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台湾の蘿蔔糕(大根餅)の作り方

大根餅は日本でもお馴染みになっている料理ではないでしょうか。
おやつなどにも最適ですね。

[トップの写真は
出来立てのプルン、モチッとした温かい台湾大根餅
❣️

台湾では大根のことを[蘿蔔]、また
[菜頭]とも言います。
だから大根餅のことを[蘿蔔糕]また、[菜頭粿]とも呼ぶようです。

台湾でも、11月頃からみずみずしい大根が出回ります。大根は一年中あるのですが、夏場は皮が硬くて筋張っています。
台湾の大根は、日本の大根に比べて割と先の方まで丸い種類で、20-25cmくらいの長さ、直径が8-10cmくらいの割とずんぐりした形のものが多いです。時には下膨れで丸々とみずみずしく張ったものも見かけます。
日本でよく見る青首大根などは見たことはありません。

大根が美味しい季節になると台湾では[蘿蔔糕(ルオボーガオ)](大根餅)を作るのを楽しみにしているようです。

蘿葡糕はファストフードなどでも気軽に食べることができます。
麥當勞(マクドナルド)でも売っていました(あそこの蘿蔔糕は美味しいよ!と私が勧められたお店がなんと
麥當勞だったのです。そこのお店だけの限定だったかもしれませんが)。
台湾では大根餅はファストフードの部類に入るくらい、手軽な食べ物なのですねー。
また、塊がパックになったものがスーパーに出ています(下の写真)
かなり硬めの感じのものなので、これを切って焼いたりして食べるのだと思います。残念ながら私はまだ試していません。




ちょうど1年前の11月、台湾の友人が「そろそろ美味しい大根が出るから蘿蔔糕作りをしよう」と誘ってくれました❣️

日本でもフライパンなどで、簡単に作る大根餅は作ったことがあるのですが、台湾の家庭の味、蘿蔔糕の作り方を教えてもらえるとのこと!

台湾では、ベーコンや干し海老など、いろいろな具を入れて作るものを香港スタイルの意味の「港式蘿蔔糕」と呼びます。

台湾の家庭で作られているものが、どんな大根餅なのか興味津々です。

当日、友人宅には、きれいに洗われた艶々の大根が大きなボールにたくさん準備されていました。
こんなにたくさん作るの?とびっくり。
1kgぐらいのものが7-8本はあります。そして、なんと、日本にも古くからある形の懐かしい竹製の大根突きが準備されていました。
「さあ!これをこの大根突きで突きます!」ということで、もう一人の友人と交互にせっせと突きました。
その日は、当日食べる分と私たちの持ち帰り用の分まで準備してくれていました。


[これが大根突き]

これが[大根突き]です


台湾の便利鍋[電鍋(でんごう)]を見たことがありますか?
台湾のコンビニに入ると独特の香りを放ちながら入り口あたりで卵を煮ている、あの鍋が電鍋です。

台湾の家庭では、その電鍋は必需品のようで、中には2台くらい揃えている家もあるようです。(友人宅にも2台ありました!)

我が家にも5人用の小ぶりのものがあります。夫が私がくる以前に、肉まん温め用に勧められて買って使っていたようです。

私は日本からほとんどの調理器具を持ってきており、蒸し器もあることだし、電鍋は別に使うこともない、と2年ほどはしまい込んでいました。

でも、ある時、台湾の友人宅に泊めてもらった時に、「これは夕べ電鍋に仕掛けておいてできたものよ。とても簡単!」と、甘さ控えめのぜんざいを朝食のデザートにいただきました。

私も、まず、小豆を煮ることから始めてみると、とても簡単にふっくら煮上がるのです。また、肉まんを温めると手間いらずにあっという間に蒸し立てのふかふかのものができ、それからはさつまいもやとうもろこし、蒸し野菜、また、蒸し魚もお皿ごと入れて蒸すことができるのです。

今では、何かと重宝して使っています。水を蒸し時間に応じて加えて、スイッチをONにするだけ、水が無くなれば自動的に切れます。
まだ加熱不足の時は水を足せば良いのです。手放しの安全運転、とても楽ちんな調理器具でした!

電鍋ごめんなさい!です。

電鍋の話が長くなりました。
今日の蘿蔔糕作りに電鍋を使うので、説明しました。

[これが電鍋です]



もちろん、蒸し器で蒸してもOKです。


さて、話は蘿葡糕作りです。

蘿葡糕の作り方を説明しましょう。

[蘿葡糕]の作り方

材料はパウンドケーキ型2本分の量です。

まず、[材料の写真]から

水につけておいた米と胡椒

大根突きで突いた大根

キャッサバ芋の粉

※大根は米の5-6倍ほど、たっぷりの大根を使います。
※キャッサバ粉の粉は日本では通販などで手に入るようです。

この日に使った粉はキャッサバだけでなく蓮根も入っているようです。

在来米粉やキャッサバ芋の粉はスーパーで手軽に買えます。

台湾の大根餅の材料はシンプルですね。


材料ーーパウンドケーキ型2本分

大根3.5kg
 油 、水  各大さじ1程度
      *大根を火にかける時に混ぜる
在来米  600g前日浸漬
 (在来米粉でも良い)
キャッサバ芋の粉 1カップ
水  5カップ
塩 約大匙1
胡椒 約大匙1

*胡椒はかなりの量です。
多すぎないかと気になったのですが、この胡椒がアクセントになってとても美味しい!

作り方をポイント写真と一緒に見ていきましょう。


❶在来米は前日から水に浸けておいたものを水切りしておく。
❷大根はきれいに洗って、皮ごと大根突きで突く。
大根に油、水 各大さじ1程度を加えて一混ぜし、弱火にかけ蓋をして蒸し煮する。焦げ付かないように気をつける。

大根に火を通している

煮えた大根

[大根が透明になるまで蓋をして煮ます]

❸大根以外の材料をミキサーに入れて2〜3分かける。
❹大根が透明になって煮えたら❸を加えて混ぜながら数分煮る。もったりしてくるまで。

ミキサーで米と水を攪拌

煮えた大根にミキサーの米を加える

材料にトロッと日が通ったところ、これを型に流す


❺薄く油を塗った型に流して電鍋に入れて蒸し煮。鍋に入れる水は2-3カップ。30-40分蒸し煮する。箸を刺して確かめ、まだ箸につく場合はさらに蒸し煮する。鍋の水が無くなっている場合は水を足す。

[型に油を薄く塗る]

型に油を塗っている


[電鍋に入れて加熱中]

スイッチONで加熱中

火が通ったか確認中

[火が通ったか確認中]

蒸し上がり

[蒸し上がりました!]


*今日の蘿蔔糕は塩、胡椒だけのとてもシンプルなもの。大根の美味しさを味わいます。

*そのままでもとても美味しいですが、好みで、台湾では甘くてとろりとした[油膏]という醤油をつけて食べることも多いです。


台湾では、出来立てのこの熱々のまだ柔らかめの時に食べるのを楽しみにいているそうです。
その美味しさは、本当に大根の風味も格別で、幸せの味でした。

下の丸型のは、当日食べるために、別容器で同じ量を作りました。

残りは冷蔵庫で保存してもしばらくはそのままで食べられるし、硬くなればフライパンで焼いたり、薄い衣をつけて揚げたりもするようです。

当日のお昼は
出来立て[蘿蔔糕][豚肉と大根、生姜のスープ][青野菜の炒め物][泡菜(台湾のキャベツの漬物)]❣️

楽しい、幸せなお昼でした❣️

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