香港の名優、石天(ディーン・セキ)さんの訃報
先日、香港の名優である石天さんの訃報が入ってきました。
香港でも大々的に取り上げてましたね。
コロナウィルスの影響もあり、親しい方々の間でも会う事は難しかったのかも知れないですね。ましてや癌を患って治療を受けていたとなれば。
ジャッキー・チェンのファンの中で石天さんといえば
「スネーキーモンキー蛇拳」「ドランクモンキー酔拳」などの道場の師範代役(意地悪)のキャラクターの印象が強いですね。
いやいや、こちらもなかなか
「カンニングモンキー天中拳」のへっこき風太郎も良いですね~飄々としたキャラクターがナイスなんですよね。
あとジャッキー作品ならば「拳精」で主人公と同じく寺の下働きの役で出てますが、いたって普通w
ジャッキー作品以外では
マイケル・ホイ主演・監督「Mr.Boo!」シリーズにも出演。
こちらは「Mr.Boo!ギャンブル大将」ですね。なぜかサモ・ハンがやられ役で出てますがw
石天さんはカジノのディーラー役、チョイ役で出演。しかし石天さんのお顔の美しさが際立っている作品だと思います~>やってる事アカンけどねw
結構サモ・ハンとの共演が多くてですね
デブゴンシリーズだけでも
「燃えよデブゴン カエル拳対カニ拳」
「燃えよデブゴン 友情拳」
「燃えよデブゴン 豚だカップル拳」
「燃えよデブゴン 正義への招待拳」
石天さんのコメディ・リリーフ的役割がいかんなく発揮されているのはデブゴンシリーズだと思います。>どの作品も観て損は無いかと
デブゴンシリーズの予告編が見当たらないんだが!!どこ行ったんや!!w
しょうがないから、同じくサモ・ハンと共演している「少林寺怒りの鉄拳」の予告編を
めっちゃシリアスなサモが観られるようです。
つい最近だと、「おじいちゃんはデブゴン」にカメオ出演してましたね。
カール・マッカ&ツイ・ハークと共にめっちゃチョイ役w
サモとの共演じゃないけど、台湾映画の「カラテ愚連隊」
ジョン・ウーの監督デビュー作のようです。
劇中に流れてくる曲がザ・70年代テイストのトランペットが効いている壮大な雰囲気の曲ですね~
上2作品(「少林寺怒りの鉄拳」と「カラテ愚連隊」ね)とも予告編を観る限りだと、やはりコメディリリーフ的な役どころなのかな~?
あ、この作品ってジャッキーが武術指導しているようですね。(出演している可能性もあるとかないとか)
石天さんには、香港映画界における大きな功績がありまして
それがカール・マッカ(麥嘉)、レイモンド・ウォン(黄百鳴)と共に設立したシネマシティ(新藝城電影公司)の存在。
上記3人とツイ・ハーク(徐克)、施南生、エリック・ツァン(曾志偉)、テディ・ロビン(泰迪羅賓)が加わり新藝城七人小組と呼ばれていたようです。>いや、どんだけそうそうたるメンバー揃えてんねんw エリック・ツァンやテディ・ロビンもプロデューサー能力凄いですからね
サミュエル・ホイ&カール・マッカ主演「悪漢探偵」が大ヒット
監督:エリック・ツァン
香港での興行成績1位は未だに破られてなかったんでしたっけ>すごくない?
それまでの香港映画といえば即興性:ジャッキーなどもそのスタイルといえるかも。現場で脚本その他色々改変されていくのが特徴だったようなのですが
シネマシティはそうではなく、脚本を重視し改変されないように徹底して管理をしたとのこと
今までの慣習を大きく変えていくような変革を起こしたんですね。>こんな一言で表せられるような単純な事ではないと思いますが。そのシステムが功を奏して、安定したヒット作を生み出す事が出来たようです。
その後、シネマシティは次々とヒット作を生み出していきます。
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」
蒲松齢の小説「聊斎志異」の一説「聶小倩」が原作になっているので、ジャッキー主演「ナイト・オブ・シャドー魔法拳」のツァイチェン&シャオチンのエピソードとも通じるものがありますね。
「大丈夫日記」
監督は、ポリストの敵チュウ・タオ役でお馴染み楚原さんですね
「友は風の彼方に」
結構チョウ・ユンファが主役に抜擢されてますね。バディ役のダニー・リーがカチッと決まったスーツスタイルでカッコ良い
タラちゃんことクエンティン・タランティーノが、この作品からもインスパイアされて「レザボア・ドッグズ」を作ったとか。
それらの功績が讃えられ、2017年に台湾金馬奨にプレゼンターとしてテディ・ロビン・クァン、ツイ・ハーク、施南生、レイモンド・ウォン、エリック・ツァンが出席。
そうなんですよね。破竹の勢いでショウ・ブラザーズやゴールデン・ハーベストと肩を並べられるほどの存在になりましたもんね。
YouTubeに飛んだら見られるようです。
石天さんは90年代に俳優を引退し、実業家としての道を歩んでいました。
最後なんですけど、石天さんの代表作ってなんでしょうね?
主演作もないわけではないのです。
「滑稽時代」
予告編がどこに行っても見られないのが悲しいです💦
監督:ジョン・ウー
イラストにある通り、石天さんはチャップリンの恰好そのまんまで出てきます。内容も「モダン・タイムス」「キッド」のオマージュ的なものになっているようですね。
ついでに描いてみたイラスト。チャップリンの滑稽なスタイルを真似てはいるんですが、お顔の美しさが際立つなw
主演ではないものの、石天さんの代表作となりえるものがこちら
「男たちの挽歌Ⅱ」
もちろん、シネマシティ制作。
娘を殺された偽札製造組織の男、ルンを熱演しています。
コメディリリーフではない、非常にシリアスな石天さんが観られます。
チョウ・ユンファ&ティ・ロンも良いのよね。このシーンではすでにボロボロですが💦
石天さんはⅡのみに出演していますが、「男たちの挽歌」はマジ名作なので、Ⅰから拝見する事を強くオススメします~
チョウ・ユンファ演じるケンに盛大なツッコミできるしw
いやでも、作品で馴染みのある俳優さんがお亡くなりになるというニュースは悲しいですね。私は遺して下さった作品を拝見して弔う事しかできませんが。
本日上げた作品はどれもこれも名作なので、よろしかったら是非(^^)
最後まで読んで頂き、ありがとうございます(^^)
参考資料:新藝城と徐克(雑賀広海)