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東部地域局通信 <号外(防災特集)>(2023.9.1)



 東部地域局では、防災訓練や防災啓発などを通して、危機対応能力の強化に取り組んでいます。 8月1日から9月8日を防災啓発推進期間とし、情報発信を行っています。


 今から100年前の9月1日に、関東大震災が発生しました。このことから、9月1日は様々な災害についての意識を深め、 防災意識を高めるための日として「防災の日」と定められています。
 静岡県東部地域局では、100年の節目の年に当たり、防災意識の向上を目指して、東部地域局公式SNSで関東大震災 の被災状況、実験動画、発災時に役に立つ知識等を発信します。

関東大震災の概要

 1923年(大正12年)9月1日に相模湾北西部を震源として、関東大震災が発生しました。マグニチュードは7.9、最大震度 は7と推定されています。関東大震災は近年の災害と比較しても、大きな被害をもたらした大地震でした。そのことが以下 のデータからわかります。

■ 死者・行方不明者数
 関東大震災の死者・行方不明者数は約10万5千人(約9割は火災に よるもの)でした。東日本大震災では約2万2千人(災害関連死含む)、 阪神淡路大震災では約6千5百人(災害関連死含む)ということから、 関東大震災の被害の大きさがわかります。

■ 国内総生産(GDP)に対する経済被害
 関東大震災の経済被害は約55億円、当時のGDPに対する割合は 約37%でした。 東日本大震災のGDP(当時)に対する経済被害は約3%、阪神淡路 大震災は約2%でした。GDPに対する経済被害の割合が40%を超 えると、その国は立ち直れなくなると言われていることから、関東大 震災は日本の経済を揺るがすほどの大災害であったと言えます。


東部地域局で保管している凌雲閣(浅草十二階)の惨状


関東大震災による静岡県東部地域の被害

 関東大震災は東京都・神奈川県などの南関東の地域を中心に大きな被害 がありましたが、静岡県東部地域においても被害があったことが過去の文 献に記されています。
 熱海市・伊東市の沿岸では地震からわずか10分で津波が到達した地区も あり、家屋が流されたり、死者が出るなど大きな被害を受けました。伊東市 内の各地には当時の津波の浸水地点を示す石碑が残されています。
 御殿場市・小山町では多くの建物が倒壊しました。御殿場駅の西側で貨物 列車が脱線転覆したり、小山町では建物倒壊に伴う工場火災が発生し、多く の従業員が圧死・焼死したとの記録が残されています。

伊東市の関東大震災時の津波の浸水地点を示す石碑


東部地域局公式SNSで チェックしてみてください!


 『ぶるる』は木造建物の模型であり、地震時の建物の揺れや 耐震化の効果について実際に間近で見て体験できる実験教材 です。
 その『ぶるる』を使用して家の耐震化実験を行いました。 筋かい(すじかい)※ の有無や屋根の重さの違いで建物の被害状況が 異なる結果となり、耐震化の重要性がよく分かります。
 ※筋かい:柱の間に斜めに入れた部材。


 停電時に真っ暗!・・・そんなときでも大丈夫! 「ツナ缶(油漬け)」「ティッシュペーパー」「缶切り」 この3つがあれば、誰でも簡単にツナ缶ランタンを 作ることができます。


 どこの家にもある毛布・洋服を 使って担架を作る方法を紹介し ています。発災時だけでなく、日 常の生活でも、いざというときに 役立つ知識です。
 その他にも、災害時の対応につ いて、動画で分かりやすく紹介し ています。