前後左右と
スクロールしている時、

その画像を見ている美容師の脳内はボトムアップ処理をしているだけでこの段階では
「アタマのようなものが映ってる」
というくらいの認識です。

なので、この段階では
「この髪形が一番お似合いですよ!」
と言えるほど、
脳は髪形についての情報を処理していません。

それらの画像を美容師の持っている
スマホやタブレットに取り込んでから

美容師は手元の画像をしっかり見て、
それぞれの髪形のかたちや動きや特徴などについてのトップダウン処理を行っていきます。

それから、
お客様の髪を手に取りながら
お客様の髪の状態や顔や雰囲気と
画像の髪形を照らし合わせて
「似合う髪形」を作っていきます。

まとめ

美容師は、
お客様の選んだ髪形の画像をスクロールしているときは、
ただ変わっていく画面を目が追っているだけです。

その後、トップダウン処理をして、
そこからイメージを膨らませ、
実際に髪形を作っていきます。

きっとお客様ご自身も
楽しみながら、
イメージを膨らませて選ばれた髪形だと思います。

その思いが叶えられ作られた髪形は、
幸せでポジティブな未来を運んできてくれる事でしょう!

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