見出し画像

意見を問われて答えられないのはなぜか?

新人の先生や、開業準備中の先生と話していて最近気になることがあります。
それは、複数人で話していると、投げ掛けられた質問に対して積極的に答えようとする人が少ないということです。

さすがに名指しで質問すれば答えてくれる人の方が多いですが、名指しで質問されてさえ、あまりしっかり答えない、答えられない人もいます。

これは意図があって、『あえて答えない』という判断をしているのか、ただ『答えられない』だけなのか、では大きく変わります。

ここに対して、きちんと向き合えている人はどれぐらいいるでしょうか??

あえて答えないと自分自身でその場で判断した上で、質問に答えていない人はその人なりのお考えの中で選択して行なっている事なのでそれで構いません。

しかし、自分で答えないと”判断”したわけではないのに、自分のことや事業のことに関する質問に満足に答えられなかった経験のある人は、そのことにより多くのチャンスを逃している可能性があります。

自営業者にとって、ただただ漠然とチャンスを逃すなんて行為を何度も犯すわけにはいきませんので、該当する方はその理由について一度しっかり検討してみることをオススメします。

答えられなかった理由について考えてみる。

まずはその答えられない理由はなんだったのかを掘り下げてみましょう。

出来るだけ多くの具体例を思い返してみながら、自分はどの傾向が多かったかを考えてみてください。

①質問者との信頼関係がないから答えたくなかった
②個人的に聞かれたくない地雷に関する内容に抵触した質問だった
③答えたら自分がなんらかの損をしそうだったから
④質問の意図や問われている内容がわからなかった
⑤本当にただなんとなく答えられなかった

おおよそこの5つのどれかに分類されるのではないでしょうか??

例えば私の場合、なんとなく答えたくないなって思う場面は、思い返すと1のパターンであることが多いです。

「なんでアナタにそんなこと答えなくちゃならないのですか?」
というやつですね!
人間誰しも好き嫌いはあるので、①に関しては多少は諦めてもいいのではないかと考えます。

ですが、あまりに①のパターンばかりという方は、さすがに社会人としてある程度の社交性は身に付けるよう努力しましょうと言わざるをえません(自戒)

改善出来る余地があるのは2以降のケースに当てはまる人になってきます。



地雷界隈について質問されたら。

今後どのような戦略をとっていくかで判断がわかれますが、結論としては、地雷を開示していく方法と地雷から論点をずらす方法のどちらかを選ぶことになると思います。


①地雷を開示していく方法
どういった類いの地雷なのかによって、開示すべきか隠すべきかは変わりますが、例えばその地雷が、カッコ悪い・恥ずかしい等のプライドが許さない系のものならば開示しても構わないものである場合が多いです。

例えば学歴や合格にかかった年数、結婚歴や職歴に関わることなんかは聞かれる事も多いと思います。

私は工業高校卒業という低い学歴を公表していますし、バツイチの夫と結婚している(私は初婚ですがw)ということも特に隠しておりません。

士業なので高学歴な人が求められやすいという環境はあるものの、とはいえ、工業高校卒も武器になるから開示しています。
そういうタイプの方が好きな人も確実に存在するからです。

バツイチの夫とのエピソードも、離婚や養育費で悩んでいる人たちに対して、自分の夫にもこういうことがあったのですが…とこちらから開示することで、心理的ハードルが下がることもあります。

自分自身のことではない夫のエピソードトークですら共感を得られることもあるので、ご自身のエピソードであればなお、当事者同士として共感力は強まるものと思います。

共感を得られやすいようなカッコ悪い・恥ずかしいエピソードは、笑われるかもしれない・バカにされるかもしれないというプライドを捨てることができれば武器に変わります。

いきなり色んな事を開示するのは難しいですし、ただの暴露野郎みたいになってもダメなので、少数の信頼出来る人の集まりの場で、自分にとってハードルの低い話から少しずつ開示する練習をしてみるのがいいと思います。

そこで笑うような人は付き合うべき相手ではなかったというだけのことなので、難しいかもしれませんが傷つく必要はないんだとしっかり自分に言い聞かせながらトレーニングしてください。


