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サウナのサチコ「極楽湯 幸手(さって)店」に行く。

こんにちは。サウナのサチコです。

さて、埼玉ととのいシリーズを終えたというのに、サチコはまた埼玉のサウナに行ってまいりました。インスタのフォロワーさん、ますこってぃさんが投稿されていた「極楽湯 幸手店」がずっと気になっていたからなのです。その日は仕事が早く終わったので、よし、今夜は「幸せの手」に導かれて極楽まで連れて行ってもらおうと電車に乗り込みました。しかし急に決めたので、サウナグッズを何も持っていません。レンタルしても良かったのですがいつもバスタオルを使わずに終わってしまって勿体無いので、幸手の駅前にあるファミリーマートで白いフェイスタオルを一本買うことにしました。200円ちょっとだったかな。私ならこの一本で、お風呂からサウナまでのすべての行程を終わらせることができる!という変な自信があるので。

今時おじさんでもそんなことしませんが。

駅から極楽湯までの道のりは、超方向音痴の私でも分かる、大通りをまっすぐ行って一回右折するだけのわかりやすい場所にありました。

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券売機でお金を払い、受付で体温を計っておきまりのスタンプカードをもらいます(断れないサチコ)。タオル1本を持って早速夜のお風呂へ。体を清めているとライトアップされた露天風呂が窓越しに見えます。綺麗。今夜は外から行こうかなと出てみると、すぐ目に入るのが岩のお風呂。なんとこれが水風呂でした。かっこいい! さらにサウナも外ですから、ここも草加健康センターと同じように、サウナ→水風呂→外気浴とすべて外で済ませることができるという、私にとって理想的な施設です。

パンフレットではサウナから外の景色が見えるようになってましたが、男女入れ替え制のためか、この日は外が見えない方のサ室でした。でもサ室は結構広かった。温度は80度くらいかな(温度計が遠くて曇っていてよく見えなかったんです)。5段あるうちの一番上の段に座ると少し温度が上がるのか、肌がピリピリしてきます。すぐに髪の毛が乾いてくるので、湿度もかなり低いようです。7分くらいで外に出て、水風呂へ。

先ほども申し上げた通り、この水風呂がいい! 石段を2、3段上がってから岩風呂の中に入るという趣のあるつくり。そしてかなり冷たい。15度くらいかなと思って水温計を見ると、「17、7℃」と数字が出ています。うそ。絶対もっと冷たい。外の風のせいなのか、お風呂に深さがあるせいなのかはわかりませんが1分と入っていられませんでした。

外気浴は屋根付きのスペースに、寝るタイプと座るタイプの椅子が並んでいます。もうすでに満席だったので、私は一つだけ屋根のないところに忘れ去られたように置いてある椅子に座りました。目の前がジェットバスなのでちょっと落ち着かないなーと思っていると、右手に大きな丸い月が見えます。もしも屋根のある方に座っていたら見えなかったでしょう。幸せ。

せっかくだからジェットバスにも入ってみようかなと足を入れると、かなりの水圧です。バーに捕まっていないと体が前にポーンと飛び出しそうになるほど。面白くてしばらく浸かっていたら、血行が良くなり過ぎて背中が痒くなってきました。そろそろサウナに戻ろうかと歩き出した途端、

目の前が真っ暗に。

久しぶりの貧血。それもかなり大きい方の。転ばないようにして壁に手をつき、暗闇が過ぎ去るのを待ちました。そう言えば以前もジェットバスの後に貧血がきたっけ。私にはあまり向いていないのかもしれません。どのくらいの時間が過ぎたでしょうか。ようやく歩けるようになるとそのまま脱衣所に戻り水を飲みました。でも再び高温のサウナに行くのは怖いので、今度はその手前にある低温の塩サウナに行ってみることにしました。

実はこれが、すごく良かったんです。

扉を開くと中にはまた扉という、二重構造です。奥の小さな扉を開くと、中は視界ゼロ。ものすごい量の蒸気が立ち込めています。扉に頭をぶつけないようにして屈みながら中に入ると、そのままの低い姿勢で歩かなければならないほど天井が頭の近くにあることがわかります。ここは雪の「かまくら」のような形になっています。閉所恐怖症の私はすぐに戻りたくなりましたが、ここで体験しなければ「極楽湯」の記事が書けないぞと気持ちを奮い立たせ、さらに中に進みました。他にお客さんがいるかどうかもわからず、「すみません」という呟きを繰り返しながら。

