「月がきれいですね」案出し

 テレ東ドラマシナリオコンテスト、自由度が増した分シナリオにするのが難しいです。僕的には制約が多い方がむしろ色々と決めやすい気がします。
 苦戦しているので、前回のようにまずは案出し記事を書いてみようかと。そしたら執筆のエンジンがかかるかも。
 応募を考えている作品はこちらです。

 ○月×日深夜0時、日本から「好き」という言葉がなくなる。その時、月島湊は自室でクラスメイトの西崎航太に宛てたラブレターを書いていた。急に文言に詰まる湊。
(人間は言葉によって物事を認識しているので、好きという感情自体も今一つ認識できなくなる)

 それでも手紙を書き上げて西崎に渡すも、彼も解読できない。西崎はこの意味を湊に直接問いただす。
(書かれていた文言は「私はあなたと一緒にいたい」的なことで「だから何?」という反応)
 どうにかこうにか好意の片鱗を伝え「一緒にいることはやぶさかではない」と放課後のデートにこぎ着ける。

 デートの内容は街をブラブラする感じ。本屋の前を通りかかって「何冊も読んだ小説家」の話をして「個人的に世界一美味しいと思うスイーツ」を食べながらお茶して「可愛くて仕方がないペット」を連れたお姉さんと遭遇する。
 この気持ちを表す言葉がどうして見つからないんだろう。

 帰り道、2人は月を見上げる。「月がきれいだね」と言って湊は気付く。この気持ちは共有・共感されてこそ意味があるのだと。私が西崎くんずっと一緒にいられたところで、西崎くんが同じ気持ちでなければそれは悲しいことだから。
(好きという気持ちを言葉に出して伝える時は同意や共感を求めていることが多い。逆に言えば既に共感が得られていれば言葉はいらない。ということを、会話の中で「好き」というワードを使うことなく発見したい)

 ……とまあ、ベタもベタな高校生の恋愛を考えています。ラストも「月もきれいだけど、月島もきれいだ」くらいくさいことを言わせようとしています。夏目漱石さんごめんなさい。
 100文字の原案が「ある日」だったので、それまでは普通に使っていた「好き」という言葉が急に出てこなくなる感じを想定していますが、合ってますかね?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?