見出し画像

【みんなの俳句大賞】頂きました

なんとこの度、あの!みんなの俳句大賞にて、西野さんとともに大賞を頂いてしまいました。

仕事をしていて発表時には間に合いませんでしたが、帰ってスマホを見て驚きました。
今はほんとに言葉になりません。でも、早いうちに感謝を伝えたいと思い投稿させて頂きます。

僕の拙い句から想いを感じ取って下さり、一票を投じてくださった皆様、本当にありがとうございました。そして、運営にあたって下さった多くの方々にも感謝申し上げます。

ここからは、大賞を取ってくれた句についてです。

老農の深き一礼今年米

老農とは、私の祖父母のことです。2人は、昭和初期に生まれ、当時の尋常小学校入学前から家の農業を手伝っていたそうです。2人は近所に住んでおり、よく一緒に田んぼで遊んでいたといいます。
2人には、多くの家族がいました。祖父の叔父や兄は戦争に行き、亡くなりました。当時の農村の多くがそうだったように働き手が不足しました。祖父母はずっと農業を手伝いました。気付けば、2人は大人と呼ばれる年齢になっていたそうです。

僕は数年前、祖父に聞いたことがあります。
「なんでこんなに大変な米作りを続けるの?」と。買えば安い米もあるし、汗まみれになって僕らと働く祖父母が心配だったのです。答えは簡単でした。
「いつ何が起こるか分からんけん。米があれば飢えたりはせん。お前らには飢えて欲しくない。それに、米が出来ると嬉しいけんな。自然に感謝せんといけん」
少し、笑っていました。

辛い経験と重労働を何年も担ってきた祖父母。2人は毎年、新米を食べる前に箸を持って、祈るように深く頭を下げ、小さく呟きます、
「いただきます」と。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?