【帯封記録】過去6回あった100万円超の払い戻しのお話
現在、競馬関連のtwitterなどを見てると、掛け金が100万超えだったりと、嘘かまことか驚くような金額が飛び交っている。
私の場合、何万円も賭ける時は、前日や直前のレースで勝った時か、よほどの自信がある時だけだ。
それでも多くて2~3万円くらいで、普段は毎週4~6千円くらいの予算で競馬を楽しんでいる。
初めて馬券を買ったのはシンボリルドルフが引退した次の年の有馬記念。
ダイナガリバーが勝って2着にギャロップダイナが入り、社台RHがワンツーフィニッシュした年。3着ミホシンザン、6着サクラユタカオー、メジロラモーヌ、スダホーク、スズパレードもいた。
途中10年ほど間が空くが、いわゆる競馬歴は長い方だ。当時から穴党だった私は、少額の資金で100万円、いわゆる「帯封」を狙って馬券を買っていた。
なかなか上手くはいかないが、それでも過去には100万円を超える払い戻しが6回ある。
レースをどう読んで獲ったのか、何倍付いたのか、忘れてしまわないようにここに記録することにした。
1,第50回阪神3歳牝馬S(G1) 1,851,600円
初めての帯封は1998年12月6日、第50回阪神3歳牝馬S(G1)、今でいうところの阪神ジュヴェナイルフィリーズだ。
あらかじめ、スティンガー(3人気)と2頭出しのエイシンを含む4頭(もう一頭は忘れたw)の馬連BOXを各2,000円持っていた。
デビュー以来横山典が騎乗してきたエアデジャヴーに岡部、代わりに岡部の持ち馬スティンガーに横山典騎乗と、中山と阪神でいわゆる「関東岡部ライン」のスイッチが行われていた。
このスイッチになにやら不穏な空気を感じた私は、どちらかで勝負だと直感した。
そして、中山のターコイズSで岡部エアデジャヴーが負けたのを確認後にスティンガーの勝ちを確信し、馬連で10,000円づつ追加したものだった。
結果、2着に2頭出ししていたエイシンの人気薄(11人気)が入り、馬連は15,430円の万馬券となり、払い戻しは180万円を超えた。
「岡部ライン」のスイッチと、エイシン2頭出しの勝負気配を完璧に読んだレースであったが、この時に馬単があったら300万は堅かっただろう。
2,中京3歳S(OP) 1,607,000円
2度目はなんと2週間後の1998年12月20日にやってきた。初の帯封ゲットから中一週、資金は豊富にあった。
詳しいレース読みは忘れたが、前から狙っていたマイネルタンゴ(7人気)を入れた4頭の馬連BOXに各10,000円持っていた。
相手も9人気のテイエムチョウテンで決まり、馬連の配当は16,070円となり、払い戻しは160万円を超えた。
ほんの2~3週間で300万円を超える払い戻しを受けた私は、俺は天才かもしれないと思いながら、この後、のちにワイフとなる人と2週間ほどラスベガス旅行に行った。
楽しかったw
3,第51回安田記念(G1) 2,425,500円
3回目は2001年6月3日、当時はまだスマホの無い時代で、それでも私の発行していた危険な人気馬メールマガジンの読者は2,300人ほどいた。
KRA-NETというメーリングリスト(古いw)にも800人ほどメンバーがいた。
この日は、メンバーのひとりごみてつさんとグループチャットをしていて、ブログに上げていたブラックホーク(9人気)に、よほど自信があったのか、すでに前日の勝ち分50,000円を単勝にぶち込んでいた。
そりゃそうだ、社台が買ってきたヌレイエフの子で、金子真人氏と共同所有している馬が「国枝ー横山典」で大一番に臨むのだ。買いの一手しかないだろう。
また、別口で仲間と転がしていた資金が25,000円あったので、ブラックホークの単勝に5,000円、複勝に20,000円をそれぞれ振った。
レース直前にチャットメンバーのごみてつ氏がつぶやいた
「ブラックホークが追い込んでくる流れなら、かなりの確率で逃げ馬が残るんじゃない?」
単複しか買っていなかった私は、この一言で馬連を買うことを決意する。
しかしどの馬が逃げてどの馬が残るなんて考える時間が無かったので、1,000円づつだが、禁断の馬連総流しを敢行した。
結果は9人気のブラックホークが読み通り追い込み勝ち、2着に15人気のブレイクタイムがギリギリ残って、馬連はなんと10万馬券(120,600円)となり、合計払戻金は242万5500円となった。
当時、馬単があったらと思うとゾッとするw
ありがとうごみてつさん、お元気だろうか?
