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わたしが愛す"ふつう"の人生

フリーランスの研修中、みんなで心理テストをした。
天才型・秀才型・凡人の3つに分けられるテスト。

私は天才型かも…!
いつも同じ期待をして、質問に臨む。
結果は凡人。いつもと同じ。

天才かも、と考えていること自体、私が凡人である証拠だ。

「この人達には叶わない」と感じる経験を何度もした。
天才たちを前にして、悔しい・追いつきたい気持ちは一切湧き上がってこない。
私がひっくり返って逆立ちしたところで、彼らに追いつくことは不可能だった。

生まれて初めて「天才」と出会った私は、彼らの悩みを知った。

自分の居場所がない、社会に上手く馴染めない…。
自分の才能を認めながらも、「普通の人になりたい」欲望が止まらなくなるときもあるらしい。


天才はすごい。
みんな天才になるべきだ。

この価値観は本当に正しいのだろうか?


凡人の良い所は何?と考えて気づく。
凡人の悩みはネットですぐ解決する。

「夫 家事 手伝わない」
「夫 料理 失敗ばかり」

誰もが経験することを、時間差で悩むことの繰り返し。
ありきたりな悩みは共感を呼び、仲間意識がうまれる。

あの人も悩んでたんだ、仕方ないことなんだ。諦めもつく。

子育てでも、凡人であることは大切かもしれない。
私の子どもは成績が伸びないことで悩み、大学受験に苦しむだろう。

凡人の生活は、予測できる。



これが天才になると大変だ。
悩みのレベルが高すぎて、もっとすごい人に聞くしかない。
「年収5億 お金の使い方」なんて、検索しても出てこない。

もっとすごい人の技術を、高いお金を払って学んでるのが天才たちだ。

学んだことを生かして、さらにすごい技術を生み出してくれる。


天才たちの発明を、秀才たちがかみ砕き、凡人の元にたどり着く。

彼らの苦労も知らず、「ええもんやけど、高いわ!」などと文句を言い、価格が下がるのを待って買う私達。



なんと、コスパの良い人生。
なんと、悩みの少ない人生。



みんなと同じことで苦しみ
似たような幸せを手に入れ
同じように人生を終えていく

とても、幸せなことではないだろうか。



天才になりたくなるときもある。
だけど、ずっと天才でいたいとは思わない。

わたしは結局、ふつうの人生を愛しているのだ。



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