②地雷から論点をずらす方法
開示できるような内容のものではない場合、開示はしないと決めた場合はこちらで対応していきましょう。

自分のどこに地雷があるのかは自分が1番よくわかっているのでこの方法はとても簡単です。

『このエリアの質問がきたら、この方向に流す』と予め決めておけばいいだけです。
そのためのエピソードトークも仕上げておきましょう。

たとえば私がよくこの手法を使う例だとこのような感じです。

ex)「旦那の給料で生活出来るんだから楽しく仕事ができていいですね?」
→「うちの夫はいつどんな私に対しても必ず花丸をつけてくれる男気溢れる人なので本当に感謝しかなく、結婚して8年経ちますが、未だにめちゃくちゃ大好きです」

このように、質問者が聞きたいであろう、旦那の給料どれぐらい?とくとめの売上どれぐらい?廃業しないのって旦那に食わせてもらってるからなんでしょ?という質問には一切答えず、ただただ夫の素晴らしさを褒め称えて惚気るという返しをしています。

だいたいこの返しをすると相手はつまらなく思って向こうから話をやめてくれます笑
しつこく同じような質問を続けるようなら、しつこくこちらも夫を褒め称え続けるだけなので、ずっと平行線で終わります。

私の場合、この質問が地雷というわけではないのですが、このような目で私を見ている人に対して真面目な返答をすることに意味を見出だせないのでスカしています。

こちらが真実の数字を発したところで、信じなければその人の中ではウソになるので無意味ですよね。
証明してやる義理もないですし、思いたいように思ってくだされば結構というスタンスです。

このように、自分が答えたくない質問回りにはしつこく話続けられるウザエピソードを用意できると、テンプレ回答するだけなので一気に楽になりますよ。

ex)ご結婚はされてますか?
→どっちだったら私に依頼してくれますか?

みたいなシンプルな返しでもオッケーです!
ここで大事なのはすぐに何か返事をして方向を変えることです。

返答速度が鈍いと、何か隠したいことや弱味があるのかなと要らぬ邪推を呼ぶ場合がありますので気を付けましょう。



返答することがマイナスになる可能性がある場合。

接客業においてはタブーの話題があります。
政治・宗教・野球がその最たるものですね。
これらは答えるだけで自らにマイナスが及ぶ可能性があります。

自分がその場のトークを回していればそもそもそういった話題なんてしなければいいだけのことですが、他の人がいるとそういうわけにもいきません。

阪神か巨人か!?みたいな質問であれば、良いか悪いかは別として、ソフトバンクです!という逃げ道もあるでしょう。
とはいえ、そんな簡単にはいかないデリケートな場面もあるわけです。

例えば、とある顧客のところではとある政党を支持しており、そのお付き合いで新聞をとったとする。
また別の顧客は別の政党を支持しており、その新聞をとるようお願いされる。
そして、その両紙が事務所にあるところを別の相談者に見られてしまい、「先生はどちらを支持していらっしゃるのですか?」と聞かれてしまった…みたいな場面です。

この場合、営業の一環でとってるだけなので自分の思想信条とは関係のないことですが、この相談者が何を支持しているかわからない以上、安易に付き合いでとってるだけとも言えません。

下手をすれば第3勢力の支持者の方で、だったらうちの新聞も…!と言われる可能性だってあるわけです(怖)

こうなると、何を答えても答えること自体がマイナスになってしまう可能性があります。
しかし、何を答えてもマイナスになる可能性がある質問というのは、等しくプラスになる可能性も秘めています。

マイナスを引く覚悟で博打に出てプラスを狙うか、プラスもマイナスも本件においては必要無いと判断するか、しか方法がありません。

この相談者はあの政党支持っぽいからそっちで言ってみる!なのか、どちらも興味がありませんと言って回避するのか、ということです。

これはどちらが正解ということもないので自分に合った方、または、相手を見て選んでください。
よく観察すれば正解が見える場合もあります。

私はしっかり観察して、正解かな?と確信できた場合はそっちを支持している方が周りに多いんですよ(ニッコリ)ぐらいの返事を返します。

まかりまちがっても、そちらを支持しています!というウソは絶対につきません。

確信できない場合や、特別付き合いたいと思う相手でなければ完全に回避です。
今後のしがらみを思うと面倒なので。

(ちなみにこの新聞の話は営業時代に会社でとってもらってこのような事態になっていたことはありますが、今はさすがにお付き合いで新聞はとっていません笑)


