R-1グランプリ2022：時系列順で色々感想
今までR1は全然見てなかったのですが、決勝進出者のメンツ（吉本所属の芸人さんの割合がびっくりするくらい少なかった）と、満を辞しての審査員バカリ氏登板、公式YouTubeの動画の中身等々、盛り上げようというフタッフさんの意思が透けて見える且つそこから伝わる真剣さに興味が湧き、結果事前の番組・本編・アフタートークまで余すところなくめちゃくちゃ堪能しました。ピン芸ってこんなに面白くて奥が深いものだったんですね。。
以下時系列順に感想とか覚え書きを。
■事前の宣伝動画（YouTube公式配信）
テーマソングは『１／３１９９』と言う動画で流れていた、Creepy Nutsの「バレる！」。今年の決勝進出者の紹介＆意気込み、審査員のコメントからの歴代優勝者という流れだったのですが、総じて大変格好良い作りになっていて、何回もリピートしてました。ちゃんと追ってないから正確なことは言えないけどこういったコンテンツ多分今までなかったよね・・？
あと、今年からキャッチコピーは明確につけないと聞いたのですが、この動画でそれぞれのピン芸人さんに対するイメージワードみたいなものが付いていて、
ZAZY「掌からこぼれ落ちた優勝/忘れものは、取り返す」、吉住「逃がした二冠の称号」、kento fukaya「悔しさが、覚醒させる」、寺田寛明「先生は最下位が大嫌い」、サツマカワRPG「掴みどころゼロの規格外」、金の国 渡部おにぎり「狙うは、大金星」、お見送り芸人 しんいち「愛され男、夢の舞台へ」
上記どれも7人それぞれ素敵なフレーズで良いなあと思いながら見てました。
それと、前年優勝者のゆりやん嬢のインタビューで「悪夢見て毎日、苦しすぎました」、「お祭りみたいに思われている、めっちゃ悔しくて」ていうのも印象深かったです。M-1とかKOCと比較して、どれだけ真面目な賞レースなのか、どこまでガチなのか今まで見てる側に伝わってこなかった部分も正直あったので。こういう見せ方というかプロモーションって本当に大事だよね。。。
■R-1グランプリ2022（3月6日（日）放送）
敗者復活からアキト氏が上がってきてキャラも芸風も被ってない8人の渾身のネタを見ることができて本当に楽しかったです。番組そのものの感想としては、いち視聴者としてフラストレーションが溜まること無く（昨年は色々と問題点があったという話は聞いていたので）スッキリとした構成でとても見やすかったです。来年もこの構成で何卒・・！
・kento fukaya
ストーリーテラーとして合コンに突っ込んでいくスタイルで、絵柄もフリップのクオリティもとても高いなと思いながら見てました。自分で絵も展開も考えながら作り上げるの凄すぎる、、、トップバッターで緊張も半端なかったと思うのですが、そんなこと微塵も感じさせない素晴らしいトップバッターでした。
・お見送り芸人 しんいち
ギターで毒っ気のある漫談を述べていくスタイル。毒の向き先が絶妙で全部ツボ過ぎた。。。緩急あってずっと飽きずに見れました。
・Yes!アキト
一発ギャグでゴリゴリ押していくストロングスタイルのアキト氏、あんなにダレずにギャグで笑いをとっていくのがとにかくカッコよすぎました。。最下位にはなってしまったけれども、M1のランジャタイ枠というか最下位でも悲壮感もなくほんとに最下位がアキト氏で良かったと思います。これは良い最下位。
・吉住
スキャンダルに過剰に反応を示す、いるいる、という感じのイタすぎる女子がリアリティーというか凄みがあり過ぎて圧倒されまくりでした。ただ個人的には最初の一言目から作ってる感じが伝わってきてしまった（そんなのももしかしたら折り込みずみなのかもですが）気がして、それが見る上で集中力がほんの少しだけ削がれちゃったかなあ。。
・サツマカワRPG
「大会、近いもんな」というキラーフレーズを面白フレーズにするサツマカワ氏の技量がとにかく凄いなと。キャラも立ってるし、礼儀正しい憎めない感じがとにかく好感しかないのでこれから色々な番組に呼ばれそうだし、呼ばれて欲しいです。
・ZAZY
とにかくZAZY！！！って感じの本人に負けないくらいモニターを使っためちゃくちゃ面白いフリップ芸で、もうフリップ芸の極みだなと。最初から最後までゲラゲラ笑ってたもん。。最高だった。。
・寺田寛明
シンプルな言葉を使ったフリップ芸の寺田氏、とにかく言葉の強さで笑いを取っていくアキト氏とはまた違ったストロングスタイルで、こちらも格好良くて面白かったです。
審査後に霜降りから「寺田くんはバカリズムの大ファンなんだよね？」→「（ものすごくダメージを受けた顔で）言わないで・・・」という今大会屈指の名場面（？）も生まれ、新規の顧客が増えたという噂なので、テレビとかメディアに色々とお呼ばれして露出が増えて欲しいなあと思いました。
・金の国 渡部おにぎり
