【カターレ富山】ライバル相手に今季初勝利　ホーム ツエーゲン金沢 戦　2024 J3リーグ第5節(2024/3/20(水・祝))

八戸戦で初黒星を喫してここまでリーグ戦は4戦勝ちなし。 一方、金沢は初勝利をあげて富山に乗り込んできた。 順位はわずかに上だが、勝ち点は並んでいる。 リーグ戦で初となるダービーマッチ。 さてどうなるか。 天気はまたも悪天候。雨の中での試合になった。

１　ハイライト

試合のスタッツ

２０２４明治安田Ｊ３リーグ 第５節

２　スタメン

スタメンは、GK平尾とMF末木以外、9人を入れ替えてきた。

フォーメーションは4−4−2。 並びはゴールキーパーが平尾。 ディフェンスラインは4バック右から、大山、脇本、神山、西矢。 ボランチは末木と河井、2列目は右に松岡、左に伊藤、2トップは松本と碓井。 サブは、GK田川、DF下堂、MF瀬良、安光、髙橋馨希、FWマテウス、吉平。

金沢はスタメンを5人入れ替えてきた。大谷はサブからのスタート。

３　ほぼ富山ペース

7分、金沢が左サイドでフリーキックを得るが、シュートは打たせず。 9分、金沢のミスで富山がコーナーキックを得る。 その流れから、左サイドからのクロスに松本が頭で合わせるもわずかにゴールの左へ。

序盤は富山がボールを保持して優勢に攻める。

23分、MF松岡がゴール前で倒されてフリーキックを得る。 これをFW碓井が右足で狙うとボールは相手に当たりコーナーキックになったが、続くチャンスはファウルでシュートまで行けず。 28分、左サイドからDF西矢がミドルシュートするとボールは左へ。 29分、再びコーナーキックを得る。 MF松岡が入れるがこれもファウルでチャンスを逃す。 33分、松本、大山とシュートするが、間近でシュートブロックされる。

この時間帯まででも、ずっと金沢にはほとんどチャンスを作らせず、富山のペースだ。

37分、松岡が中盤でボールをカットし、持ち上がってミドルシュートもボールはゴールの左へ。 38分、金沢はMF嶋田がロングシュートし、これが金沢の初シュート。 しかし、その後すぐに39分、富山がコーナーキックを得るが、これもチャンスにはならない。 42分、伊藤が左サイドをドリブル突破してチャンスを作るが、これもシュートまでは至らない。 44分、金沢がボールを繋いでFW加藤が左足でシュートするが、相手にあたりコーナーキックに。 嫌な時間帯だったが、結局守り切った。

その後、45+1分、伊藤が左サイドをドリブル突破し、シュートまで行った。 そこからコーナーキックが2本続いたが、金沢に守られた。

前半は結局スコアレスで折り返すことになった。

４　いい連携で初勝利をつかむ

後半開始にあたり、両チームとも選手交代はなし。

46分、早速富山が左サイドでフリーキックを得るが、このチャンスは金沢に守られる。 54分、金沢のロングスローからシュートまで行ったが、松岡が体を張って防いだ。 55分、金沢のMF嶋田が左足でミドルシュートも枠の上に大きく外れる。

徐々に金沢もチャンスを作れるようになってきた。

57分、富山はMF大山がパスカットからゴール前にクロスを上げるが、相手GKに防がれる。 58分、金沢は右サイドのクロスからMF石原がシュートするもボールはGK正面に。

60分、金沢はFWマリソンに代わり土信田、FW加藤に代わりFW大谷。

富山はラインを高くして、攻撃に行こうとしている。

63分、富山はボールをつないでゴール前まで持ち上がり、最後はFW碓井が右足で狙うが相手GKが抑える。

63分、金沢はMF嶋田に代わりFW杉浦。

65分、富山はMF松岡が右サイドからクロスを入れ、そのこぼれ球をMF大山が狙うが相手に阻まれる。 続くコーナーキックも守られ、金沢のカウンター、いったん富山がボールを奪うがそれをまた奪われて最終的に金沢のFW杉浦が左足でシュート。これはわずかに左に外れる。

なかなか1点が入らない。

70分、ゴールキーパーからの組み立て、ディフェンスラインで回していたところ、プレッシャーに来ないと見るやDF神山がボールを前に持ち出す。 左足でスルーパスを狙うとこれがMF伊藤に通り、伊藤からFW碓井へ。碓井は右足に持ち返しシュートすると、これがゴールを揺らした。