質問がわからなかったとき。

この場合は後で確実に質問を振り返って考えてみてください。
その時テンパってしまってわからなかっただけで、落ち着いたら答えられるのか、それともやっぱりわからないのか、では対策が変わります。


テンパってわからなかっただけの人は、どんな人と接してもあがらない努力をしましょう。
基本的には相談業務や商談はアドリブ勝負なので、ここが弱いとツラいです。


知らない人と話す練習をしましょう。
公園にいるお年寄りに話しかけるとか、バーでカウンター席に座って1人客に話しかけるとか、そういう話しかけやすいスポットから練習してみてください。


あとから考えてみても質問の内容がわからなかった場合はそのことについて勉強してみましょう。
他者との会話の中で生まれる不明点は絶好のインプットチャンスです。


質問そのものについて学んだら、次からそれを問われても答えられるように自分の見解が話せるようになるまでインプット出来れば完璧ですね。


その際もし、答えられなかった質問者へ連絡がつくようでしたら、あの時答えられなかった質問についてですが…とこちらから連絡してみましょう。


学びの機会を得られたことへの感謝をお伝えして、自分の見解を伝えることで、『質問に答えられなかった人』という印象から、『答えられなかった質問を勉強してきた人』という風に印象に塗り替える事が出来ます。


プラスではない印象を与えてしまった場合は早々に書き換えておいた方がいいです。
たいしたことでなくても、なんとなくあの人はマイナス印象だった、という記憶は残りやすいので、そう思われた相手から仕事上の連絡が来ることはほぼ考えられません。


相手も忙しければ無視してくれますし、メールぐらいは送っておいても怒られたり迷惑になったりする事は考えにくいので勇気を出して記憶の書き換えに挑戦してみましょう。


なんとなく答えられない。

これが1番の悪です。
なんとなく、なんて事は絶対にないはずです。
必ず何か原因はあるはずで、そのことと向き合っていないとなんとなくという答えになります。


"なんとなく"の理由を突き止めてください。
でなければ、あらゆるところでなんとなく答えられないということを繰り返し、チャンスを逃し続けることになります。


また、あちこちでそういうことをしていると、あの人は何を聞いてもちゃんと答えてくれない人・質問に答える能力のない人というレッテルを貼られる可能性さえあります。


会社員であれば自分の意見を殺すことを多く求められますが、自営業者は違います。
個人事業主といえども、代表者が自分の意見を持っていないようでは取引するのが不安になります。


遠慮は日本人の美学かもしれませんが、自己アピールをすべきときにしないことや、チャンスを掴みにいこうとしない姿は積極性に欠ける、やる気がないと評価されます。


私が仕事のお手伝いをお願いするときやお客様を紹介をするときも、やはり質問に答えなかった人たちは脳内選考で自然と落選していきます。


限られた時間の中でしかコミュニケーションがとれないとなると、どうしてもプラスの要素が見える人へ優先的にお願いするのは当然の心理ですよね。


「遠慮しただけで本当はやりたかった」なんて気持ちは相手には伝わりません。
言葉や態度で表さなくては伝わらないことの方が多いです。
特にビジネスの場においては、相手に自分の気持ちを慮ってもらおうというのは甘えでしかありません。


自分に関することと事業に関することは、しっかりと自分の意見を伝えられるように、話す練習をとにかくたくさんして、チャンスを掴み取れるようになりましょう!


今回の記事はここまでです。気に入って頂けましたらTwitter等で感想と拡散を頂けると幸いです。

★私が運営している行政書士のためのオンラインサロンです★
ギョーショのオンラインGYMへようこそ!⇒https://gyo-gym.com/

☆行政書士のための無料メルマガです☆
毎月1回、行政書士のためのお役立ち情報等を無料で配信しています。
下記フォームよりぜひご登録ください。
オンラインGYMメルマガ支店⇒https://88auto.biz/tla-admin-office/registp/entryform2.htm


もし気に入って頂けましたらサポートよりもスキとシェアをしていただけると有頂天になって更新頑張れると思います(*≧∀≦*)