2022/01/09 はまっぱち
夫が久しぶりに日曜に休みが取れたので、娘と二人で鴨川シーワールドに出かけた。昨晩、新宿の集合場所にちゃんとたどり着けるかどうか、昼食の海鮮浜焼きの評判が微妙ではないのか、と不安が逡巡するあまり、「どういういきさつで俺はバスツアーに行く事になったんだ?」と聞かれ、しばらく考えたがどういうわけでこうなったのか、私もすっかり忘れてしまった。しかし私は、かなり頻繁にバスツアーを検索はしている。一回も参加したことないけれど。
危惧していた昼食の海鮮浜焼きに着くと、夫から喜びのLINEが届いた
『大将がいいやつ。気に入った』
との事。件の大将に撮ってもらったのだろう、網の上にホタテを乗せ、うっすらとした笑みを浮かべる親子写真も送られてきた。楽しみにしていたイルカショー、シャチショーの写真も送られてくる。シャチショーは娘がびしょ濡れになってしまい、すっかり気落ちしてしまったらしい。片手に濡れたコートを持ち、カメラを見ようともしない、よれよれの娘の写真が送られてきた。
夫はごきげんで帰宅。「シャチショーのお姉さんがすごかった」と興奮気味に説明してくれる。なんでもシャチの背にのったお姉さんが、シャチのジャンプとともに自らも空中を飛んで着水するとのこと。「俺なら死んでる」と3回言った。「30メートルくらいの所から落ちてくるんだぜ」と言っているけど、本当ですか?本当なら私も死ぬ。
撮った写真を娘が見せてくれた。笑うアシカが可愛い。写真だとよくわからなかったけど、“笑うアシカ”で検索したら、滅茶苦茶沢山写真が出てきて、その写真が全部、鶴瓶さんに似ている。これは凄い。
危惧していた海鮮浜焼きは『きよっぱち』という店。昨晩から夫は『きよっぱち』の事ばかり言っていた。おそらく『きよっぱち』と発声するのが楽しくなってしまったのだろう。ほどなくして夫は、『はまっぱち』と言い始めた。『海鮮浜焼き』と『きよっぱち』が混ざってしまったのだ。「またバスツアーで『はまっぱち』に行ってもいいねえ」と言いながらさっさと寝てしまった。
店の設備の不具合の修理の件で、少しトラブルが続いている。普段、嫌な仕事も嫌な人との関わりも全くないから、私に耐性が足りないみたい。あーあ、嫌だなあ、もう店なんて辞めてしまいたいなあ、とも思うけれど、辞めたら人生が少し退屈になりそう。辞めるときの方が面倒くさそうで、それも踏み切れない一因だ。終わらないトラブルも、解決しない憂鬱もないから、しばらくこらえよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?