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ダメな時期とぶち上げ時
こんにちは。
あなたの人生のエキストラ、よくいる佐藤です。そこそこ脳筋です。
筋トレ歴という概念
私の趣味のひとつにジムでの筋トレがある。
大学生のときに友人(ボディビルダー)に教わった。
ジムでよく使われる質問に「トレ歴どれくらいですか?」がある。文字通りトレーニングを始めて何年かという質問なのだが、私は毎回答えに困る。
ジムでの筋トレは面倒くさい。道具や着替えを準備してジムへ行き、食事やサプリメントに気を遣い、様々な情報も日々追いかけながら自分の体を変化させることに勤しむ。
私は熱しやすく冷めやすい。ハマればそのことしか考えず、飽きればスパッと離れていく。正直このnoteもいつやめるかわからない。
筋トレに対しても同じで飽きると全くジムに行かなくなる。場合によっては解約する。そしてまた時期が来ればハマる。
それを繰り返していると1年間の間に3〜4ヶ月しか筋トレをしていないような状況が起こる。
つまり、筋トレを始めてから今に至るまでの期間と実際筋トレに取り組んだ期間にかなりの乖離が生じる。
なので「トレ歴何年ですか?」に対しては
「20歳くらいからやってますが…ぎゅっとすると2〜3年です、へへへ」という回答をするのが通例となっている。
このあと使うかはわからないが、なんか頭がよさそうに聞こえるので実際に筋トレに取り組んだ期間のことを筋トレ歴´(ダッシュ)と呼ぶことにしよう。
ダメになる予兆
筋トレに限らず、熱が冷めるときには明確な前兆がある。
そのときの自分がやりたいことをおおむねやり遂げられた場合、あるいは絶対にやり遂げられないと確信した場合だ。
特に男性であればベンチプレス100kgが分かりやすいかもしれない。
ベンチプレスという種目で100kgを上げる難易度は(多くの人にとって)筋トレに熱中する動機としてちょうどいい。20代で頻繁に筋トレができる環境であれば半年から1年で達成できる人が多いと思う。
100kgを達成するととんでもなく嬉しい。見守ってくれるジム仲間とハイタッチするくらい嬉しい。
だが、達成した後の次の目標設定は意外と難しい。
これまで100という数字を目指して計画を立て努力してきた人にとって100を超える数字は結構扱いづらい。そうすると「一応目的は達成したし、1回他のことやるか」という思考になる。場合によっては急に120kgなんて目指したりするものだから難易度が跳ね上がりやる気が削がれていく。
こんな感じで、ジムから足が遠のき、筋トレ歴と筋トレ歴´の差がじわじわと開いていく。
やる気の根源
モチベーションには内発的なものと外発的なものがある。
内発的モチベーションは自分の思考から意欲が湧き出る感じ、外発的モチベーションは報酬や懲罰に対して「報酬もらうために(罰受けないように)頑張ろう」という感じだと思う。知らんけど。
内発的モチベーションと外発的モチベーション、長続きするのは前者だとされている。モチベーションという燃料を内から生むか外から供給するかという話だから直感的にもそうだろうなと思う。
特に趣味においては自分がやりたくてやっていると思うので継続するために内発的なモチベーションは重要だ。
さて、筋トレ歴から筋トレ歴´を引いた期間、筋トレ歴(虚)に欠けているものは知識だと私はうっすら考えている。
ダニング=クルーガー効果(曲線)というものがある。割とビジネス書や自己啓発本などで取り上げられる機会が多い。改めてザクっと説明すると知識量とその知識への自信は必ずしも比例しないという話だ。むしろ学び始めのときほど自信だけが高く知識量が増えると自信がぐっと無くなり、専門性が高まるとともに徐々に回復していくがそれでも学び始めの頃ほどの自信には至らない。
ダニング=クルーガー効果は知識に対する自信の話だが、モチベーションにも割と近いものがあると思う。下がったやる気を再びじわじわ上げるにはやる気が湧いてくるような知識が欲しい。
またぶち上がるとき
ベンチプレス100kg達成後にモチベーションが下がるのはその後の目標設定やアプローチをよく知らないからだし、専門性の高い本を途中で諦めてしまうのはその分野への前提知識が足りないからだと思う。知識の引き出しには未知の分野や既知の分野の未知な領域へ立ち入るときの地図がしまわれている。
ならば解決するのは知識だ。知ることで人は必ず幸せになれる。
とは限らないと思う。知らない方が幸せなことなど、世の中に溢れている。
ここまでモチベーションの上げ方みたいな論調で書いていてあれだが、私自身は筋トレ歴(虚)も大切にしたいし肯定したい。
「人生は一度きり!」なんて言っているのを見ると「はあ……そうッスね(笑)」と返してしまうタイプの私だが、できるだけ色々な経験がしたいと思っている。
その点、筋トレ歴(虚)は筋トレに割いていた思考やモチベーションのリソースをゴリゴリ削りほかのものへ興味を移す余裕を与えてくれる。そしてそこで得た知識や経験がまた筋トレに立ち戻らせたり、ほかの趣味を面白くしてくれる。
モチベーションは季節のようなもので、温度が上下し、移り変わり、また還ってくる。幸せになれるかは分からないが、私は自分の中にある季節を感じながら徐々に引き出しを増やせればいいなと思う。
最後に
「色々な経験がしたい」が錯綜すると、結構トんでる行動になることがある。友人(ボディビルダー)には「君みたいな普通の見た目のやつが一番ヤバい」と言われた。機会があればそのうち書こうと思う。
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