4,上総特別(1000万下) 5,859,400円
2004年9月19日、当時ネットの競馬界隈でお付き合いしていた方々と、東京競馬場と、阪神競馬場で、隔年でオフ会なるものを開催していた。
のび太さん率いる関東組と、私が隊長を務める関西組で、この時は阪神競馬場で関西組がホスト役の時だった。
土曜日入りした私たちは、馬券も買わずに競馬場内の居酒屋で楽しく飲みまくっていた。今考えると前日から流れはあった。
メインレースが近づくと、パラパラと馬券を買う人が現れたので、メインだしまあ買ってみるかと中山のベルセウスS(ダ1800m)をみんなで買う事にした。
1人気は後藤のプリサイスマシーン、2人気は横山典カイトヒルウインドだった。ガチガチだったが、狙いは横山典の方だったので、馬単でカイトヒルウインドから1点買いする事にした。
「よし、馬単1点に今財布の中にある千円札を全部賭ける!」
9枚あったので宣言通り買ったらその通りになった。
1,2人気の決着だが、2人気からの馬単だったので1200円付き、払い戻しは10万8千円。
その夜の宴会は、関東組をお招きして費用は全部私が持った。ホスト側のトップとして面目は保たれた。
流れは来ていた。
いよいよ日曜日、今日のメインは中山セントライト記念と、阪神ローズSだ。昼過ぎに競馬場に入り8レース辺りからボチボチ馬券を買っていた。
中山9R上総特別(1000万下・芝1600m)では、東上する関西馬インセンティブガイ(角居ー四位)に前日から狙いを決めていた。
対する関東は1人気の岡部タイキアルファを筆頭に、3人気に勝春スクールボーイなど岡部ラインがその相手だった。
この時の岡部ラインのウラスジが、死んだふりの横山典と柴田善だったので、四位から馬単で2,000円づつ買うべく発券所に向かった。
マークシートに記入し馬単を購入した後、ふと先週から3連単なる馬券が新たに加わった事に気づいた私は、ちょうど買う馬は3頭だし、急遽「2→6→5」の1点だけ記念に買うことを決める。
何故「2→5→6」ではなく「2→6→5」なのかというと、
当時から騎手で買う私は、私の中で横山典は2着が多い騎手、柴田善は3着が多い騎手みたいな印象があったのだ。ただそれだけの理由だった。
今でいうところの、2着ルメール、3着福永といったところか。
その3連単をいくら買うのか迷っていたが、昨日の事を思い出した私は、財布にある千円札を全部買おうと思い開けてみると千円札は昨日と同じ9枚あった。
デジャヴ?9枚買えって事?
いやいや、3連単ってめちゃめちゃ付くからそんなに買わなくてもいんじゃない?
何故かそう思った私は馬単と同じ2,000円だけ買った。
レース後にオフ会メンバーにその馬券を見せると、シーンと静まり返ったのを覚えている。
誰かが「3連単の配当は2,800倍くらいってラジオで言ってるよ」と教えてくれた。
初めて3連単を買った馬券が、しかも1点で買った3連単が的中し、頭がバグっていた私は、とっさに暗算して「56万か!やった!」と叫んだ。
周りはまだシーンとしている中、誰かがボソッとつぶやいた。
「1桁違うよ」
払い戻しが全部で約580万円と知ったとたん、その馬券を0.1秒で財布の奥底にしまったのを覚えているw
その後のレースはなんかもうアホらしくなって買わなかった。
オフ会のメンバー全員にご祝儀として30万円ほど配り、その夜の宴会もまた私が全て持った。ホスト側のトップとして最高の週末だった。
もしあの時、土曜日のレース同様に9千円買っていたかと思うとゾッとするw
5,第71回優駿牝馬(G1) 1,023,000円
5回目の帯封は2010年5月23日、上総特別から6年ほど空くが、当時はブログも引退していて、メルマガその他も辞めていた。
関東の主要なレースは武豊か、蛯名、横山典、柴田善の旧岡部ラインでほぼ相場は決まっていた。
勝つのは1人気のアパパネと踏んでいた。金子ブランドのキングカメハメハ産駒のアパパネは「ノーザンFー金子真人ー国枝」というバリバリのG1御用達陣営だったからだ。
後は簡単だった。馬券はアパパネの1着固定に、横山典サンテミリオンと柴田善アグネスワルツの2,3着を想定しての3連単2点勝負!