鳥に連れ去られてる掴みから強くて（しかもキャラに似合ってる）設定最高だな！と思いながら見てました。あざとさと可愛さが同居しているおにぎりくん自身も良いキャラですね・・！
同点2位が3人もいる（！）大混戦の中、優勝したのはしんいちさんでした、 1本目も2本目もどっちもクオリティ高くて面白かった！納得の優勝でした。
審査員の陣内氏、バカリ氏、小籔氏、野田氏、ザコシ氏のバランス感もとても良かったです。現役且つそれぞれ確立している地位もあるからか、言葉にみんな納得感と重みがあって、どれもそうだよなーと思いながら見てました。
ただ頻繁に指摘として上がっていた「もう一展開欲しかった、オチがちょっと弱かった、後半につれて盛り上がりに欠けた」という部分に関しては同意しかないのだけれども、制限時間3分という中ではどうこうするには難しい気がしていて、何とか運営さんに頑張ってもらって、来年以降は4分にするとかといった救済策があったら良いなと思いました。
■アフタートークあれこれ（公式YouTubeアフタートーク/スピードワゴンの月曜The Night）
・公式YouTubeアフタートーク
公式のYouTubeで配信されていたアフタートーク、こがけん氏の的確且つあったかいコメントが冴えていて、こがけん氏の好感度が上がりまくりのアフタートークでした。小田氏の冷静な司会やコメントも見やすくて！小田氏はアキト氏提供のギャグも披露してたのですが、すごく面白くて小田氏のポテンシャルの高さを感じました。。さすが売れっ子。。
確かこの配信でだったかな、隣同士のアキト氏と吉住嬢がダブルパチンコしてるのもほのぼのしていて可愛かった。なんにせよピン芸人同士できゃっきゃしながらアフタートークしてる画めちゃめちゃ良かったなあ。
・スピードワゴンの月曜The Night #265 〜R-1振り返りSP〜
こちらも小沢さんの温かいコメントと井戸田氏の冷静な進行が素晴らしくて、めちゃめちゃ良い生放送でした！ネタコーナーもありつつ、一人ひとりに対しての感想に時間を割いてくれた構成で、大会終わりたてほやほやの高揚感が残る気持ちで見ていた側としてはとにかくありがたかったです。
冒頭でラストイヤーの人（R-1はルール改正があり10年縛り）という話からZAZY氏がものすごく納得いかない顔をしており、Z「しんいちさん、違うんすよ」→ し「休んでる期間があるから出れてるというずっと言ってる、お前がそれを無視して芸歴だけの話をしてる」→ ZAZY氏言い返すという泥試合が勃発してるのも楽しかったですw（そしてこの後もたびたび発生w）
各個人の振り返りで、アキト氏のギャグについて、（大衆性が足りないという判断から）毎月50本新ネタライブをやってる且つ全国ツアーも開催してるという話が素直に凄いなと。一発ギャグでやっていくというアキト氏の意志の強さを感じました。
サツマカワ氏の振り返り、「手応えはどうだったの？」→「手応え感じてる時間があったら練習したいですね、大会近いんで」ww（さすがの返しすぎるw）あと放送中にTwitterフォローしてくださいとお願いしたら1万人増えた話も、ゴールデンの時間帯に放送される大会の力を感じたエピソードで良かったなー。
寺田氏はマセキに入ったきっかけのバカリ氏との絡みで新規のお客さんがめっちゃ増えたのを認識してる、小沢氏「あの瞬間喋ってみたいと思ったもん」→「そういうところが大事なんですね、ほんとになんか・・」→「かわいい子だな」→「平場のトークも得意じゃなくて、、笑える人柄じゃない、、」という流れが大変好感度が上がるやり取りでした。（かわいい）
井戸田氏「ロケとが入ったらどうするの？」→「やんなきゃいけないじゃないですか・・」→「断っても良いんだよ」→「断る訳にもいかないじゃないですか、でもそれ、、」→小沢氏「（指差しながら）出てるよ」wというやり取りも、和むやり取りでとても良かったです。話を聞く限り、ネタも人を出すというのに対してもとにかく悩んでるなというのが伝わってくる一連の流れでした。 打開するためにも寺田氏はとにかく色々呼ばれて欲しい。。
全体を通して、しんいちさんとZAZY氏の近年稀に見る泥試合の様子も定期的に挟まってきて（既にフォーマットが完成されてるw）テレビ映えするコンテンツが見れたのも最高でした。向上委員会で全然需要あるコンテンツw
完全な余談ですが、これを書きながらノブコブ徳井氏がゲスト回のしくじり先生をちょうど見ていて「ウケないより伝わらない方が罪が重い」、「コンビのどちらかがちゃんと売れたいと思っているのが重要」という金言が個人的に刺さってしょうがなかったです。売れるためにはお笑いファンや芸人さんだけでなく外に向けて発信する意思や、人となりがわかる発言・行動って本当に大事なんだな。。。
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