M-1グランプリ2023感想

熱が冷めないうちに感想を。今年もとてもとても良かったです！今年は敗者復活戦からぶっ続けでの放送で、運営側の熱をひしひしと感じながらずっと楽しませていただきました。真剣さもありつつお祭り感も纏い始めてきたエムワンくんはほんと唯一無二の賞レースだなって思います。

まずは兎にも角にも令和ロマン、優勝おめでとうございます！誰よりもM1を楽しんで軽やかに掻っ攫う若き二人の天才、ちょう格好良かったです。ここ数年は苦労してきたベテランの重みや感動という部分が色濃く出ていたように思うのですが、今回は若手ナンバーワンの漫才師を決めるという、従来の賞レースの目的ってこうだよねということを思い出させてくれた決勝戦になり、当たり前だけどこんなのも全然ありだよねーとめちゃくちゃ清々しい気持ちになりました。くるま氏のとにかく目を惹きつけるボケのオーラと、どっしりと構えて安心感しかないケムリ氏のツッコミが繰り出す漫才は優勝に相応しいものだったと思います。これからバラエティとかたくさん出るのかなー、楽しみだな。吉本は劇場も多いし体だけは壊さないようにして欲しい。どうか無理せず・・！（といっても中々難しいんだろうけど）

準優勝のヤーレンズも本当に素晴らしくて！トッパレでいつも容赦なく呼吸困難にさせる楢原氏のボケと出井氏ツッコミがギュッと詰まった漫才を見ることが出来て、本当に嬉しくて堪らなかったです。信じていたけど、あの場であんなに高く評価されるのを目の当たりにして感動が止まらなかったなー。昨年は人生変わんねえなだけフィーチャーされていたけど、今年はあの場で圧倒的に漫才が評価されて、一気に売れるルートが開拓されたんじゃないかな。来年いっぱいメディアで見たい。

3位のさや香は1本目の漫才がとにかく圧巻の一言で、これはいくのかなと思いながら見ていたのですが、2本目がまさかの見せ算でめちゃくちゃびっくりしました。今年のMツで見ていて、さや香って変なネタも結構あるんだなと印象に残っていたネタがまさかあの場で披露されるとは。反省会や打ち上げの場であれありきで考えてたという新山氏の貫き方も肝が据わっていて、それもそれで良かったですが。

マユリカはもうキャッチフレーズから弄ばれていて最高でした！阪本氏の気持ちわるさと中谷氏の絶妙なライン（？）の雰囲気が画面からものすごく伝わってきて、マユリカの魅力が全面に出ておりとても良かったです。マユリカも絶対に来年テレビのお仕事増えるだろうなー。

真空ジェシカは、一昨年や昨年に比べて川北氏のワードで刺してくる部分が若干控えめな気がしました。あくまでわたしの感覚なので当てはまらない人もいっぱいいるだろうけど。行列とかで好き放題やってふざけまくってる真空に惹かれる自分としては少しだけ物足りなく感じてしまったのかも。

カベポスターは前年と変わらない強すぎる構成と品のある漫才で好きでした！年々永見氏の柔らかさが増している気がして、コンビとしての魅力が爆上がりしてたな。最後の部分、浜田氏が反省会でも打ち上げでもそれをずっと引きずったお顔になっていてちょっと心が痛くなってました。全然気にしなくて良いよ、カベポめちゃくちゃ良かったよ！と心から叫びたい。

モグライダーはわたしはゲラゲラずっと笑っていて、2021年からめっちゃ進化してる！すごい！！と思いながら見ていたのですが、思った以上に審査員にハマっておらずしょんぼりしちゃったなあ。当時から比べて露出も相当増えたしなんかその影響なんだろうか。うーーん。ラストイヤーとなる来年もまた決勝の舞台で見たいよ。リベンジしよ。

ダンビラムーチョは、歌ネタでどう展開していくんだろう、とわくわくしつつ、大原氏のリズムの取り方に釘付けでした。あんなに正確に刻めるのすごい。ただもっと盛り上がると思ってたのに会場の温度が上がっておらず、ちょっと寂しくなっちゃったな。。

シシガシラは敗者復活からの参戦で、勝ち上がった瞬間はとにかくテンションが上がりっぱなしでした。漫才至上主義から2組目なのも相当嬉しかった。ハゲという縛りの中でそんな視点あるんだという驚きとシンプルなネタの強さ、プラス脇田氏のコミカルさでとても魅力的な漫才をするコンビだなと思います。

くらげは渡辺氏の口からまさかアディクションというワードが出てくるとはとびっくりしながら見てました。ギャップのあるワードが次から次へと出てくるのが凄すぎた。

今年の賞レースは吉本が総なめして、改めて王国の強さをまざまざと見せつけられたような1年だったと思います。来年はどうなるんだろうか。上京する芸人さんもきっといるだろうし、東京はもっとごちゃ混ぜになって切磋琢磨する空間が生まれ、さらに淘汰されていく気もしてます。自分の好きなものは大切にしつつ、今後もライブシーンから目を離さないようにしたい。