一番奥に水がめが見えます。水がめのすぐ横にある椅子になんとなく水をかけて洗い、手探りで座りました。

静か・・・。


次第に目が慣れてくると、かまくらには私一人しかいないことがわかりました。真ん中には大きな壺に入った塩が山盛りになっています。私は肌が弱いので塩は使わないのですが、幻想的な空間の中ではその塩さえも雪のように見えて、思わず手にとってみたくなります。

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真っ白な霧の世界にたった一人の私。低い天井から大きな雫がポタリポタリと落ちる音だけが不規則に続きます。しかしその静寂を打ち破るかのように木戸を乱暴に開く音が聞こえて、女性が入ってきました。慣れているようですぐに椅子に座り、壺の中の塩を掴んで体に擦り込んでいるようです。

シャカシャカ、シャカシャカシャカ。

音がすごい。相当肌の強い人のようです(笑)。蒸気の中でぼんやりと浮かび上がるその姿はまるでスノウマンのような、ミシュランマンのような。その後また人が入ってきたので、交代に私が出ることにしました。おそらく三人座ったら密になりそうな狭い場所なので。

外に出るとすっかり気分は良くなっていましたが、月は雲に隠れてしまっていました。今日はこのくらいにしておきなさいという合図かもしれないと思い、私はととのいを諦めてすごすごと脱衣所に戻りました。

脱衣所には食堂の一押しメニューが書かれたポスターなどが貼られていました。10月10日の銭湯の日まで1010円のセットメニューを用意しているとのこと(つまり昨日までですね、ごめんなさい)。美味しそう。今夜はここで食べよう。

で、私が頼んだのはこれです↓

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銭湯セット1010円。

そうです、なんのひねりもありません。素直にこれにしました。あ、ビールは大ジョッキにしたのでちょっとお金を足しました。しかしこのビールはあっという間になくなり、すぐにハイボールも追加。この2杯目がいけないとわかっていて飲んでしまう意志の弱い私。最近すっかりお酒に弱くなり、2杯でベロベロになるというコスパの良い体になってしまったんです。ハイボールを半分くらい飲んだところですっかりいい気持ちになり顔を上げると、テレビでは『ET』が放送されています。懐かしい(と言ってるけど、ちゃんと見たのは最近)。

そういえば、さっきのかまくらにいた女性、

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・・・ちょっと似てました。

このハイボールを飲み終えた後の記憶は、正直あまりありません。お金払ったと思うし、下足箱のキーも受付でもらったと思うし、それを使って靴を出してちゃんと履いたと思うし。そんな感じなので、今回は滞在時間も料金もわかりません。財布にレシートも残ってませんでした。・・・どんだけ酔ってんだ私。読者のみなさま、ごめんなさい。

おそらく気持ちよーく極楽湯を出たのでしょう。覚えているのは幸手駅まで歩きながらほろ酔いで(本当はベロベロで)鼻歌を歌っていたこと(本当は声を出して歌ってた)。一曲歌い終えたところで私の横を男の人が、自転車で通り過ぎて行きました。その途端、

はっ!・・・聞かれた?

急に我に返りました。他にも誰かいるんじゃないかと辺りを見回しましたが誰もいません。東京でなく埼玉の幸手で良かったとホッとしました。お酒って怖い。今更ですがマスクを目のすぐ下まで引き上げて、静かに駅まで歩きました。

幸せの手と書いて幸手。綺麗な名前ですが、私はひらがなで書いた方がなんとなく好きです。

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ね。

権現堂の他には何もないところだと思っていましたが、幸手には「極楽湯」があったか。スタンプカードをいっぱいにすることはできないかもしれないけど、きっとまた行くと思います。好きなポイントがたくさんあったから。ETにはもう会えないと思うけど。

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あ、タオルはもちろん1枚で足りましたよ。濡れてしまってもぎゅーっと絞ってから身体を拭けば大丈夫だし、髪の毛も今は短いから大丈夫。

男らしいって? うーん、そうかな。まあ、その絞ったタオルでパンパンと体を叩くようになったら終わりだなとは思います(笑)。

それではまた。

サウナのサチコより。


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