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中学生からエロを取り上げるということ

人生でスマホを初めて手にしたのは、中学1年生のときでした。
小学生までは自分一人だけが安否確認用のガラケーで、皆が遊ぶ約束をLINEで取り付けてるのを見て、寂しい気持ちになったことを覚えています。

そんな疎外感を感じている最中に手にしたスマホだったので、もうウッキウキで【𝑩𝑳𝑬𝑨𝑪𝑯  エロ】で検索しました。
お気づきでしょうが、中学生という年齢層の人間はスケベを見ることしか能がないシコ猿です。オナニーマシーンです。

でも、完全にオカズを想像力で補うまでには脳が発達していなくて、まだ本やインターネットを必要とする。
そんな年のクソガキの目の前に現れたのは、無慈悲なメッセージウィンドウでした。
『あんしんフィルターで守られているため、このページを表示できません』

……え❓なんで❓

ここで全てが音を立てて崩れました。
ただでさえ自分の部屋に鍵が付いていない、性欲真っ盛りの中学生から、航海図(エッチなものを探すためのインターネットブラウザー)すら奪うのか。
深い絶望の中、その日は泣きながら眠りにつきました。

エッチなものを見ることができないという危機的状況は、その後1年半、中学2年生の2学期頃まで続きます。私はもう限界でした。
週末のある日、もうこのまま、エッチなものが見られない自分はキンタマが爆発して死ぬんだと思いながらふらふらとリビングに出ると、テレビで『トイ・ストーリー』がやっていました。

その中に出てくる、ブタの貯金箱がなにかわめいているのを見て、貯金箱の腹についてる蓋にめちゃくちゃ興奮してしまっている自分が居ることに気付きました。

あッ、やばい。このままだと人として歪(ひず)みきって、死んでしまう。

翌日、親に土下座しながら『私は学校でネットリテラシーや、詐欺に引っかからないための講習会を受けました。絶対に危ないことはしないので、フィルターを外してください』と懇願し、今後の性生活を充実させることができ、キンタマが爆発して死ぬ未来を避けられました。

多分、というかおそらく多くのフィルタリングをかける親は、子供からスケベなものをシャットアウトしたいのではなく、犯罪に巻き込まれたりすることなどを恐れてフィルタリングをかけているのだと思います。(書いてるうちにそうでもないと思えてきた)

これを見ている人の親は、ネットリテラシーが備わったなと思えたらどうか、フィルタリングを外してやってください。歪みます、ガキが

敬具

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