MUSEのライブが終わったあとに
昔、FM局のカレッジチャートのメンバーに入っていた。
そのおかげで定期的にラジオ局に行って、
色んな新譜を聴くことができた。
ある時、MUSEのライブに招待された。
ライブが終わった後、購入した「オリジン・オブ・シンメトリー」のCDに
サインももらえた。
そしてその後、メンバーが現れるというクラブハウス(たぶん貸切)
にみんなで行って、・・・何をしてたんだろう?お酒も飲んでないし・・・。
でも至近距離にMUSEのメンバーがいて、
ボーカルのマシューはカウンター席で
お酒を飲んでいたのを覚えている。
他のメンバーは置いてあるドラムを叩いたり、
音楽を流してみんなで踊っていたような・・・。
何をしていいか分からない私と友達は
ただそれを見ていただけだったと思う。
終わって解散になってから、
私と友達は終電もないので、まずはファミレスに行き、
その後、外に出てもう朝になっているけれど、
まだ始発までは時間があるので
暇を持て余していた。
するとそこへ自転車の男の人が通りかかった。
ちょっとびっくりしたような顔で私たちを見て、
「こんな所にいたら危ないよ。ちょうど今、
仕事の合間で家に戻るところだから、その間だけでも家においで」
と声をかけてくれた。
私たち二人はもちろん迷った。
知らない人について行ってはいけない。
もちろん分かっていたけれど、
こっちは二人だったし、悪い人にも見えないし・・・
と、思い切ってお邪魔させてもらうことに。
(このご時世は危険なのでマネしないでね☆)
その人は本当に仕事の合間らしく
家に戻ると話すでもなく、そそくさと自分の準備をしていた。
私たちは危険な外から、安全な室内に入れてもらっただけで
ありがたく、多分体育すわりをして(笑)、じっとしていた。
目の前には天井まである棚にびっしりと詰まった
レコードが見えた。
でも、失礼になるといけないので
私も友達もキョロキョロと部屋を見回すことはしなかった。
ただ目の前に沢山のレコードが見えただけ。
もう少し年齢がいっていたら、
図々しく、職業や年齢などを聞いていたかもしれない(笑)。
レコードについても聞かずにはいられなかったと思う。
私たちに声をかけてくれたのは、たぶん
田舎から遊びに来たはいいけれど、
宿も取らず彷徨っている、あどけない女の子たちにしか
見えなかったからだと思う(笑)。
まあその通り。
大人の会話も始まりそうにないから、
向こうも安心して声をかけてくれたんだと思う。
またその人が出勤の時間になり、
私たちは一緒に家を出てお礼を言って別れた。
多分一時間くらいだったと思う。
私たちもそれぞれ違う方向の電車に乗り
無事に家へと帰った。
あの人が一体何者だったのか、時々気になって
思い出してしまうのは、
やっぱり大人になったせいだと思う(笑)。
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