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その言葉に懸けた

誕生日あたりには、その1年のことをいつも振り返る。

「もし、今のエリアでチャンスがなくて、たとえばここから先の数年の間で、別エリアに、やりたいと思っている分野に挑戦できるチャンスがあるなら。転勤してでも…行きます。」

若手だからと、面談で毎回の決まり文句のように聞かれる将来のキャリアのこと。去年
の面談で、いつものように聞かれた時、思い切ってその言葉を伝えた。

何とかして今の状況を変えたい。その一心だった。

これを伝えてもダメならば……。
その言葉に懸ける、という選択肢をあの日あの時、私は選んだ。


その結果、この1年は自分の人生が大きく動いた。

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1年前の誕生日。その前の1年を思い返して、次の1年は心身ともに「健やかに」を優先しなきゃと強く思っていた。

でもその後も現実は上手くいかなくて。

やりたいことを見失いそうになるのを、必死で何とかして見失わないようにもがく自分。
でも色んなことが重なり、どんどん見えなくなってわからなくなる自分の将来。
1人の帰り道にふとガラスに反射して映ったのは、疲れ切って死んだ目をした自分の顔。
いっそもう倒れてしまえばいいのになんて帰り道に思ってしまう時もあった。

今考えれば、どれか一つが原因ということではなく、色んなことが複雑に絡み合って、メンタル的に追い詰められていたのだと思う。


何とかしなきゃと
焦って
もがいて。


でも、その傾いたメンタルを根本的に戻す術が私にはわからなかった。

…あとどれぐらいもつのか?
とにかく、この状況を変えたい。
今のままではダメだ。
どうしたらいい?
…思い切って…。

そんな時にあったのが、若手に対して定期的にある人事面談。

そこでいつも絶対にされる質問、将来やりたいこと•キャリアのこと。

この現状を変えるには今までと同じ答えじゃダメだ、そう直感的に思った。
今の状況を変えられるチャンスを少しでも広げなければ…なら。

「もし、今のエリアでチャンスがなくて、たとえばここから先の数年の間で、別エリアに、やりたいと思っている分野に挑戦できるチャンスがあるなら。今のエリアを出てでも…行きます。」

そうして、このnoteの冒頭の言葉を思い切って伝えた。その言葉に懸けることにした。

その時までは、今のエリアで挑戦できるチャンスがあるならそれが一番いいと思っていた。

でも、そのチャンスはいつ巡ってくるかわからない。もしかしたらそもそも巡ってこないかもしれない。

メンタルの傾き具合的にも、いつまで潰れずにいられるのか?

ならば、たとえそれが自分の今の生活を大きく変えることになったとしても、少しでも可能性を広げられるような選択をすべきでは?

そう思って、冒頭の言葉に懸けるという選択をした。


そこから時は流れ、数ヶ月後に

生まれ育ったエリアを離れ、別のエリアでやりたい分野に挑戦できるチャンスをもらった。


生まれ育ったエリアを離れること、
環境が大きく変わること
全てがまたゼロベースからになること、

不安は0です、と言い切れるわけではなかった。

でもあの時の選択は間違いではないはず。
そう思って新しい世界へ飛び込んだのが、1年前の誕生日を迎えてから約半年後のことだった。

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そこからさらに約半年が経ち、再び誕生日を迎えた。

生まれ育ったエリアを離れたことは寂しいことではあるけれど、
あの面談の時にあの言葉を伝えるという選択をしたからこそ、この半年間で新たに出会えた物事がある。

大きく環境が変わったからこそ得られた新たな経験もある。

自分の中で、メンタル的にも確実に何か良い方向に向かっている気がしている。

去年の誕生日から今年の誕生日まで、あの選択をしたことで、大きく変わった。
そんな1年だった。

そして、ここからまた新たな一年が始まる。

あの選択をしたからこそ、進むことになったこの未来を良い意味で楽しんでいきたい。

来年の誕生日へと繋がる次の1年間、大切にしたい思いだ。

#あの選択をしたから

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