『よその子とゴーヤは育つのが早い』って言いたい

お盆休みは年末年始と違って、これと言ってやることがない。
家族がいれば帰省でもして、親に孫の顔を見せつつお墓参り&親戚としばしの歓談なんて儀式もあるけれど、こちらは、プロの独身。
そんな危険なタイミングでは帰省はしない。
知らぬ間にお見合いの席すら設けそうな勢いで、一族挙げての猛攻にあう。
そんなわけで、本当は休みなのに、仕事が忙しい風を装って、自宅警備となる。
そんな自宅警備のお供と言えば、ドラマや映画。
ありがとう、サブスク。 

そんななか、『この子こんな大人な役やるようになったのねぇ』と某俳優さん。
「少し前までは制服着ていたような子が大きくなったものだ」と親戚のおっちゃんおばちゃんのような感想を持ちながら観ていて、ふと、『あれ?この子背が思ったよりも高い?成長期で伸びたのね意外!』なんてプロフィールを眺めること数分、あることに気づく。

年齢、31歳
31歳?ご冗談を!
大人な役やるようになったじゃなくて、ちゃんと大人じゃん!
いやいや、待ってくれ、彼はまだ、20代前半くらいの感覚でいたよ!
そして、え、まさかの身長が180センチ超え!?
全力で大人になってらっしゃる!!
『えー!!』って、マスオさんくらい飛び跳ねる勢いと声出た。

この驚きは自分だけなのかしら?と思い、周りの友だちにその名前を告げてみると、口々に、『あー、あの若い子だよね』と。

なので、満を辞して教えてあげる。
『今年31で身長180超えらしいよ』と。
みんな気持ちいいくらいに、驚きの声を上げてくれる。その反応を受けるうちに、謎のお手柄感すら感じ始めている。

そしてふと、我にかえる。
ブーメランの如くすごい角度と勢いで『我』って返ってきますよね。
自分もしっかり年重ねてたと。
30過ぎたあたりから記憶が朧気だけども、重ねてた。数だけは増えてたの忘れてた!
よその子とゴーヤだけじゃなくて、自分自身も育つの早っ!と思いつつ、『それにしたって、すっかり大きくなって』と、またまた親族みたいな気持ちになりながら31歳になったかつての少年を眺め、また、自分の歳をしばし忘れるんだろう。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?