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9月1日になったら死のうと思っているあなたに

「今年もきっと9月1日に自殺する子が多いですよ」

今日、ある人からこんな言葉をさらりと言われて驚きました。

そうか、この時期はそういう子が多いのか。

まあ、昔と比べて今の学校は大変なんだろうなー、と思いつつ、自分でもびっくりするほど私はその言葉に動揺しました。

だから、私に子供はいませんが、もしいたら自分の子にこれを言いたいということをかたっぱしから書き綴ります。

では、いきます。

あのね、学校なんて行かなくていいです。
友達も無理してつくる必要ない。
いないならいないで全然平気。
これは本当に本当だから。

小中高大と16年間、この国で教育を受けてきて、学生時代の友達がひとりもいない私がいうのだから間違いありません。

645年になにがあったかなんて教室で答えられなくても、
微分積分なんてできなくても全然ふつうに生きていけます。

だいたい、ただ同じ年に同じ地域に生まれたというだけで、ひとまとめにいろんな子供を集めるというシステムって、なんかヤバンだと思いませんか?

そんなの、力の強い子や要領のいい子ばかりがいい目を見るに決まっているし、そうでない子がそういう子の犠牲になるのは目に見えています。

じゃあ、高いお金を払って私立の名門へやれば良いのかというとそうでもなく、

進学校や両家の子女が集まる私立の名門校は、それはそれでいろんなシレツかつトホホなはなしをたくさん聞きます。

学歴やステイタスでしか人の価値を測れない親たちが多い分、むしろ公立よりこっちのほうが厄介なのかも知れません。

映画『男はつらいよ』の寅さんがいうところの「てめー、さしずめインテリだな」というやつです。

で、学校の話に戻りますと。
何回でも言いますけど、行きたくなかったら行かなくていいです。

イジメにあったら即退避。
レッツゴー登校拒否、です。

人間って怖いもので、ひとりひとりはいい人でも、集団になると途端にまったく違う生き物になるんです。

イジメで死ぬ子ってたとえて言うと、お祭りの日にお神輿の集団に潰されて死んでしまう人みたいなもので、

「こいつさえ捕まえれば大丈夫」

という犯人がいないんです。

もちろん、その時々でイジメの首謀者ってやつはいるにはいるんですけど、たとえその子を捕まえてみても、案外その子も元いじめられっ子だったりする。

実体があいまいなんです。
誰が具体的な相手が悪いというより、邪悪なアメーバみたいなものにとりこまれるというイメージ。

だから、もしイジメのターゲットになったら、潰される前にまずそのアメーバから全力で逃げなきゃいけない。

昔は牧歌的だったから、そのアメーバと戦うという手もありました。

私は変わり者だったので、子供の頃はよくイジメられました。
階段の上から頭にツバを吐かれたり、悪口を書いた手紙を机に置かれたり、靴の中にパンの耳やらマヨネーズなんかが仕込まれていたりもしました。

はい、語れば語るほど牧歌的です。

しかもそのつど陰湿な報復をしていたので、そのうちそういうのもなくなりました。

「面倒くさいやつ」と思われ、相手にされなくなったのです。

教室で孤立した私は毎日ひとりで遊んでいました。
文章を書いたり、川や森で魚や虫をとったり。
もともとひとり遊びが好きだったので、退屈はしませんでした。

でも、それでも話し相手がいない教室は苦痛以外の何物でもありませんでした。
なんで義務教育だというだけでこんなとこにいなきゃいけないの、と。

だからしょっちゅう保健室へ行ったり、図書室へ逃げ込んだりしていたものです。

アナログな時代だったので、寂しいけれどそうしていれば、登校拒否までいかなくてもなんの問題もありませんでした。

でも、今はSNSとかがあるので、イジメの手段も昔よりエスカレートしてると聞きます。
ラインやアプリを使ったイジメなど、昭和生まれの私にはもう想像もつきません。

ただただ、怖えーなー、の一言です。

だから、無邪気に「戦え」なんて言う気持ちにはなれません。
だから、代わりに言うのです。
そんなものからは一目散に逃げてしまいなさい、と。

学校へ行かないと立派な大人になれないなんて100%ウソっぱちです。

高学歴で人生失敗してる人なんて世の中にはたくさんいますし、学歴なんかなくても幸せに生きている人は大勢います。

むしろ、これからの時代、学歴がどんどん価値を失っていくと思うのです。

どこの大学を出てるかよりも、その人がどんな人間であるかが意味を持つ時代がやってきます。

もちろん、勉強はしたほうがいいです。
本はいっぱい読んでください。
でもそんなの、わざわざ学校へ行かなくたっていくらでもできますよね。

つまりはそういうことなんです。
勉強は学校でなくても、できる。

勉強だけでなく、自分を満たす面白いことを毎日たくさんしていれば、いつか同じことを楽しめる「同好の士」がやってきます。

それを「友達」と呼ぶのです。

だから、数は多くなくていい。
ひとりでもいればラッキー。
3人もいれば御の字です。

でも、友達はいなくても別になんの問題もない。
自分だけで人生楽しんでいる、周りにそんな人いっぱいいます。

あなたを助ける者は友達でも先生でも親でもなく、
誰でもないあなた自身です。

だから、もし9月1日の新学期に学校へ行きたくない、いっそ死んでしまいたいなんて思っていたら、その前にどうか図書館か映画館に行ってください。

私がひとりぼっちだった頃、図書館で時間を忘れるほど読みふけったのは小説のほかに日本や世界の偉人伝、植物図鑑に魚介図鑑、水木しげるの妖怪大辞典などでした。
ブックローン百科事典なんか全巻読破してしまったほどです。

それって大人になってから、誰かと会話するときにものすごく役に立っています。

私には夫がいますが、この人もやっぱり中1の時、映画『燃えよドラゴン』を観て震えるほどの感動を覚えて以来、ヒマさえあればずっとひとりで映画館に入りびたっていたそうです。

この人も友達がいませんでした。
今もいないみたいです。
でも、全然平気だと言います。
なぜなら映画があるからだと。

そうなんです、家でゲームとかネットフリクスでもいいんですけど、図書館とか映画館とか、そういう場所に「足を運ぶ」ことに意味があるんです。

どうしてなのかはわかりません。
でも、ほんとそうなんです。

たぶん人は、何をするにも「動いた」ほうがいいのかもしれません。

他にも本を買って、公園で読むとか。
映画もiPadでカフェで観るとか。
とにかく、家の外がいい。
だまされたと思って、ぜひいちどやってみてください。

で、最後に。

生きることを楽しんでください。

人を好きになってください。

虫の声に耳をすませてください。

いっぱい涙を流してください。

世界は、子供の頃思っていたよりもっとずっと美しく、楽しい場所だと大人になってから私はやっと少しずつ気づき始めました。

あなたにも気づいて欲しいです。

お互いぼちぼちいきましょうね。

#8月31日の夜に

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