6歳のわたしの読書カードがとどいた話
こどものころ、近所に「ムーシカ文庫」という家庭文庫があった。このムーシカ文庫は「北極のムーシカミーシカ」「ながいながいペンギンの話」などの作者 いぬいとみこさんが始めたもので、ごくふつうの民家の一室に、こどもの本だけをあつめた本棚があり、じゅうたんが敷いてあるその部屋では、お話会などもよく行われていた。本は2冊ずつしか借りられないけれど、時間内であればじゅうたんに寝っころがって本を読んでいられた。こどもしか入れないその空間は、当時のわたしには天国のようだった。
小学生のわた