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育休イノベーションズを終えて

私は産後1年で会社に復職するつもりでしたが、期中の保育所に空きはなくやむなく育休延長することとなりました。その延長期間の過ごし方につき、悩んでいましたが、縁あって、育休イノベーションズで6か月お世話になりました。

育休イノベーションズとは?

育休イノベーションズとは、乳幼児玩具メーカーpeopleさんが主催する育休中に子どもと一緒に商品開発体験ができるプログラムです。

https://www.people-kk.co.jp/ikukyu_innovation/

私は第二期生イノベーターとして、2021年10月~2022年3月の6か月このプログラムに参加しました。6か月という長期間、毎週1回2時間のミーティングへの参加ができるかどうか不安もありましたが、参加を決め、無事この3月に卒業いたしました。
残念ながら第三期新規募集は行わないようなのですが、育休中にどこかの団体に所属して何か挑戦しようとしている人の参考になればいいなと思って経験談を書かせていただきます。

育休イノベーションズへ参加した理由

私の参加動機は、「商品開発体験」という経験値と「デザイン思考を使う」という経験値が欲しかったことが大きい。

私は、会社で入社以来、人事畑で仕事をしており、商品開発部への異動希望は望めない。人事という仕事に満足しているものの、アイデアを形にする花形部署への憧れもあり、ちょっと「商品開発体験」に興味があった。これに参加して、もしも新たな自分の才能に気が付けたら今後のキャリアのアピールにもなるかもしれない。人事以外にもキャリアの道を考えられるかもしれない。自己理解を進めるためにも、普段の自分と違う環境に身を置いて経験してみることは価値があると思った。「商品開発体験」をした上で、やっぱり人事が自分に合うと思えるなら、それはそれでいい。

また、私が産休に入る直前、人事の仕事をしており、小さなモヤモヤを抱えていた。それは、新卒採用施策の一つに、DX分野でデザイン思考を使う優秀学生へ向けた中長期的インターンの枠を新設するということだった。


アラサーの私は、大人げなく学生に嫉妬していた。(笑)

イマドキの優秀な学生はインターンするだけでなく、「デザイン思考」を使えるのか。しかも、DX分野で。「デザイン思考」と「アート思考」の何が違うのかすら、わかっていない私は焦っていた。育休をとっている間に、優秀な学生にあっという間に追い抜かされてしまうな…。
やけに覚えていた「デザイン思考」という言葉とその言葉へのコンプレックス。育休中に、デザイン思考に関する本を読み、実際にどう活用するのか想像していた。
そんな中、育休イノベーションズの商品開発体験では、デザイン思考を用いた体験ができると説明を受け、運命を感じた。この経験をすることでデザイン思考が体験として学べるし、自信を持って復職できる気がした。私にとっては、育休中のインターン経験になるかもしれない。

これらの理由から、育休イノベーションズへ参加する理由は明確になった。しかし、乳幼児を抱えながらどの程度、関与できるのか。6か月、毎週2時間の時間の確保が母子共に本当にできるのか。不安も大きかった。

しかし、第一期イノベーター経験者の知り合いから紹介を受けた経緯もあり、「エイヤー!」で説明会に参加して、申し込みをし、無事、メンバーに選ばれた。

育休イノベーションズに参加してみて

実際に、参加してみると、あれこれ理由を付けて参加を決めたが、無条件に参加を決めてもよかったと思うくらい良かった。

商品開発経験云々、経験値がどうとかいう話ではない。

この6か月は、自分の特性と向き合うことになった。自己理解や今後のキャリアを考えるにあたり必要な経験になった。

自分の特性が見えてくる

正直、1Dayや3Day程度の体験なら自分を演じきれる。

しかし、6か月という長期間、毎週2時間、チームで目標に向かってタスクに本気で向き合うと、仕事ではないが、仕事モードの自分になる。子どもがいて思うように作業が進まないと余裕がなく、本性が出やすいというのもあるかもしれない。(笑)
何度も事務局から「仕事じゃないからね」と言われても、仕事モードになってしまう、これも私の性だった。

直面したのは、チームビルディングの難しさ。

商品開発という一つのゴールに向かって、チームで取り組む中、自分の特性を見た。

・人の話を聞こうと思っているのに、気が付けば、結局自分ばかり発言している。自分が納得できないことは妥協せず、ハッキリ意見を言ってしまう。

・ファシリテーターはいるものの、そのファシリテーターがまとめやすいように私は協力的にフォロワーシップがとれていない。

・どんな打ち合わせも断れない。

会社の自分をみているようだ。

自分の強みも弱みも露わになった。
どんな特性もリフレーミングすることで、最強の強みになるといつも声をかけてくれたので、少し気持ちは楽になったけど…。

どんなポジションでどんな成果を出して自分はどんな風にどれくらい貢献できたのか

私のポジションは、完全にアイデアマン。とりあえず、意見を出しまくる。ダメ出しも含めて、ガンガン言う。
結果、成果としては、カテゴリーイノベーションを起こした新しい商品を考えて社長プレゼンを成功させた。実際に商品化されるかどうかは分からないが、アイデアが一つの形になったことは良かった。(原案は、私のアイデアではなかったが)

どんな風にどれくらい貢献できたか。
自分なりには、毎回、参加して積極的に意見を言うことで仲間の士気を下げなかったことは良かったと思う。毎回メンバーが揃うとも限らない環境で、毎回参加して、どうにか成功させようと熱い想いをもって意見を言う人の存在は誰かの心の支えになったと思う。
特に、目的に立ち返ったり、問題提起することで、全員の方向性を一致させる役割は担えていたと思う。見方によっては、面倒臭い文句言い野郎だが、メンバーは懲りずに付き合ってくれた。

プレゼン資料を作ったり、コンセプトビジュアルを作ったり、動画を作ったり、デザイン系のことは私はサッパリできなかったが、苦手なことはスッパリ人に任せて休めるようになったことは、成長だと思う。図々しいけど。笑


新しい環境✖️新しい環境

初めての育休に、何かチャレンジすること。
特に、団体やプログラムに申し込んで、一定期間コミットメントを求められること。

本当に申し込んで大丈夫なのか、迷う気持ちがある人も、とりあえず飛び込んでみれば、結果的に、無条件に飛び込んでも得るものがあったと思えるくらい、素晴らしい人や経験に出会えるかも知れませんよ。

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