半陰陽の住処

あなたのその空っぽの声嫌いじゃありません

彼女はそう言うと黒い長手袋の中から一粒の砂金を取り出した

僕が手を差し伸べると砂金は一匹の蛙になって僕の胸に飛びつき食らいついた

むちりむちりと蛙は確実に心の臓を食い破っていくのに蛙の唇は冷ややかで柔らかく愉悦的だった

#あたおか散文

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