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聞く事が苦手な私とWAIS

私は耳で聞く力が弱い。正確に書くと耳で聞いた情報を留めておく力が弱いのだ。

これがはっきりと分かったのはWAISという知能検査を受けたからだ。

WAISは言語理解、知覚統合、ワーキングメモリー、処理速度といった4つの領域の知能を測定し、これによって自身の得意不得意を把握することが出来る検査だ。4つの指標から総合的なIQも出てくる。

私の場合、ワーキングメモリが他の指標よりガクッと低い。

WAISなど知能検査に詳しい人なら

凸凸凹凸型

だと言えば理解してくれると思う。

まず、この知能検査を受ける数年前、人間ドックを受けたその時の事を記したい。

「これに記入し終わったら検査着を合わせますのでまたお声掛けください。」

「これに記入し終わったら検査着を合わせますのでまたお声掛けください。ね?」 

「更衣室は向かって左側、手前のドアは違います。奥の方。着替え終わったら番号1番の部屋の前でお待ちください。」

「更衣室は向かって左側、手前のドアは違います。奥の方。着替え終わったら番号1番の部屋の前でお待ちください。ね?」

「次は3番です。順番来たら、お声掛けしますので3番の部屋の前の椅子でお待ちください。」

「次は3番です。順番来たら、お声掛けしますので3番の部屋の前の椅子でお待ちください。ね?」

なぜ先から2回書く!と思われる人も多いだろう。1回目は受付なり看護師なりのセリフで、2回目は私だ。「(合ってるよ)ね?」と健気、不安気に確認しているのだ。

人間ドックが全て終わった時、健康で良かったなという思いより(私、今日ずっとオウム返ししてたな…)という事だった。疲れたな。

途中検査技師さんから「繰り返さなくて良いですよ」と注意までされる始末だったもの。「横向きます」「聴こえたら手元のボタンを押します」とかも繰り返すからウゼェやつだなと思われたんだと思う。

その数年後、心療内科で医師の勧めもありWAISを受け、ワーキングメモリが他の3指標よりも低いと判明したのだ。

それと同時に検査態度も指摘され「必ず検査指示をオウム返し、または「私が?これを?こうする?」など聞き返していました。耳で聞く力が弱い事を無意識に理解して、カバーするための行動でしょう。」と指摘された。


その時にありし日の人間ドックでの様を思い出したのだ。あの時もそうだったのかと。

頭ではあの日の狼狽をしっかり思い出しているくせに、自尊心の強い私は自分の凹を受け入れられず心理士さんに噛みついた。「凹と言っても平均値内ですよ!じゃあ全部平均の人はどうしてるんですか?」と。

「あなたの中での苦手の話です。差がない人は苦手とも意識しません。あなたは差が激しいです。これだけ差があれば本人は苦手であると無自覚に意識している事でしょう。オウム返しで確認するという方法であなたは無意識にカバーしているものと思われます。本当はもっと低いかもしれません。」と完膚なきまでに現実を叩きつけられた。

おう、ぐうの音も出ないとはこの事だよ。無意識のカバー力がなかったらもっと低いとか言われちまったよ。

でも無意識に苦手をカバーしようとするなんて人間よく出来てるもんだな。すげぇな脳みそ。そう感心したのだ。耳で聞くのが苦手ですよと指摘される前から、私は生きる知恵としてオウム返しをやってきたわけかと。

指標も凹んでいれば私の気持ちも少し凹んだけれど、人間よく出来てるもんなんだなぁと同時に感心したというお話。

なんだか取り止めのない文章になってしまった。面白くないし、よろしくないけど、まぁ公開する。自分家の庭に何を埋めても自由だから。
耳で聞いた事はろくすっぽ覚えていませんよという私を知ってもらう事はできるしな。

電話予約とかもう相性最悪でメモしてないと電話切った瞬間「向こうさん何日?何時って言った?」って忘れてるんだぜ。すごいだろう。オウム返ししないと、情報が右から左に抜けていく人間それが私。


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