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北海道幌尻岳、2度目の挑戦で山頂に立つ

北海道日高山脈幌尻岳2052m 日本百名山92座目の頂。
2012(平成24)年8月12∼17日 3名 2度目のチャレンジで山頂に立った記録です。

6年目でリベンジ、ほっとする。これで暫くは北海道遠征はないだろう。前回(平成18年7月)は、今回のメンバーにU君が参加して幌尻岳を目指したが、数日前の豪雨で道道、林道の一部が崩壊し登山口までも行けずの敗退であった。今回の幌尻岳踏破で北海道内の日本百名山は全て終了した。

この時点では8座が未踏峰でしたが、2016年北アルプス聖岳で100座すべてを踏破しました。

0全体地図

一日目8/12佐世保7:00=(高速バス)=8:50福岡空港11:30∼(飛行機)∼13:40新千歳空港14:30=ニッポンレンタカー営業所15:00=(道東道)=占冠IC=日高=17:15とよぬか山荘(旧豊糠小中学校)=道道脇幕営

空港

とよぬか山荘

とよぬか山荘

今回は、Mリーダーの手配で8月13日に幌尻山荘の予約が取れた。この山は、この山荘予約が取れないと計画も立てられない。この山系は熊の世界、野外の幕営は厳しい。また、額平川の遡行は天候に左右される。こんなことから日本百名山の中では登頂が難しい山といわれている。

幌尻岳 (82)

二日目8/13幕営地=5:30とよぬか山荘7:00=林道第1ゲート7:55→7.5㎞→取水口9:35(沢シューズ履き替え)→11:00幌尻山荘

1第2ゲート

2奥幌振橋

3幌振橋から先

4水門から渡渉

5渡渉から山荘

13日早朝、とよぬか山荘に着く。予報では曇り時々雨、心配しながら出発準備をしてシャトルバスの受付をする。「7時のバスは出発を検討しています。」と受付の男性が言う。幌尻山荘と連絡を取り合っているのか、午後から雨はひどくなるようだとも。バスは出発させるが、山中での判断は各パーティーでとこちらにゲタを預けられた。
明日のバスにするか暫く悩んだが、予定どおり7時のバスに乗車した。
とよぬか山荘からバスに揺られること50分で林道ゲートに着く。

幌尻岳 (1)

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以前はこの先、奥幌尻橋先のゲートまで車で入山できたようだが、事故防止のため今の形になっている。7時のバスには12名が乗車していた。7.5㎞の林道を1時間40分で取水口に到着する。

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単独のブラジル2世女性と前後しながら到着した。ここで沢シューズに履き替え、いよいよ右岸の山道に入る。

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河原を歩いたり林に入ったり、鎖がある岩棚を通り暫くすると渡渉点となった。そこには躊躇している数名の中高年パーティーがいた。7時のバスでは我々がトップのはずだがと気にしながらもザブザブと渡渉を開始した。膝まで位の水量で多い方ではないだろう。

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会友I氏の記録も改めて目を通して入山していたので、記録にある遭難者の発見場所はどの辺りかとか、熊との遭遇を気にしたりして、足早な遡行を続けた。

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渡渉の回数を数えていたが、途中から止めた。多すぎた。I氏の記録では15回となっている。多分、その位だったろう。思ったより水は冷たくなかった。短パン、Tシャツの出で立ちだ。右岸の林の中の山路が暫く続いたら、木立の間から幌尻山荘が目に入ってきた。

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小屋番に2階に案内された。火気は1階のみで1階で昼食とした。ゆっくりしているとブラジル2世が入ってきた。名前を教えてもらった。父が日本人、母がブラジル人である。富山県下新川郡〇〇町で一人暮らしをしており、日本百名山に2年程前から挑戦し既に90いくつかを踏破しているらしい。マイカー一人山旅のアクティブな38歳女性であった。

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酒も入り声も大きくなったのだろう、いつまでも1階での食事はダメだと釘を指された。雨も降り出している。どんどん人も増えてきた。2階に移り飲み直す。まだ寝るのには早いが、しゃべっているのは我々のみだったようだ。定員40名?ぎっしりの部屋。夕方6時には横になったか。毛布1枚は小屋から渡されていたので敷き布団として、シュラフカバーに潜り込んだ。

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 夜中は大雨となった。予報は当ったようだ。沢音か雨音か分からないので一晩中大雨の感じであった。

三日目8/14山荘4:40→命の水6:00→7:35幌尻岳8:00→(お花畑に小熊)→命の水9:00→9:55幌尻山荘11:00(沢シューズ履き替え)→12:20取水口12:40→(クマ糞3か所)→14:30林道第1ゲート16:55=17:45とよぬか山荘(外で簡単な夕食)=日高町=(道央道)=森IC=大沼公園日暮山303m広場幕営

6幌尻岳地図

14日朝、雨は止んだ。昨夜、同行を約束した彼女も遅れずに準備をした。4時40分出発、早い方ではなかった。急登が続いた。尾根が細く少し平らになると間もなく「命の水」である。左(東)側に少し下ると沢水が流れている。ここからまた急登となり尾根筋が明瞭になるとハイマツ帯となって稜線に出た。

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天気はどんどん回復している。高度を稼ぐにつれ視界は広がり、右手には額平川の流れと周辺の山なみが、左手には北カールが見下ろせた。カールの斜面はお花畑である。

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ここから約1時間で山頂である。
山荘から3時間弱、7時35分、本日、多分3パーティー目での到着であった。360度の大展望、さすが日高山脈の盟主である。日高で唯一の2,000m峰は、アイヌ語でポロは「大きい」、シリは「山」の意味である。

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下りは往路を引き返した。すっかり雲も上がり日高の山並みを楽しみながら下っていたら、北カールの中、我々からそう遠くない距離に小熊がいた。草を食べているのか。親熊の存在が気になったが、その姿はなかった。
帰りのバスで運転手に写真を見せると、親離れしているとの話であった。
長居は無用と先を急ぎ、2時間弱で山荘に戻った。

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腹ごしらえしていると子リスが遊びにやって来た。グレーシーのお菓子を貰ってはかじっている。
沢の増水は少しは減っただろうか、バスにはまだ早いようだが再び沢シューズに履き替え、下ることにした。

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 山路で1箇所、林道で3箇所、大きな糞を確認した。熊の糞と直ぐ分かった。バスの運転手も間違いないと言った。バスも追われたこともあり、爆竹を用意していた。
 林道第1ゲートで2時間以上もバスを待って、とよぬか山荘に戻った。

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幌尻岳

とよぬか山荘の外で簡単な夕食を済ませて大沼公園に向かいました。

8/15駒ヶ岳登山(後日投稿します。)                 8/16ニセコ、小樽見学し札幌ホテル泊まり
8/17新千歳空港14:15~16:40福岡空港で帰りました。




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