2点だったので5,000円づつ張った。
その日は、土砂降りの中、小学生の息子とワイフと3人であるゴルフコンペに出席していた。雨で滑って飛んで行った息子のアイアンを走って取りに行ったりしていた。
プレーも何とか終え表彰式に参加した私は、オークスが終わっている事に気づく。携帯で結果を確認した時に思わず大きな声が出て、他の参加者がざわついていたのを覚えている。
配当は3連単で20,460円となった。
よく見ると1着が同着で3連単の的中馬券が2点出ていた。
2着が同着なら買った2点がどちらも的中という珍事だったが、1着の同着なので、もしアパパネが勝っていたら払い戻しは200万円超、サンテミリオンが勝っていたらハズレという結果だった。
結果、同着により払い戻しは100万ほど減ったが、もしリアルタイムで見ていたら、ゴール前から写真判定の間、生きた心地がしなかったであろうと思うとゾッとするw
6,第72回優駿牝馬(G1) 1,044,600円
6回目は1着同着の次の年、2011年5月22日のオークスだった。そう、2年連続の帯封なのでよく覚えている。
前走のトライアルからの後藤へのスイッチを怪しいと読んだ結果だった。
当時まだ新人調教師だった笹田和秀は、かつては伊藤雄二の長女と結婚し、名門伊藤厩舎の右腕として、ウイニングチケット、エアグルーヴ、ファインモーションといった調教を担当していたほどの人物。
そして伊藤雄二の義弟にあたる伊藤正徳に所属していたのが後藤浩輝であり、オークス前に「照哉ー師弟ライン」の馬に、伊藤征四郎系のエース後藤に乗り替わるここが勝負だと私には容易に判断できた。
その馬が、社台の総帥吉田照哉が開業祝で用意したエリンコートならば勝負するしかないだろう。
7番人気エリンコートから馬単でまたまた禁断の総流しを賭けた。
安藤勝、池添の関西組が人気だったが、さすがに府中での大一番だけあって逃げた関東の柴田善ピュアブリーゼが2着に残った。
7人気→8人気で決まり、馬単は104,460円となった。
明らかに出来レースだった。
関西組の安藤勝、池添はというと、最後方辺りから直線まくっての3,4着。人気馬であるならば実に丁度良い加減だ。
【まとめ】
過去の帯封は計6回、合計払戻金額は約1,380万円。
2019年にひょんなことから競馬熱が復活、ブログも始めてtwitterも再開した。
現在は、趣味である米国株投資と仮想通貨投資というプラスサムゲームに重きを置いており、マイナスサムゲームの馬券はその次。
運良く生涯ではプラスにはなっているだろうが、勝ったあぶく銭ならまだしも、競馬に大金をぶち込む勇気は無い。
毎週5千円前後の予算で遊んでいるが、勝った時は大きく張る事もあるかも知れない。
時代は変わっても、清水成駿氏から学んだ私の競馬予想のロジックは変わりようがない。
「馬ばかり見てちゃ馬券は取れない。競馬界そのものに詳しくなくっちゃ」
今週は、無敗の3冠馬となったコントレイルを中心に、いやグランアレグリアが強いとか、菊花賞を勝ったばかりの武史は今乗っているとか、様々な予想が飛び交っている。
私は「ちょっと待て」と言いたい。
どの馬が強いなんて机上の計算でしかない。大事なのは、コントレイルが種牡馬として社台スタリオンステーションに入るのか入らないかだ。
社台との交渉がまとまらない限り、コントレイルにはアーモンドアイのような怪物をぶつけられる。
宝塚記念を回避したのだって、クロノジェネシスという怪物をぶつけられたからだ。
現在の日本で、社台グループを差し置いて稼ぐなどという事はできないだろう。
ゆえに、交渉がまとまり、コントレイルが社台SSの種牡馬として稼ぎ出すマネーが、社台にも流れていくことになったら、そこで初めてコントレイルは社台とノースヒルズの共同所有となるのだ。
そうなれば、シンジケートや、種付け料を上げるために、天皇賞だろうが、ジャパンカップだろうが、有馬記念まで3連勝って事も十分あり得るのだ。
何故って?「競走馬」は国が認める金融商品だからだ。そしてすべては社台が覇権を握っているからだ。
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