これでついに先制。初勝利に向けて念願の得点が決まった。

リードを許した金沢は攻勢を強める。 74分、金沢はFW大谷が裏をついてシュートを狙うがヒットせず。 78分、富山はFW松本代えてMF髙橋馨希。髙橋馨希がトップ下に入る形に。

いったん金沢が攻勢になったが、再び流れを持ってきて79分、MF髙橋馨希が左足でゴールを狙う。 80分、金沢はMF石原に代わりDF長峰、DF山本に代わりMF大山。 83分、富山はMF伊藤に代わりFW吉平。

86分、金沢はゴール前でフリーキックを得て、最後西谷が左サイドからシュートを狙うがゴールの右に外れる。

金沢はなんとか追いつこうと圧力を高めてくる。

90+1分、金沢は右サイドからのクロスを胸で受けた杉浦が反転シュートするが、GK平尾の正面。 90＋2分、富山もMF松岡がシュートするが、相手GKが弾く。 90+2分、富山はFW碓井に代えてDF下堂、MF河井に代えてMF瀬良。

最後、金沢はセンターサークル付近からのフリーキックでコーナーキックを得る。 その流れから、金沢のMF大山が右からクロスを上げ、ファーで待つ金沢の選手がフリーでシュートを打つも、GK平尾が体を張ってブロック。 試合はここで終了となり、富山が1−0で勝ち、嬉しい今季初勝利を飾った。

５　待望の初勝利、チーム内の競争を

試合はほぼ富山ペースで進んだ。 両チームとも連戦が続いている状況で、メンバーの入替えもあった試合。

金沢は勝てば連勝となっていた試合だったが、近いとはいえアウェイの戦いとなり、勝ちたいという富山の圧力に屈した。

今日のメンバーは、1週間前、ルヴァンカップで山形を下した時のメンバーが中心。 特にディフェンスラインは山形戦同様、固く、結果を残した。 また、ベテランのMF河井も中盤を動いてリズムを作り、結果を残した。 競争がある中で結果を出すことでメンバーの序列に変化があるかも見所だ。

何と言っても今日はDF神山が伊藤に出したスルーパスが見事だった。 メインから見ていてそのパスの軌道は美しく、去年、今瀬が何度か見せていた制度だった。 神山に攻撃が得意というイメージはなかったので、それこそ新たな一面を見れて得した気分になった。 また、MF伊藤も復帰してきて初スタメンで、キレも戻ってきている。 今後の切り札になってくるだろう。

６　今節終了時の順位

今治が岐阜に敗れたものの、依然として首位。 2位FC大阪も引き分けて2位をキープ。 沼津、大宮も引き分けるなど上位が勝ち点を伸ばせない中、今治を倒した岐阜が5位に浮上。

富山は1勝3分1敗で10位に浮上。 ここから上位に迫っていきたい。

7　出場メンバーについて一言

MVP
FW 9 碓井 聖生
決勝ゴールは見事だった。

DF 4 神山 京右
伊藤に出したスルーパスは見事。守りでも完封に貢献した。

SVP（さば的視点MVP）
GK 42 平尾 駿輝
終了間際、相手のシュートを防いだ場面は価値がある。

DF 20 大山 武蔵
初スタメンで、右サイドで推進力を発揮。大谷もよく止めていた。

DF 2 脇本 晃成
ディフェンスラインをまとめ完封に貢献。

MF 24 河井 陽介
豊富な運動量で中盤の活性化に貢献。

MF 8 松岡 大智
右サイドで脅威を与えていた。

スタメン

GK 42 平尾 駿輝 同上
DF 20 大山 武蔵 同上
DF 2 脇本 晃成 同上
DF 4 神山 京右 同上
DF 23 西矢 慎平 初スタメンで、体を張って健闘していた。
MF 24 河井 陽介
同上
MF 16
末木 裕也 中盤でゲームメイクに徹していた。
MF 8 松岡 大智
同上
MF 18 伊藤 拓巳
アシストで勝利に貢献、相手の守備にプレッシャーを与えていた。
FW 11 松本 孝平
前線で体を張っていた。惜しいシュートもあった。
FW 9 碓井 聖生
同上

サブメンバー

DF 14 下堂 竜聖
終了間際に登場し、ゲームを締めくくる。
MF 6 瀬良 俊太
終了間際に入り、今季初勝利を味わう。
MF 33 髙橋 馨希
テクニックを見せて、相手に流れを渡さなかった。
FW 27 吉平 翼
初勝利に向けて相手にプレッシャーをかけた。