![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87250380/rectangle_large_type_2_c1959b6ddd59858d65df684235054d04.png?width=800)
【Ciao!イタリア】コモ湖で財布をなくし失意の中で出逢えた宿。Albergo Lenno
いい宿の条件に、星の数って関係ない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87236767/picture_pc_7d6f9bf660be4f2c65a90b3f017d15cd.jpg?width=800)
始まりは、アクシデント
「ない、財布がなくなってる!」
フィレンツェに行く予定で
高速道へ向かって走っていた時です。
夫が財布がない事に気づきました。
記憶を辿って辿って。
私:「今日ってお財布使ってなくない?ディナーは親戚の叔父さんに、ご馳走になったじゃん?」
夫:「うん、、、いや、2ユーロ使った。子どもたちがガチャガチャのゲームしたいって言ってコインを出したでしょ。その時に机に置いたままだったのかも。その後アイスクリームを作ってくれるパフォーマンスの人達が沢山来て…」
全員:「Oh noooo…]
Uターンして先程のレストランへ、急げ急げ。
舞台はコモ湖
レストランは営業を終えていました。
ジブリの映画に出てくるような
白い肌着を着た人が、
二階の窓から顔を出してくれました。
夫「お願いです、現金はいいから。
免許証とID だけは返してほしい」
レストランの人:「ないよ」
夫:「もっと悪そうな感じで言った方が良かったのかな。お願いです、とかじゃなくて、もっとさ、、、。」
私:「うーん。」
夫:「…」
これ以上言っても、無理だ。もうだめだ。
UAEの銀行に電話をかけて、クレジットカードを止めてもらう。
急に夢から覚めた気持ちになりました。
フィレンツェには行けない、今夜の宿を探さないと。
地元のお祭りもあって、コモ湖のハイシーズン。
どのホテルも満室、もしくはチェックイン可能な時間を過ぎていました。
やっと見つけたホテルは、
その名もALBERGO LENNO(THE HOTEL LENNO)
船着き場の目の前にあるというロケーションです。
ALBERGO LENNO
宿に着くと、オーナーご夫婦が迎えてくれました。
私達全員の顔が、険しかったに違いありません。
「こんばんは。まずは神様に感謝しましょう。ここに辿り着いたのだから。きっと、もう大丈夫よ。」
ほっとしたのか、子供達が目に涙を浮かべます。
夫:「じつは、ディナーの席で、財布をなくしました。
パスポート、予備のカードと、少しの現金は持ち合わせていますから、お支払いは大丈夫です。
ドバイから来たんだけど、残念ながら豪遊はできなそうす。」
オーナー:ハハハハハ、元気があってよかった。旅は続くね!じゃあ、今から警察に行こう、一緒に行きますから。
なんと、当日の深夜、そして翌朝を含め、4日間。
毎日、旦那さんが警察署へ、一緒に行ってくださいました。
残念ながら、お財布は結局見つかりませんでしたが、
警察から紛失届の控えを発行して頂き、
オーナーご夫婦に親切にして頂いたおかげで、
私たちは旅を続けられました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249957/picture_pc_3865edbe7015fcf9426d5a6adc8dd3d6.png?width=800)
好きなポイント1:ロケーション
バルコニーからは、輝く湖水。
フェリーの船着き場が目の前です。
湖の反対側へ行き来ができるそうです。
徒歩圏内にカフェやレストランも点在しているので、
湖のほとりを散策するも良し。
地元に根を下ろし、御家族で経営しているホテルで、
地区の中心の様な存在です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249694/picture_pc_1cad3e3e69bb149c1341319394a2dba5.jpg?width=800)
好きなポイント2:ここで働く人達の、いい気が漲っている。
朝食会場にて
「おはようございます。
卵はどう調理してほしい?
子供達はココアにしようか?
温かい飲み物は何がいい?」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249909/picture_pc_fcea8eaa1e563b8895a5bbb8ebb54056.jpg?width=800)
お掃除の方も、すごく機敏な動きで、シーツの敷き方が気持ちいい。
タオルも洗濯された、いい香り。
ジブリ映画ではダントツで
「紅の豚」が好きなのですが、
「青い海、白いシーツ」ってセリフがあったような(曖昧な記憶)
ここは、アドリア海ではなくて、
コモ湖だけれど
映画の様な気持ちいい風が、
このホテル中を通り抜けます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249839/picture_pc_4c35324ac0d26dc639814eb90cb986a7.jpg?width=800)
好きなポイント3:皆を率いるマダムが素敵。
マダムは朝食会場でも会いに来てくれました。
「あー、よかった。私達の朝食を楽しめているようね。今日は頬っぺたがピンク色で、元気そうじゃない。しっかり食べてね!Ciao!」
Ciao!って、
会話の最初にも、最後にも来る便利なことば。
マダムのCiao!を
自分も満遍の笑みでお返しするから、
滞在中に、口角が上がるような気がします。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249827/picture_pc_244f182b4547af533ad027451679a962.jpg?width=800)
RESIDENCE LENNO
オーナーご兄弟のホテルアパートメントも泊まってよかった宿です。3、4泊目はこちらにお世話になりました。
ホテルから徒歩圏内にあります。
館内にはエレベーターがあるという充実の設備。
室内はもちろん清潔で気持ちよくて、自炊もできて快適でした。
ウェブサイトを見ると、プールも併設されているそう。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87249655/picture_pc_5b250ff23111c11d3bb7ace3d28a517c.jpg?width=800)
レンタカーを借りていたので免許証が無いと、何もできず。お財布も出てくるのではと諦めきれない気持ちもあって離れ難い土地でした。
本当に、いいホテル、いい人達に救われました。
結局、警察から「紛失しました」の事情聴取詳細を書いて頂き、気持ち改めて、最終目的地のローマに向かいました。
コモからローマまで7時間ドライブを走り切りましたよ〜(パチパチパチパチ)!
ローマも、
思い出深いので、
また改めて書きたいと思いますが、少し書くと。
スペイン階段を昇りきったところで記念写真をササッと撮っていると
「マダムちょっと待って」
なぜか私が止められ
イタリアの警察から免許証見せてって職務質問にあいました。
本当に、あの紙を持たせてもらってよかったです‼
詳細が面白かったのか、紛失届を見るなりプッて笑って質問の連続。
えっマジで?
全部なくなったの?
昨日、コモから走り続けたの?
今日ドバイに帰るの?
ローマ見れてないじゃん~!
最後は笑顔のグッドラック!でしめてくれました。
イタリア、、、また行きたいな。
読んでくださって
ありがとうございました。
今日もいい一日を。
Ciao!(マダム風に!)
(2018年夏に宿泊しました)