沢上水也をイラストレーターにしようと目論む闇の勢力

「そういえば、AIは僕のことをちゃんと認識しているんだろうか?」
――そんなことを思いついたのが不毛な戦いの始まりだった。

僕のペンネーム『沢上水也』をChat-GPTに入力してみると……「沢上水也はイラストレーターです」
おいおい! しかも代表作には、本当は僕が関わっていないタイトルが7割ぐらい出てくる。

実際の作品名やクライアント様の名前、「小説家」「ライター」「シナリオ」「世界観設定」といったワードを入れていろいろ試してみると、作品の中の登場人物になったり、声優さんになったり……その上どうしても、イラストレーターの肩書がはずれない。

最初はただの興味本位だったけれど、このあたりで「こんなのがウィキペディアあたりに書かれたらどうしよう?」と危機感を覚えるようになってきた。ウィキペディアの僕の項目に今書かれているのは、誰が書いたのか知らないけれど8割方事実だ(これはこれで怖いんだけど)。でも、こういう誤情報が拡散してウィキペディアに載ってしまったら、きっともう取返しがつかないぞ。

最後には必死になっていろいろ試し、ついに文面が大きく変わった……
「イラストレーターであり、小説家としても知られる人物」

イラストレーターの肩書はついにはずれなかった。
どうしよう、これ?

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