2023/11/21(火)のゾンビ論文 インターネットのゾンビ陰謀論(正式版)

ゾンビについて書かれた論文を収集すべく、Googleスカラーのアラート機能を使っている。アラート設定ごとに、得られた論文を以下にまとめる。

アラートの条件は次の通り。

  1. 「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender

  2. 「zombie -firm -xylazine -biolegend -DDoS」(取りこぼし確認)

検索条件は次の意図をもって設定してある。

  • 「zombie」:ゾンビ論文を探す

  • 「-firm」:ゾンビ企業を扱う経済学の論文を排除する

  • 「-philosophical」:哲学的ゾンビを扱う哲学の論文を排除する

  • 「-DDoS」:ゾンビPCを扱う情報科学の論文を排除する

  • 「-xylazine」:ゾンビドラッグに関する論文を排除する

  • 「-biolegend」:細胞の生死を確認するゾンビ試薬を使う医学の論文を排除する

  • 「-gender」:ジェンダー学の論文を排除する

また、検索条件2では「-philosophical」と「-gender」という一般性の高い検索キーワードで不必要にゾンビ論文を排除していないかを確かめる。

今回、それぞれのヒット数は以下の通り。

  1. 「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」一件

  2. 「zombie -firm -xylazine -biolegend -DDoS」三件(差分は二件)

検索条件1は情報工学、書評、ゲームデザイン学が一件ずつだった。


検索条件1「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」

マールブルグウイルスの発生と新たな陰謀論: ウェブ行動の包括的な分析からの発見

一件目。

原題:Marburg Virus Outbreak and a New Conspiracy Theory: Findings from a Comprehensive Analysis and Forecasting of Web Behavior
掲載:Computation
著者:Nirmalya Thakurを筆頭著者として、八名
ジャンル:衛生学

つい先日、11/2(木)にも紹介した論文だ。

前回はpreprint(正式に発行された論文ではない)だったが、今回は正式な学術論文誌に掲載されたために、再び検索に引っ掛かった。前回はこの論文を本物のゾンビと仮定しても矛盾しないとしていたため、今回もそう扱う。

ということで、これをもって今回のアラートチェックは「大当たり」とする。

ジャンルはそのまま衛生学。



検索条件4「zombie -firm -xylazine -biolegend」

上記の条件で誤ってねらいのゾンビ論文を取りこぼしていないかチェックするために、こちらの検索結果もチェックしておく。ただし、ゾンビ企業とゾンビドラッグ、ゾンビ試薬、ゾンビPCは排除されるように設定してある。

現象用語

原題:Phänomenale Begriffe
掲載:Handbuch Philosophie des Geistes
著者:Martina Fürst
ジャンル:哲学

「-philosophical」で排除。哲学的ゾンビを扱う論文。ただし論文本文はドイツ語であるため哲学的ゾンビは"philosophischer Zombies"で、philosophicalが異なる。「-philosophical」は参考文献中の英語のphilosophicalに反応した。zombieがドイツ語でもzombieであることに、なんか感動。


暗闇の遊びと子供の自己と他者の二項構造

原題:Dark Play and Children's Dyadic Constructions of Self and Other
掲載:American Journal of Play
著者:Sandra Chang-KredlとDan Mamlok、 Vivek Venkateshの三名
ジャンル:教育学か小児科学

「-gender」および「-philosohical」で排除。ただしgenderは性別の意味で使われる。子供が遊びや物語、特に恐怖と暗闇をテーマにした遊びを通して自己と他者をいかに区別するようになるかを調査した論文。

ゾンビはたとえば次のように扱われる。

For example, while the human-zombie or human-alien binaries may be harmless in societal terms, binaries such as civilized-savage or familiar-exotic characterize other human beings as subordinate or inferior (Jensen 2011).
(たとえば、人間とゾンビ、または人間とエイリアンの二値関係は社会的には無害かもしれないが、文明化されたものと未開人、馴染みのあるものとエキゾチックなものなどの二値関係は、他の人間を従属的または劣ったものとして特徴づける(Jensen 2011)。)

同論文より

子供の発達?を調べる論文は必ずインタビューがある気がする。今回ももちろんある。



まとめ

検索条件1は衛生学が一件だった。

特にコメントすることのない検索結果だった。

今回はねらいの論文があった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?