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シングルマザーのクッキー屋の話

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シングルマザーの貧困や苦労話じゃなくて、こうやって楽しくやってきたよという希望の話。
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#ほぼ日とわたしたちのこと

シングルマザーのクッキー屋の話【ほぼ日とわたしたちのこと①】

クッキー屋と直接関係ないしなーと迷ったのだけど、書いているうちにやっぱり切っては切れないと思ったので、ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)とわたしとあーちんのことを書いておこうと思う。 今や、あーちんはほぼ日での連載歴3年半(くまお、たべびと)だけれど、もともとはわたしもあーちんもただの読者だった。 ただの読者だった2011年3月、退社まであと半年という時期に、東日本大震災が起こった。 地球にビンタされたわたしたちは、優先順位のオバケに取り憑かれ、自分の人生で何が大事なのか、仕

シングルマザーのクッキー屋の話【ほぼ日とわたしたちのこと②】

あーちんが小学校に入って、今の小学校事情について観察していたら、わたしたちが小学生だった時と明らかにちがうな、と思うことがあった。 わたしが小学生のときは、クラスメイトのだれが字が上手だとか、勉強ができるとか、鉄道に詳しいとか、絵が上手だとかを知っていたけれど、あーちんはわからないと言う。 彼女が周りに興味がないのもあるけれど、例えば、演奏会などでもピアノが弾ける子が伴奏をするということはなく、高学年でも先生が伴奏をする。ピアノだけではなく目立つ楽器を使わず均等な出番になる

シングルマザーのクッキー屋の話【ほぼ日とわたしたちのこと③】

ほぼ日で、あーちんの「くまお」の連載がはじまってから、月に2回くらいの頻度でほぼ日の事務所に直接おじゃまし、原稿を手渡ししていた。 あーちんがほぼ日のみんなに会いたいのと、作品を見てもらったときの反応を見たいという気持ちがあったので、それならばと会いに行っていた。 はじめて顔合わせをしたときこそ「この後はみんなで遊べる?」などと言っていたあーちん(当時9歳)だったけれど、何度も事務所に行く度に、いろんなことをよく見て吸収していた。 まず、みんなおしゃべりしたり遊んだりパソ