コンプレックスを刺激するビジネスこそ志向

 「綺麗になれる」「モテるようになる」「金を稼げるようになる」などの感情は人を刺激し、「負け組から勝ち組になれる」みたいに自分のステータスを上げたいという感情は昔からよく言われているコンプレックス商法だ。
日本では昭和以降様々なビジネススタイルについて特商法などの法律で規制されているが人間の精神構造は人類の有史以来ほとんど変化がない、何故なら人類の進化より社会の進化の方が圧倒的に速いからである。
しかも、人間の精神を法律は規制出来ない。
コンプレックスを刺激する「それじゃダメだ。成功しない・上手くいかない・モテない・大切にされる訳がない・今の状況を脱却出来ない」
⇒だから、俺が・私がこの世界で唯一の真実を教えてやろう。お前が社会的に成功し・女性からモテて・美しくなれる方法を教えてやる。だからお前は金を払え、そして俺の、私の信者になるんだ。他のインフルエンサーは見るな!! 
私こそ唯一絶対の正解である。
といった具合に信者を増やしていく、あまりに悪質で健康を害し精神的に追い詰めるものでなければ、別にコンプレックス商法が金を儲けるのが良くないと言っている訳ではない。
まるで自分が言ったことは全て正しく白も黒と言えば黒になるような状態になり、信者が増加していけばその信者の中からある一定数の信者が他人を攻撃するようになる。
確かに信者が他人に対して攻撃を始めるのはインフルエンサーには関係ないが自分だけが唯一正しいというふうに発信するのはいかがなものかと思う。(ただし陰謀論は除く)
コンプレックスの原因は多数の問題が複合的に組み合わさって成立している。あくまで問題の一助にはなるがすべて問題が丸々完全に解消されるとはなかなか考えにくい、本当に「背が伸びただけで」「以前より体重が減った」ただそれだけで果たして問題は解決するのだろうか? 人生は変わるのだろうか?
極端な話で言えば交通安全の御札は絶対に交通事故に遭遇しないとは明言してはいないし、そんな神社は聞いたことがない。  コンプレックスを解消するのは良い事だが、それよりも本当にそのコンプレックスだけが問題なのか自分で考えることの方が重要ではないだろうか。

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