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「うきわ」がおもしろそう

2021年に入ってから映像コンテンツを学ぼうと思って、ちまちま映画・ドラマ・ドキュメンタリーを観ています。(Youtubeはいっぱい観たのでYoutubeじゃないやつ。)

うちにはTVがないので、もっぱらTVerや配信サイトにお世話になってます。大河ドラマもちまちま観てるし、春からはドラマも可能な限り1話は目を通しています。

いやはや、TV局さんがあつかうものって、チームワークがちゃんとできていて質が高いものが多いなとあらためて思いました。古い言い回しや心配な表現も時折見受けられ残念感はやはりまだあるけれど、Youtubeやtiktok見慣れちゃってるからなのか、映像の質の高さにびびります。チーム戦すごいな、と改めて思いました。

数話観ていて面白そうだなと思ったのが、テレビ東京さんの「うきわー友達以上、不倫未満ー」。

まだ4話までしか放映されていなくてどういう結末になっていくのか謎すぎるのですが、キャスティング・映像の質感・台詞回し・演出のたちまわり・音楽の出し方(OPもEDもよい楽曲)が特徴的ですごくすてきです。

じわじわ…と感情が迫りくるはじめての体験。

なんだか舞台を観ているような気持ちになりました(そういえば最近舞台なんて行けてないよなあ、コロナだしなあ。)

もともと「うきわ」を観てみようと思ったのは、深夜枠なのにATP賞やギャラクシー賞をかっさらっていった話題のドラマ「チェリまほ」のプロデューサーさんと監督さんが「うきわ」を手がけられているので、1話から観てみたいと思ったのがきっかけでした。チェリまほもとてもおすすめ。

このプロデューサーの本間さんのインタビュー記事がこちら


(以下記事引用)
ードラマ化のきっかけ
SNSが活発になって、個人個人が声を上げられる時代になったことはいいことだと思うのですが、最近あらゆる物事において白か黒かジャッジを下して、白以外のものを切り捨てていくような空気が強くなっているように感じていて・・・。個人で持っている善悪やモラルのボーダーは大切ですが、それを正義として疑わず、世界を整理整頓していくこわさを感じていました。だからそのボーダーに触れられるような、整理整頓できない人間の不完全さを炙り出せる世界を描きたい!と思う中で野村先生の原作と出会い、企画しました。

このジャッジメントは、不倫というテーマに限らず、いろんな業界の、いろんな場で起こっています。でも想像以上に人間はあさはかで、揺れうごき、自分のものさしでは測り得ないことが起きている。そんなテーマ性が背景にあって、それをまっすぐに語れるプロデューサーさんがすてきだなと感じます。

本作は、入り口は不倫だけれど、溺れかけている人たちが拠り所として求めた「うきわ」を描いた作品です。ドラマでは、それぞれが溺れかけている海を掘り下げたかったので「ドロドロさせたくない」ということは監督に話しました。ですが、エンタメ的なコントラストを付けないことに偏ってしまい、雰囲気ドラマになることは避けたかったので、輪郭をつけて描くこと、輪郭をつけずに描くことのバランスについて、かなり気を付けて進めていきました。

「不倫」というのは、昔からよくある"他者からジャッジメントされやすいテーマ"であり、ドラマという場において美化されたり容認されやすいテーマ。それゆえにただドロドロしているだけで終わったり、美しく描かれすぎてしまったりします。このバランス感覚を持つのはすごく難しいです。

このバランスを保つために、セリフだけでなく、音楽も演出もカメラワークも編集も、全員が総動員でぎりぎりのバランスを保とうとしてるかんじがします。チームワークがすごい。どういうチームづくりでここまでのコンテンツをつくるんだろうか。たぶん、ドラマの目的とテーマと目指す方向性がしっかりと語られていないと、ここまでのギリギリのラインは踏み切れないと思います。

いやー、コンテンツ制作現場のチームビルディングおよびプロジェクトマネジメントのノウハウが知りたい…!外だししてくれ…頼む…。(ひとまず夫が買ってきた細田守監督の本を読むことにします…。)


以下は8/30に放映されていた「うきわ」4話の個人的感想です。(ここからはメルマガ読者さんのみにしてますがネタバレを含むので見たくない方は閲覧禁止です)

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