見出し画像

【看護師さんへ感謝の手紙】やっぱり伊勢神宮へのお参りは、御利益がある。

 「もっと綺麗に写さないとダメじゃない!」と大きな声で、写真係のご主人に激を飛ばしている奥さんがいた。ご主人は、「どうでも良いじゃないか。元々無理なんだよ」と不満げだ。

 僕は、70歳過ぎのこの夫婦の会話に思わず吹き出してしまった。
綺麗に写してねと言われたご主人も、さぞかし困っただろうに。どんな写真になったのかわからないが、後から奥さんからブーブー言われているのだろうな・・・

 僕と女房は、2024年3月17日から2泊3日で伊勢神宮にお参りに出かけた。伊勢神宮のお参りには、その順番があるとのことだ。最初に伊勢市二見浦にある「二見興玉神社」から始めるのが良いとされている。

 その理由は、神代の昔、倭姫命(やまとひめの みこと)が、天照皇大御神(あまてらす おおみかみ)を神宮にお祀りする際に、船で二見浦に寄った。その時に、猿田彦大神(さるたひこ おおかみ)がお出迎えした場所だと言われている。その後にこの場所を「二見興玉神社」にしたとのことだ。

 だから、「二見興玉神社」で身を清めてから伊勢神宮に参拝するのが正式な参拝の順序と言われている。

 そして、外宮、内宮とお参りし、最後は伊勢神宮への参拝後の厄除けのために、朝熊岳金剛證寺へも足を運ぶことが御利益につながるとのこと。

 その伊勢神宮へのお参りの最終日のことだった。朝熊岳の金剛證寺の山門の階段で、奥さんが階段の中央に立ち「お父さん、写真撮って~」と甘えている。ご主人は、手慣れた様子で「はい、チーズ!」なんて声かけしながら写真を撮った。
 
 奥さんは、写真を確認して「ダメよ! 足も全部入れないとダメよ。」「もっと綺麗に写さないとダメじゃない!」とご主人に檄を飛ばしている。ご主人は、「これで、いいじゃないか」と不満げだ。しかし、奥さんは、もう1回写して!」と催促している。

 こんな微笑ましい光景を見ていると、生きているだけで幸せだと御利益を感じる。僕は、癌の告知を受けてから、間もなく1年になる。女房と一緒に癌封じに御利益があるという神社にいろいろお参りして、お守りも沢山受けてきた。そして、最後の神頼みは、やっぱり伊勢神宮だなと考え、心をこめて神様に感謝の気持ちを伝え、お参りをしてきた。
 
 あと何年健康でいられるかは、まさに神のみぞ知るのだろう。伊勢神宮へのお参りのために宗教や神道のことをいろいろ勉強してみた。

 人間というモノは、自分のことは、横に置いておいて、綺麗に写してと欲望ばかり要求するモノだと再認識した出来事であった。

 だから、僕も自分のことを優先することは、慎もうと反省した。諺にあるとおり、「他人の振り見て我が振り直せ」だな。

 伊勢神宮にお参りしたおかげで、人として何をしなければならないかを素直に学べた。伊勢神宮へのお参りには、やっぱり御利益がある。

 癌になって、死への不安や治療の副作用の辛さが続いている。今日も雨が降っているような気分だけど、まだまだ元気だ。

だから、明日は、晴れるさ!

がんになってから、「お布施をすると気持ちが変わる」ことに気がつきました。現在「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」に毎月定額寄付をしています。いただいたサポートは、この寄付に充当させて頂きます。サポートよろしくお願い致します。