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研究職になりたい中学生 2024/1/12

 この前、職場に中学生が見学に来た。もう昨年の話になってしまったが。

 職場見学。皆さんやりましたか? 俺は小学生の時にやったと思う。
 親が公務員だったので県庁に行った。当たり前だが、県庁という場所に子供が担当できるような仕事などないし、当然親の職場にも行けない。なんか道路整備の部署に回され、初老の男性の話を数時間聞いて終わったのを未だに覚えている。めちゃくちゃつまんなかった。俺が公務員にならなかったのはあの経験があったからかもしれない(諸説あり)。
 あ、副知事と一緒にカツカレーを食ったのは良かった。当時、副知事の家族と家族ぐるみの付き合いが多少あったので、昼食を一緒にさせてもらったのだ。今後一生ないだろうな、副知事室で飯を食う経験。

 俺の話は置いといて、中学生。かなり縁遠い存在だ。

 大学生相手に企業説明会みたいなことはしたし、農協のおっさん達相手に職場見学をさせたこともあるが、中学生はない。今の中学生って、だって、14歳とかでしょ…? 2010年生まれとか…!? 怖いよ。何考えてるのかわかんないよ。

 とはいえ、俺が丸一日ついているわけではなく、ほんの1時間弱ほど相手をするだけだったので、すんなりと終わったのだけど。案ずるより産むがやすし。これをセッティングする先生の方がよっぽど大変だったに違いない。

 中学生に仕事の説明をするのは難しい。化学/生物/物理に分割される前の「理科」をやってる段階で、より踏み込んだ話をどこまで理解できるのかわからない。農学部の大学生とかなら、話の前提を概ね共有できているつもりで話せるんだけども。
 そう考えると、俺がやっている仕事も結構高度な土台の上に成り立ってるんだな。自分の仕事なんか誰にでもできると思っていたけど、意外とそうでもないのかもしれない。

 中学生にどうしてこの職場を選んだのか聞いたら、「研究職になりたい」と言っていた。すごいな。中学生でそう思ってるのはすごいよ。虫が好きとか動物が好きとかじゃなくて研究職になりたいの? 珍しいな。
 ちなみに、そんなに早くから頑張らなくてもなれます、研究職。

 この業界の研究職は、子供たちが憧れるような(白衣でフラスコを振ってるような)研究者ではないので、夢を少し壊してしまったかもしれない。そこは心配だが、いつかあの子も大人になり、「中学生のとき職場見学行ったな~」とか思い出してくれれば十分だ。そのとき、仕事は意外と悪いもんじゃないと思ってくれてたらなお嬉しい。

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