競い合っても争わない、というアニメ ~キラッとプリ☆チャン~

うちの4歳女児とすっかりハマって見ているアニメがあります。
テレ東系日曜10時から放送されている「キラッとプリ☆チャン」。中学生の女の子たちが「プリ☆チャン」という動画サイトでユーチューバー的に動画を配信し、「いいね」や「フォロー」を集めてアイドルとして活躍するというお話です。
某アニメ系施設で企画展を見たのがきっかけで見始め、すでに現在すでに3年目なので恐ろしい数(100話以上)あるのを配信で娘共々追いかける日々…
今回はこのアニメの魅力について語らせていただきます。

非常にざっくりとした物語の説明

アニメの基本的なストーリーは、先に書いた「中学生の女の子たちが~」そのままなのですが、3行では説明としてあんまり、かつ魅力をお伝えできないのでポイントを補足します。

・ふつうの女子中学生(お約束)が人気アイドル(作中の呼びかたではプリチャンアイドル。以下、太字は作中の呼び方)を目指す
街にプリズムストーンというスタジオがあり、そこを介して配信を行う。動画にいいねを集めるとCGの映像が流れる(ライブという)。ライブには単独のもの、グループごとのもの、特別な編成のものがある

・ありとあらゆるタイプの女の子が登場する
可愛い系からクール系、不思議系まで各種取り揃っているのは、これもアニメのお約束。各アイドル2・3人で構成するグループもあり、主人公を含む庶民派ミラクル☆キラッツ、クールゴージャス系のメルティックスター、期待の新星(第2部から)リングマリィの3つがメイングループとなる

・競い合っても争わない
ここがこのアニメについて、個人的にキモと感じるところ。1~3部まで放送期間ごとに大会オーディションカップと称して人気を競い合うトーナメントが行われるが、プリチャンアイドルたちはトップをめざして切磋琢磨し合いながらも決して争わない。だれかがいい成績を取ったら、「さすが私のライバル」「うちのグループのXXはすごい!」「XXちゃんやっぱりかわいい!」「私ももっとがんばる!」とつねに前向き。アイドルものなのに妬み嫉みとはまったく無縁で平和

・CGのライブと、ちょっと変わっててクセになる楽曲
私は古い人間なので、最初アニメ映像からCGのライブ映像になったとたんの違和感を感じたのですが、見慣れればCGライブもかわいいし毎回2曲は披露されるのでいやでも覚える(気がつくと鼻歌で歌ってるパターン…)。基本能天気な曲調のわりに意味深な歌詞も多い

・紆余曲折の末、最終的には主人公がトップアイドルの座を射止める(笑)
まるで水戸黄門。予定調和的な安心感があります。結果が分かってたらつまらないんじゃ~と思われがちですが、各部の終わり近くには特別な演出や思いがけないグループの編成などが披露されてしっかり盛り上がります

システムに(私は)追いつけないゲーム

ところでこのアニメは、おもちゃ売り場やゲームセンターなどに設置されているアーケードゲーム「キラッとプリチャン」が元となっており、アニメはこちらを原作としたものです。
ゲームは基本的に、選んだキャラクターと曲でリズムゲームをし、得点に応じて衣装がプリントアウトされたカード(プリチケ)を収集するというもの。カードにはヘアアクセ、ドレス、シューズの3種があり、自分の持っているプリチケを次回プレイ時にスキャン(QRコードがついている)して組み合わせ、コーディネート(コーデ)が楽しめます。

……と、何回かプレイ(子どものお手伝い)してみたところで私が理解できたのはここまで。その他ゲームの細かいボーナスステージとかポイントのつき方とかイベント発生とかタカラトミーのおもちゃとの連携だとか…システムが複雑すぎて正直よく分からない。このへんはどう考えても大きいお友達向けの仕様のようです。

信念をもった女の子たち

アニメに登場する数多くのキャラクター(プリチャンアイドル)。もちろんどの子もステキガールズ(主人公たちの先輩アイドルに当たる白鳥アンジュが、アイドルのたまごを指して使う言葉)なのですが、もちろん各キャラクター別に細かく設定がされています。
たとえばメルティックスター赤城あんなは超お嬢様で高飛車ですが、情に厚く曲がったことが大嫌い。財閥の跡取り娘という重圧とも戦っています。
緑川さらはボーイッシュでかっこいいという自分のキャラを守るため、実はかわいいもの好きという乙女な本性を必死で隠そうとしています。
ミラクル☆キラッツ萌黄えもは元気だけがとりえですが、だれかを本気で応援することがだれかの力になると信じている。
リングマリィ金森まりあは、なにを見ても「かわいい」としか言わないイタい女の子ですが、「かわいい」は誰でも得られると考える努力のひと。彼女は曲中で「他のひとと比べないで、トキメキはそれぞれだよ」と歌います。
それぞれがしっかりとしたポリシーを持っています。
……そう考えると主人公の桃山みらいが一番地味かもしれない…w

押しキャラ

さてこれはまったくの余談ですが、数多いキャラクターたちの中で私の一押しは「萌黄えも」ちゃんです。お調子者で「エモい」が口癖、元気いっぱいのチア・ガール。負けん気は強いけどあんまり向上心はなかったり、ドジっこで頭よくないキャラ…とここまで書いて、アレあんまり好きなタイプじゃないぞと思ったのですが、金髪ツインテ、たれ目のルックスとライブ時のしぐさがとにかくかわいい!萌える!エモい!
私、女子の好みに関しては、中身は関係なくルックス重視なんだな…と気づかされたステキガールです。

争い合わない女の子たちのキラキラした姿をただただ楽しむ。心が荒みがちな大人にもオススメの平和なアニメです。

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