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作品の為の会話メモ

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演劇やラジオドラマなどの脚本の元となるネタを投稿します。 あくまで自分メモです。
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2020年7月の記事一覧

会話メモ ⑭  天城越え

会話メモ ⑭ 天城越え

昼下がり

とある博多の住宅街の一軒家

その家の主婦Aと近所の友人Bの会話。

A
隣のオバちゃんくさ!
毎晩カラオケ歌いよぅっちゃけどヒドイったい!

B
なんそれ?どーしたと?

A
天城越え!!
発表会が近いとかいな??
毎いっ日っ!!天城越えっ!!!

B
天城越えが好かんと?

A
天城越えは良いとよ別に〜〜

同んなじとこ繰り返すったい!

B
どこでね?

A
一番最後の
「天城〜

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会話メモ ⑬   「ウチの孫」

会話メモ ⑬ 「ウチの孫」

博多の商店街のベンチにて

A
アンタがタバコ吸うけん、アタシも吸いたくなったやない。

B
何んね?禁煙しとったとね?
アンタが?

A
アタシだっちゃそらあ禁煙くらいするくさ。
当たり前やん。


偉そうに言いようけどタバコは持ち歩きよるんや・・・


良かたい。細かいこと言わんでも


それはそうと家はどげんなった?


どーもせんよ。嫁は相変わらず憎らしかもん。
そして孫も勤めに行

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会話メモ⑫「アタシの歯ブラシ」

会話メモ⑫「アタシの歯ブラシ」

とある会社の事務所。

女子社員A(以下A)
すみません。
消しゴム貸して貰って良いですか?
いっつも誰かがアタシの消しゴム借りて行って返さないんですよ。
この事務所泥棒がいます。

男子社員B(以下B)
え??
あ、消しゴムね。
はいはい。
引き出しを探してから
どうぞ。
と顔を上げた瞬間

A
ありました〜〜

見るとAは自分のバックから取り出してニッコリしていた。

B小声で
最初からそこに

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会話メモ ⑪ 「中央区から」

会話メモ ⑪ 「中央区から」

「中央区から」

福岡市南区の友達の家に遊びにいった。

こんにちは〜〜

こんにちは〜〜

二度ほど呼ぶと家の奥から

はいはいはい


すり足で出て来たその家の祖母。

誰の友達かいな?

その家には三人の子供がいて
私は長男のK介と友達なので

すみませんK介くんいますか?

あ〜K介ね〜〜
Kちゃーん!!
友達が遊びに来とんしゃ〜よ〜!

ドスドスと二階から無言で降りてきた
K介は開口一

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会話メモ⑩ 「言うてやったったい!」

会話メモ⑩ 「言うてやったったい!」

博多の清掃のオバちゃん

福岡市天神にある
とある商業施設

オバちゃん(以下 O)
お疲れ〜〜

販売店店長(以下 A)
お疲れ様です!

O
どーしたと〜
いつものアナタの顔やないよ。

A
ちょっと色々忙しかったけんですね〜〜

O
そうやろ〜
最近見かけんやったもん
心配しとったったい


そーいやこないだから
6階の休憩スペースのベンチに
キャッチの奴らがたむろしよろーが。

A
です

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会話メモ⑨  「何十円?」

会話メモ⑨ 「何十円?」

昭和の博多の小学生

昭和50年代の半ばから後半くらいまでは、
駄菓子屋が福岡市の街なかにあった記憶がある。

学校帰りでも
休みの日でも
当時の子供
特に男子は一日一回は必ず行って
駄菓子屋の売り上げに貢献していた。

駄菓子屋ではおもに、
当時流行った
銀玉鉄砲と言う玩具の玉の
文字通り銀玉を買いに行く。

日曜日
銀玉鉄砲を手に手に小学男子がゾロゾロ
公園の近くと言う理由だけで駄菓子屋の

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会話メモ⑧  「しゃー」

会話メモ⑧ 「しゃー」

昭和の博多の小学生



博多の方言で
目上の人の行為を表現する際に
語尾に使う。

今日は、先生はここにいらっしゃる。
今日先生ここに来んしゃー(きんしゃー)

社長は明日、出張に出られる。
社長明日出張に行きんしゃー(いきんしゃー)

などなど。

ある日の下校途中。

A
なんか博多弁でしゃーって使うやん。


うん・・それがどーしたと?


アレ丁寧語なんかいな?


え?
そおっ

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会話メモ⑦  「ネコが食べてた」

会話メモ⑦ 「ネコが食べてた」

その家の長男は
部活をしていて
帰宅は毎日20:00を過ぎていた。

そんなある日
部活を終えて帰宅したら、
リビングには誰も居ず
夕飯と思しきものが、
大きな白い紙に伏せられていたので、
腹が減った勢いですぐに紙を取り
食べ始めた。

あ〜〜うまいうまい〜〜

もう止まらない。

そこへ風呂から出てきた妹が

遅かったね〜
ご飯たべよぉと?

長男は首を縦に振って返事をする。


ご飯お母さん

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会話メモ⑥  「スージー」

会話メモ⑥ 「スージー」

昭和の博多の高校

福岡のとある高校の
高齢の数学の先生のあだ名である。

数学ジジイでスージー。

田舎の高校生にありがちな
短絡的なネーミング
でもそれが代々後輩に受け継がれてしまうのは
その高校のレベル自体が連綿と受け継がれる
と言う悪しき伝統に他ならない。

チャイムが鳴り
先生が教室に入って来るのを
静かに待つでもない生徒達。

そこへスージーが登場。

スージー
「ま〜〜〜たお前たちゃ

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