ドイツ語を習って「関係性萌え」を知った
大学の時に習ったドイツ語は数字以外すべて忘れてしまい、イチからドイツ語を習い始めて約2年。日常で使わないので全然上達しませんが、一応たゆまず勉強は続けていることを褒めたい今日この頃。
ドイツ語の敬語
それはさておき、本日の授業の内容は siezenとduzenについて。
英語では「あなた」という二人称を表す場合、相手が誰であろうとyouを使いますが、ドイツ語はSieとdu(単数の場合)のふたつがあります。
Sie:二人称敬称「あなたは・が」 参考)親称du,ihrを用いるほど親しい関係にない成年男女に対して用いる
du:二人称親称「君は・が」 参考)duは夫婦・子供・親友や子供・神・動物・事物などに対して用い、他の相手には二人称敬称Sieを用いる
ドイツ語辞典Accessより。
要するにドイツ語における敬語とタメ口みたいなものなのですが、Sieを使うことをsiezen、duを使うことをduzen(動詞)というわけです。日本語でも敬語やタメ口の使い方に悩むことがあるように、ドイツ語でもこの場合は必ずSieまたはduを使わなければならないという規則があるわけではないので悩ましいことが多いにあるとか。
しかし、初対面の大人が出会った場合、必ず最初はSieを用い、「duを使いませんか?」と確認しあってから、duにするという不文律があるそう。年齢の高い方から言い出す、会社に長くいる方から言い出す、等のマナーがあるのは日本と一緒ですね。あとすぐに言い出さないと後々気まずいとかも。。
お店では基本Sieなのですが、IKEAのような企業だとあえて親しみやすさを出すためにduを使っていたりするそうです。(今日習った)
シャーロックにおける二人の関係
勉強の一環として、ドイツ語でアニメやドキュメンタリーをたまに見たりしているのですが、図書館で大好きな「SHERLOCK」を見つけて借りたんですね!
もちろんTell me whyの方でもなく、妙に軽快なBL風味の方でもなく、BBC制作で人気を博したベネディクト・カンバーバッチ版の方です!
ご存じの通り、シャーロックはむちゃくちゃ早口なので全然何言ってるかわからなかったのであまりドイツ語の勉強としては役に立たなかったのですが。。まあ雰囲気を楽しもうと思って。。(日本語字幕版は見たことあったし)
そこで気付いたのですが、シャーロック・ホームズとジョン・ワトソンはずーーーっとお互いのことをSieと呼び合ってるんですよ!
最初はギスギスしていたものの、一緒に住み始め、すぐに一緒に冒険に出かけ、お互いをファーストネームで呼び合い、シャーロックが生き返ったときには真っ先にジョンに会いに行くくらいの親友なのに!!
しかも字幕はduなのに頑なに吹き替えはSie。。なぜだろうとずっと謎に思いながらもシーズン3まで見てようやく理解できました!この瞬間を待っていたのかと!
シーズン3エピソード2「The Sign of Three(三の兆候)」
このエピソードはジョンとメアリーの結婚式のお話。
ここでジョンがシャーロックに僕のBest man(付添人)になってくれと頼むんですよ。
君が(友達として)「世界で一番大事な、大好き」だからと。
それに動揺しまくりながら答えるシャーロックが最高なのです!「つまり、、僕が、君の、、一番の親友だと・・・?」(と言いながら、バーナーで炙った目玉入り紅茶を飲む・・・)
というこれだけでも関係性萌えにはきゅんきゅんなエピソードなのですが、この後から二人はduを使い出すのです!!
いやいやいや、ここまでずっと仲良しだったじゃないですか?仲良くなくても年齢も近くて、ずっと一緒に行動して、一緒に暮らして、お互いの命を救いあって、、ってまだ友達だと思ってなかったの!?
言葉にしあってようやく友達認定するとは。。
英語で見ようが日本語で見ようが言葉にしてしまえば同じ意味を持つエピソードですが、そこにドイツ語が加わるとさらに「これが萌えというものか!!」と理解できてしまったのです。すごいよ、ドイツ語!!
そしてここでsiezenとduzenの変化をぶっこんで来る吹き替え版作ったスタッフにも脱帽。。完全に狙いまくってましたね、これ。
ドイツ語勉強してよかった~と思えた瞬間でした。もし機会があれば(なかなかなさそうですが…)、ぜひSHERLOCKをドイツ語で見てみてください!