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うのの さあら
2021年10月22日 23:30
サブスクみたいな女の子騙してほだして好きにして毎月定額たまには課金君はクタクタ僕よりクタクタ無視して脅して許されて不機嫌ハンドル振り回しサブスクみたいな女の子数千円で身を捩り帰るお家を忘れて泣いて歌も忘れた黄色い子月夜の海にさぁ浮かべ #あたおか散文
甘いポマードの香り古びて酸化したような改善の余地のないそういう男他方こちらも舶来物の張り切りすぎた浮かれた柔軟剤の匂い改善する気もないようなそういう女30年前の三文記事に針を落として繰り返す傷つくたびに後へと戻る終わりの来ない流行歌 #あたおか散文
身体の水が質量を変えて起きる化学変化目に写らない虚な感慨加虐性の増幅により空いた穴映写機に映らないアルコール臭い正義感五線譜に並んだ雀が撃ち落とされる様を誰も知らない白い歯の隙間に隠される幼く、柔らかく、真摯なる煩悶 #あたおか散文
少年の唇を濡らす赤い境界線はいつまでも世界を曖昧にしていく行き行きて脳髄の反乱骨盤の上に介在する存在証明を許さない臓腑掌に生暖かい鼓動を与えながら断絶の行進をいざ進め眠れぬ夜を穢れた37度で埋め尽くせ純白の凝りに天馬が翔る #あたおか散文
太腿の鉛京成線の電車の音曇天に広がるビル鈍く香る立ち食い蕎麦混ざりあえない水溜りの油艶かしく広がるエナメルの光開いていく瞳孔に閉じ込められる女学生優美な曲線がしなだれた静寂を壊す #あたおか散文
いぎたなく眠り呆けてたどりつくあるまじきほどの人の世の正義 #あたおか散文
2021年10月22日 21:09
風に吹かれて秋葉原から総武線背伸び3回骨食ってニャンカマイタチから逃げ延びて命からがら三下りもうすぐ届く柱の傷よ指先だけなら御茶ノ水コードレスで聞こえる白旗の声祈って諦めて忘れて捨てた胸元の熱に触れもみであなたはどこへ行ったやら #あたおか散文
2021年10月8日 23:30
役立たず末尾5番であなたの声を聴くマロンクリームの甘だるさちびりと飲むラムが燻らす煙どうしてを飲み込んで削れていく金属のリボンを眺む蚊帳を釣っても夜は来ない船を漕いでも港は見えない山の向こうでうさぎが跳ねた #あたおか散文
なぜなぜと問う尖った爪先大丈夫だよと応える尾羽全てが繋がっていて一本一本解けてるあの時の小石は見つかりましたか居残り授業に黒曜石の地図ここって潰れる前なんだっけ切り抜いたドレスに縫い付けた鬼灯白玉粉を練る古の記憶葬送の歌はまだ聞こえない #あたおか散文
昔々、あるところに三匹の子豚がいましたお兄さん豚の藁の家の下からは人間の下半身が真ん中子豚の木の家の下からは人間の胴体が末っ子豚のレンガの家の下からは人間の頭部が見つかりました並べてみても一向動く様子はありませんが一緒になってよかったねめでたしめでたし #あたおか散文
いてもよくいなくてもよい人波に見つけ出したる我の子午線 #あたおか散文
ちょっと疲れちゃった赤ずきんちゃんは言いましたお家に帰ろうと思っただけなのに歩いても歩いてもお家が見えなくてそのうち気づいたのお家なんかとっくに無かったってそもそも私にお家なんかなかった私どこに向かってるの?私何してるの?ねぇ、あなた、誰? #あたおか散文
あるあるないないごちゃまぜのカラーボールかまびすしい可視光線の渦不可逆的な時の流れも滴るような迷走した神経が掘り当てた神秘の泉ひきずりこまれたふくらはぎが見た唯一の名を呼ばれないもの虚構という真理 #あたおか散文
沈むべき日の快適な平行線並ばない雁の群れいちごジャムに飲まれていく親指の抵抗感πr²に閉じ込められた蝉時雨針の穴から覗く海溝の遺伝子配列サナトリウムの壁に刻む虚な火照り雨さえ降らないこの街には雨上がりもないおめでとう何も起こらないあなたの安心な日々 #あたおか散文