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あたおか散文

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流れ落ちるままに生み落とした「あたおか」な散文たち
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#不穏

午前零時の反骨精神

耳を開いて

目を外す

ムソルグスキーを飾って

空を嗅ぐ

金糸雀の肌に触れ

君の言葉を舌で味わう

木の実が消えたら

うさぎの足を追う

ため息の色に

うたた寝の悦楽を想う
#あたおか散文

絡まった蛇の食らいついたもの

絡まった蛇の食らいついたもの

赤と黒

あかとくろ

アカトクロ

犬の名前はアカ

猫の名前はクロ

先月届いた紙風船に書かれた遺言は愛と名付けられ

砂漠の錆びついた貯水タンクは嫉妬と呼ばれ

焦げ付いた木靴は憎悪と呼ばれました

頭巾を被った女の子は猫背の魔女に誘われ

霧の生まれる紫の森へ消えました
#あたおか散文

総合受付で名前を呼ばれるのを待っていました

代替え品の人生を

歩いてみれば

夜気の中

鳴かぬトカゲが尻尾を落とす

だんだら坂を下ってみれば

そこが地獄の三丁目

案内板は無いなれど

終の住処と業火の抱擁
#あたおか散文

消し炭専用箱

カッサンドラに魅入られし

真朱の蝶が迷い込む

檳榔子黒の森の中

羽を休める花とてなくて

いずれ弾ける線香花火

落ちる火種が産み落とす

金糸雀色の声なき卵

いづれ孵るか孵らぬか

謎を孕んだ忘却の棺
#あたおか散文

モノクロームに足りない鍵の音

ドミソドミソドミソ

シレシレシレ

知れ

規則的に落ちる涙の薫り

子犬の濡れた匂い

まもなく霜月

霜月駅です

降り口はございません

喀血する君への想いを

青のカンバスに塗りこめて

マチエールだけが届ける

僕の言葉

シレシレシレ

知れ

翼を無くした枕の質量
#あたおか散文

33のシンドローム

緑と赤とそれから黄色

お熱がさっぱり下がりません

黄泉の国まであと半里

あなたの足跡おってさえ

辿り着きたいその寝屋に

今は誰ぞがしだらなく

横にはべっておいででしょうか

ただ勤勉に繰り返す

ため息のような背景画

虎の威をかる狐の肢体

飲まれてみれば夜気の優越
#あたおか散文

春の落涙

手首が取れてまだら虫が出てきた物ですから三階の非常階段が係長で赤3センチずれたら山桃が落ちるんですありがとうございます気にしないでくださいヤマゲラが鳴いたら駒が回って寝過ぎた坊やが馬の腹なんですどうにもおかめひょっとこで

何やってるの!あなた!
あなたが作ったのね!
#あたおか散文