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自作PCの冷却性能向上

以前BD4というケースを使って自作PCに挑戦しました。しかしCPUの冷却が少し弱い状況だったので今度は冷却性能を強化していきたいと思います。

BD4はケース自体がヒートシンクになっています。CPUからヒートパイプでアルミ製のケース側面に熱を逃がす仕組みになっていますがメーカーによると冷却性能はTDP65W程度まで。インテルの12世代CPUはハイブリットコアアーキテクチャを採用しているためTDPではなく低負荷時のPBPと高負荷時のMTPで熱設計電力の値を表します。今回使用しているCPUはCore i3-12100FなのでPBPは60W、MTPは89Wとなっており高負荷時のMTPがケースの冷却性能を上回ってしまっています。実際、普通のネットサーフィンや画像編集程度の作業であればコアの温度は安定していますが、3DCGのレンダリングなどCPUをフルに使うような場合は最高100℃まで上がってしまいまい冷却しきれなくなっています。

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より高い冷却性能が求められる場合を想定してDB4ケースの販売元のSTREACOM社から冷却性能を強化するDB4 - LH6 Heat Pipe Kitが販売されています。冷却性能強化のため早速購入して試してみることにします。LH6 Heat Pipe Kitは通常ケースの1面だけをヒートシンクにしていたのを2面で放熱できるようにしたもので、追加のヒートパイプと設置用の金具が入っていました。

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ヒートパイプがマザーボード上の部品と干渉してしまったりといろいろトラブルはありましたがパイプの出る方向や場所を調整してなんとか取り付け完了。側面2面に熱を逃がすようになっているのが分かります。ヒートパイプも増えました。

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ヒートシンクを兼ねるケース側面を取り付けCPUに負荷をかけていきます。継続的に負荷をかけて最高は85℃程度まで上がってしまいましたが、すぐに温度が下がり60℃付近に落ち着いています。ファンが付いていないため冷却にタイムラグがあるのかもしれません。ケースを触ってみると2面が暖かくなっており追加したヒートパイプが機能していることが分かります。タイムラグはありますが最高温度、平均温度共に下げることができたので冷却機能強化は達成され概ね満足です。

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CPUの反り対策

インテルの12世代CPUは反りが発生することがありちょっとした問題になっています。このCPUの反りに関しては調べてみるとかなりの数の検証動画や記事がでてきます。CPUの冷却に影響が出て本来の性能が発揮できなくなるとする記事や、個体によっては影響が無いという記事などいろいろな結果が報告されています。本来の性能がでなくなる原因としてはCPUのヒートスプレッダが反りヒートシンクとの間に隙間ができて冷却が不十分になることだと言われいます。また、反る原因はCPUソケットの押さえつけ圧が強すぎるのと固定金具の支点位置が悪いことが挙げられています。自身のCPUでテストしていないのでどの程度影響があるかはわかりませんが、反っているより反っていないほうが良いことは確かでしょう。せっかく冷却周りをアップデートするのでCPUの反り対策もついでにやってみようと思います。対策アイテムとしてPCER24さんという方が個人で販売しているCPU固定用金具のAnti Bent Cool Boosterという商品を購入しました。

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純正品の固定金具がCPUの中央付近を2点で押さえつけるのに対してAnti Bent Cool BoosterではCPUの縁部分全体を押さえつけることで圧力が均等にかかり反りが起きにくい工夫がなされています。アルミ製で丈夫な作りです。

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取り付けてみると製品の加工精度も良く非常にしっかりし保持できている印象。純正の固定金具と比較してもこちらのほうが安定感があります。効果の程は分かりませんが純正金具より安心感が得られる製品でした。自分でパーツを変えたりできるのは自作PCの楽しい部分。また少しづつ手を入れていきたいところです。

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