私はただ単純にあの場所に小学校があったらいいと思っていた
規模適正化計画の説明会が開かれて
複式学級があって
人数が少ない学校だから
地域協議会という組織が立ち上がると
その中で協議をして
閉校して合併するのか
何らかの形で存続するのか
地域の意見としてまとめた結果に
市は動くと聞いた
だったらあったらいいじゃんと
ただ単純に思っていた
小学校がある地域にある介護施設で私は働いている
看護小規模多機能型居宅介護支援事業所
カンタキと呼ばれる
地域密着型の介護保険の施設だ
看多機では訪問と通いと泊まりを柔軟に組み合わせることが出来る
住み慣れた地域で
その方と家族が望むのだとした
最期まで自宅でを叶えることが出来る
老老介護でも認知症でも一人暮らしでも
施設の近く
小学校がある地域の中に居を構えていれば
それが叶えられると私は思っている
歳を重ね思うようにならないことが増えていくと
その人の暮らしはどんどん小さくなっていく
若い時は海外にだって
自由に行ける行こうと思える
身体と気持ちを持って暮らしている
最期の近いお爺さん
今したいことは何?の問いに
そこのソファまで一人で行って戻って来たいのに
と応えた
どんどん小さい暮らしになっていく人の世界が
それでも豊かに楽しくあってほしい
思うように動く身体と
こうしたいと思える心が
どんどん小さくなっていったとしても
少しでも豊かを感じて生きててほしい
今日会う人耳に入る声
それがいつものお年寄りと介護スタッフだけじゃない
そんな暮らしであってほしい
それは私がそうなった時
そうありたいと思っているからだ
登下校する子供が地域にいてほしい
遊んでいる子供の声が地域に聞こえたらいい
私はただ単純に
あの場所に小学校があったらいいと思っていた
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