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サチコのことわざウナ16「残るが勝ち」

こんにちは。

サウナのサチコです。

今日は午後3時の投稿です。毎日決まった時間に投稿するのってカッコいいなと思いながら、結局バラバラになる私です。

埼玉は今とてもいいお天気ですが、皆さんの地域はいかがですか? 


さて、第16回目のことわざウナは、「残るが勝ち」です。元のことわざは「逃げるが勝ち」ですね。「愚かな争いからは避けて逃げる方が、結局は勝利や利益を得られる」という意味。これをサウナでは「残るが勝ち」といいます。

つまり↓

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よし、勝った!


そうです。サウナ室には残った方が勝ち(笑) 熱さに耐えきれず、先に立ち去った方が負けなのです。

もちろん、本当に戦っているわけではありません。どちらかが勝手に「この人より長くいよう」と密かに心に誓い、熱さにじっと耐える。そして無事に相手が先に退散すると勝負に勝ったような気になって、一人悦にいる。そういう「一人遊び」です。たとえるなら、ライオンと戦って勝つイメトレをしている、武井壮さん的な遊びです。でもサウナーの誰もが一度くらいやっているんじゃないかなと、私は睨んでいるんですが。

しかしサウナでは「残るが勝ち」にこだわると倒れる恐れもありますので、ここはやはり「逃げるが勝ち」にしましょう。他者と競って無理をしたりせず、自分のペースで退室する。それが心地よい「ととのい」に繋がるはずです。そう、サウナでは「ととのったが勝ち」! 

・・・じゃあ私はいつも負けてるのかと、一瞬思ってしまいましたが。


まあ、このような愚かな争いを毎回やっている人は少ないでしょうね。むしろ多くのサウナーは、サウナ室にある「12分計」と常に対峙しているのではないでしょうか。私なんか12分経つ前にサウナを出てしまうと、なんとなく自分に「負けた」という気持ちになります。・・・結局争ってる(笑)

そういえばサウナはなぜ「12分計」なのかご存じですか? それは8分から12分がサウナの理想だとされているから。諸説あるそうですが、これがもっとも一般的な理由です。そしてこのサウナタイマー、実はアマゾンで売っているってご存じですか? 価格はなんと、

38500円!

「残り1点、ご注文はお早めに」とありました(笑)

シンプルなデザインなのに高い! でもよく考えてみれば高いのも頷けます。だって秒針が一周で1分なのに対し、分針は一周12分という特殊な動きをする。その上、あのサウナの熱に耐えられるんですから。ちなみにアマゾンで売られていたサウナタイマーは、耐熱110度でした。

日本で初めてサウナタイマーが作られたのは1970年。開発、販売を行った株式会社「スタック」は、今も製造を続けているそうです。1985年にはこのサウナタイマーで発明大賞功労賞も受賞しています。

スタック社の創業者である初代社長、米良勅夫さんは、自らの病の克服のためにサウナに通う中で、この12分サウナタイマーのアイデアを思いついたとネットに書いてありました。サウナは病を治すというようなことわざも、確かフィンランドにありましたよね。

あぁ、サウナ室で「残るが勝ち」だの言ってる、小さな自分が恥ずかしい・・・。

このサウナタイマー、買うのはやっぱりサウナ施設なのでしょうか。ご自宅用に購入された方がいたら面白いのに。レビューを探してみましたが、残念ながらありませんでした。現在は掛け時計しか見当たりませんが、そのうちこのサウナブームに乗って、サウナウォッチなども出て来るでしょうね。

さて

ことわざに話を戻します。

「逃げるが勝ち」の由来とされているものの一つに、「三十六計逃げるに如かず」があります。「三十六計」とは古代中国の三十六種類の兵法のことです。つまり「兵法の計略には様々なものがあるが、形勢が不利になった時はあれこれと策を練るより、逃げて身を守るのが最良の策である」という意味です。また孫子の「戦わずして勝つ」も同じ意味だとか。

最近では学校でいじめられている子ども、ブラック企業で心身ともに疲弊している社員に対して、「逃げるが勝ち」ということわざを使うことが多くなった気がします。自殺や過労死を防ぐ手立てとして。

今回のウィルスに対しても職場や店、交通機関などの3蜜から「逃げるが勝ち」、そして家に「残るのも勝ち」だと言えます。私たちが勝負しているのは見えない相手ですが、ここのところは人間である気もしています。買い占め、自分は感染していないという思い込みによる不要な外出、そしてネットでの過剰な誹謗中傷、デマなど。勝手に無駄な勝負を仕掛けてくる人たちに対してできることはやはり「逃げるが勝ち」、そして「(家に)残るが勝ち」です。そうやって身を守ることが自分にとっても社会にとっても最良の策ではないでしょうか。

そういえば

「逃げるが恥だが役に立つ」という人気ドラマも、ちょっと前にありましたよね。あれはハンガリーのことわざだそうです。「自分の戦う場所を選べ」という意味で、「今いる環境にしがみつくのではなく、逃げることも選択肢にいれ、自分の得意なことが発揮できる場所に行こうよ」というもの。なんかカッコいいなぁ。

つくづく「ことわざ」って、短い言葉で物事の真髄を突く、非常に優れた文化であると思います。


まるでこれが最終回みたいな流れになってますけど、違いますよ(笑)

まだまだ明日も、「サチコのことわざウナ」であなたをお待ちしています。


サウナのサチコより








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