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台湾から日本の能に触れる

前回の記事に禅の体験について書きました。
この流れで、禅との関わりも深い日本の伝統芸能の[能]について書きたいと思います。

私は50代の頃に謡の稽古をしていました。

若い頃からお能のことをよく知りもせず、何故だかちょっと耳にしたことがある謡に心惹かれるものがありました。
そんな折、仕事の先輩が謡の稽古をしていることを知り憧れたりしたものです。

その後、勤めや子育てに追われる中、そんな思いなど忘れていたのですが、思いがけずチャンスが訪れたのです。

40代後半にボランティア活動を始めて友人関係に広がりができ、その中のお一人が謡の稽古をしているということを知りました。

なんと、そのお稽古場は私の家のすぐ近くなのです。
「是非、見学に来てみたら?」と誘いをいただき、それから稽古が始まることになりした。

先生は東京の600年以上も続く伝統の家の方です。何も知らず突然一流どころへ飛び込んでしまったのです😅

大きな声を出すことが最も大事な点と念を押して教えていただいた記憶があります。

音符などもない毛筆体で書かれた古語の謡本を手元に、先生と向かい合って何節かずつ真似て発声することの積み重ねでした。

とにかくお腹から大きな声を出しての謡は緊張しながらも少しずつ楽しみも増していきました♪

時々、地方から上京してお能の舞台鑑賞にも行ったりしていました。
お能鑑賞はよくわからない部分もありつつ、国立能楽堂などの佇まいは、その場所に行くだけでも日本の伝統を感じ、その雰囲気に浸るのはとても良いものでした。

なんとも言えない静寂、張り詰めたような空気感など。
時にはいつの間にか眠ってしまったり😅

私の能との接点はこのようなことから始まりましたが、、、

なんと、後々、私の娘が能の家に嫁ぐという縁ができたのです。

当然なことに、私が能に接する機会も増えました。

台湾に住むようになってからも日本に帰った折には、今でもその都度、国立能楽堂、観世能楽堂などに行っていましたが、この2年半ほどはそれも叶いません。

台湾では日本の伝統芸能の能楽については知る人も少ないですが、日本大好きという台湾の人たち、お子さんが日本に留学しているとか、日本に暮らしているとかいう方も多くいます。
そのような方達の中にはたまに、能について知っている方もおられたりします。
そんな時は少し話題も弾みます。


ここから、我田引水になりますが、、。


嫁いでから長年、能楽に触れてきた娘が
「能を知ろうワークショップ」というサイトを開いたというのです。


国立能楽堂などで開催される演目をあらかじめ学ぶというものです。

演者が自ら、その演目について内容や楽しみ方などを教えてくれるのです。

能はほとんどの場合、面(おもて)をつけて演じるので舞台の時は演者のお顔を拝見することはできないのですが、ワークショップの時はお顔が拝見できるのも嬉しいですね。

当日使われる面や装束も実際目の前でみてその歴史に触れたりできるのも一段と関心が高まりそう❣️

私が昔、習い始めの頃にもこんなことがあったらきっと楽しみ方も深まったのだろうなと思います。

ワークショップはその家の能舞台で開催されているので、伝統芸能の家の雰囲気に触れ、長年伝統を引き継いできた様子を知ることができる貴重な機会にもなりそうです。

このワークショップの様子を発信しているサイトでは、有名な演目について独自の解説をしています。

能の解説は結構硬い感じのものが多いのですが、このサイトでは、こんな観かた、感じかたをすれば良いのかという柔らかさが感じられるのが新鮮です。

台湾に居ながら、スマホ一つから日本の伝統芸能[お能]に触れられるのはとても嬉しい時代ですね。

日本にいてもなかなか触れる機会の少ない[能]だと思いますが、気軽に触れていただける場だと思いますので、是非立ち寄ってみてくださいね。

私も折々にサイトから楽しみながら、
日本に気軽に行ける日が早く訪れるのを待ちたいと思います。

下記インスタグラムでも雰囲気が味わえます❣️

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