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象徴的解釈:牡牛座2度のサビアンシンボル

Taurus 2:An electrical storm.
《日本語訳》激しい雷雨

牡牛座2度の意味

  • 二元性の概念

  • 創造エネルギー

  • 具象化する能力

牡牛座2度の解説

象徴の解説:「雷」とは

「storm」は激しい雨・強風・閃光を伴う嵐のことです。「electrical(電気、電気の)」が付いていることから、雷を伴っていることがわかります。ここでは「雷雨」として考えてみます。

雷は超自然の力のシンボル、天上からの啓示、神の権限、男性的なエネルギーを表します。そのほか、雷を伴う激しい雨が作物に恵みをもたらすことから、豊饒を象徴します。

雷発生のしくみに内在する二元性の概念

雷が発生するしくみを見てみましょう。
太陽によって暖められた地表の温度が急激に上がると、強い上昇気流が発生し、積乱雲ができます。雲の中では上昇気流と下降気流が激しくぶつかりあい、雲の上の方にプラスの電気、下の方にマイナスの電気がたまります。
このマイナスの電気に引き寄せられて、地表にプラスの電気がたまります。そして互いに引き合う力が大きくなると、雲から地上に向かって電気の通り道ができ、一気に放電されます。私たちが見ている雷はこの電気が放電されたものです。

この雷発生のしくみは、中国で生まれた陰陽の概念にある「陽の気は上がり、陰の気は下りる」という考え方を思い起こさせます。
中国で生まれた陰陽思想では、陰と陽2つの相互作用によって万物が創造されると考えられています。陰陽とは天地間にあって互いに反する性質を持った二種類の気(エネルギー的なもの)のことです。
陰陽思想に代表される二元性の概念は中国以外にもみられ、相反する原理(男性性、女性性)の統合による創造、魂の統合などの説明に用いられることが多いようです。

2番目のサインの2度に、二元性の概念と関連が深い現象(=電気の発生)が示されていることは非常に興味深いと言えます。しかし、象徴として考えた場合、雷そのものに二元性の意味は与えられていません。太古の人々は雷が発生するしくみ(プラスの電気とマイナスの電気が引き合って起きる)を知らなかったからでしょう。

2度はそのサインの思想や行動の源泉となる性質を示しています。雷の象徴を牡牛座2度にあてはめた場合、牡牛座サインの根底にあるのは“創造エネルギー”です。何かを創造する(=生み出す)には2つの要素を必要とすることが、2番目のサインの2度に示されているとも考えられます。

牡牛座サインが持つ、具象化する能力

二元性にもとづく創造行為は具象物を生み出します。牡牛座2度の雷はプラスとマイナスの電気から生まれ、その雷が豊饒という現象をもたらす(雷によって水中の窒素が増える~窒素は作物の成長に欠かせないミネラル~)ことからわかるように、牡牛座サインに備わっている創造エネルギーは具象化する力を持っています。具象化とは、形のないものを形にすることです。

牡牛座サインは優れた五感で外界と接するサインです。五感を使って自身が楽しむことはもちろん、五感を使って何かを具象化することも得意です。音楽や絵画などの芸術、料理、ファッション、調香(=香水をつくること)、依頼者の言葉やイメージから具体的な形をつくるデザインワークや設計などで能力を発揮している人が多いでしょう。

もともと、土サイン(牡牛座、乙女座、山羊座)は “形にする”ことが得意。牡牛座10度には起きている現象を整理して可視化する能力が示されており、牡牛座サインが芸術のように美的センスを必要とする分野だけにとどまらず、データの可視化など理数系や実務的な分野においても、優れた能力を発揮できることがわかります。

image photo : by aiacPL(pixabay)

サビアンシンボルの解釈について

当記事の内容は、サビアンシンボルを考案したマーク・エドモンド・ジョーンズやサビアンシンボルの解釈を著したディーン・ルディアの解釈とは異なります。サビアンシンボルに登場する要素を象徴として扱い、象徴が意味する内容に基づいた独自の解釈を行っています。

牡牛座のサビアンシンボル一覧

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