見出し画像

こんな心のマグマを噴火させられる場所なんて #真夜中インター によせて 


「私には私の、確固たる世界があった」

このお祭りに参加しようと、やっと決心をつけて書き出しを考えていたら上の一文が、ぽっと浮かんだ。

私は閉じた人間で、自分の思い、自分が楽しいと思うことを、リアルの生活で人とシェアなんてしてこなかったし、できないし、そういう発想自体なかった。
でも、頭と心の中には、ふつふつとマグマが煮えたぎっていたのだと思う。

長いことマグマをかかえている自覚?いや、誰かと分かち合いたいという自覚だろうか、そんなものを感じたことはなかった。
けれど3年前の春、「もうこのことを一人でかかえていられない。読んでもらえなくてもいいからどこか人目に触れる可能性のある所に思う存分書いてみたい」と、はっきりとした目的があってnoteを始めた。

今思えば、自分の中のマグマとそれを分かち合いたいという思いを自覚した瞬間だったかもしれない。

それは「十二国記」世界の設定、という極めてマニアックかつピンポイントなことについての考察妄想だ。

15年の歳月を経てシリーズの続きが刊行される、というアナウンスが最初にあってから発売までさらに3年。
発行は延びに延びたのだけれど、恨みつらみよりもストーリーの続きがどうなるのかの妄想が夜な夜な止まらな過ぎた、楽しすぎた3年間。

「十二国記」という特殊な世界の仕組みがどうなっているのか、それはストーリーの根幹とも大きくかかわることで、その仕組みにより主人公たちの運命は大きく変わってくるのだから、布団の中での妄想にも力が入るというもの。

もう自分一人で考えているだけなんて耐えられない。読まれなくてもコメントをもらえなくても、人目にだけは触れさせたい。

「どう?!私のこの考察、予想、妄想!!」

結局18年待って新刊が売り出され、物語が完結してからではあったけれど、その長い間考えてきたことをやはり自分の中に埋もれさせるだけでは終わらせたくなかったのだ。

・・・・・

この『真夜中のインター』文化祭に参加するのに躊躇していたのは、こんな私のnoteが「創作」といえるのかどうか、という一点にある。

人の心をふるわせる作品をゼロから作っているわけではない。
その行為の孤独さ、必要とされる集中力、時には自分の闇とも向き合う、そんな、私には到底出来そうもない作業を経て作品を生み出している方たちの祭りに参加する資格なんて。

私のnoteは「コンテンツありき」だもの。

でも私はnoteに書き始めて、「インターネットで書いてよかった」と確かに実感している。

私は閉じた人間だと最初の方で書いたけれど、そういうタイプの人間の傾向なのか、とにかく気になることを、狭くずっとこだわって追究しがちだ。
点のような小さな穴を、深く深く執念深く穿ち続ける・・・こわw

で、閉じているから人とシェアできないということと、語り合いたいことがピンポイントでマニアックすぎて、周りの人にうかつに熱く語りかけられないという自覚と、両方がある。

「こんなこと、いい大人が熱く語るの恥ずかしいよね」「いい年してびじゅチューンとかないでしょw」

リアルの世界で周囲と自分を見比べると、卑下しかない。
でも、インターネットの世界なら、もう思う存分心のマグマを噴出させられる!!

↑このエクスクラメーションマークが二つも付く私の心情!!

ずっと、好きなことを誰にも語らない、語れない、語らなくていいと思ってきたけれど、それだけではあかんかったのだなぁ。

すごくいい歳をして、やっと、こういう大人げない熱いマグマを肯定できたし表現する場が与えられた。
(マグマを噴出させるまでも、長い熟成期間が必要だったのだなぁw)

インターネットで創作してよかった、というかインターネットがあってよかった。

今は、「十二国記」よりさらに大人げなく「びじゅチューン!」について、本当にずっと、重箱の隅をつつくようなこだわり記事を嬉々として書いている。

ああうれしい。よろこばしい。たのしい。

そして、そんな記事に時には30以上もスキが付くこともあるんですのよ奥さん。
もっと嬉しい!
広い世の中には、私が面白いと思うことを面白いと感じてくださる方がいるのだ。
インターネット万歳。

さらには私と同じように、激狭の事象を面白がって、マニアックな記事にされている方々もたくさんいらっしゃって、ますます嬉しいのである。
大好物。

日頃色々、深刻なことまじめなことを考えないわけではないし、気難しい自分を持て余し気味なところはあるけれど、私が書きたいのはそこではない。

この心のマグマを、思う存分噴出させられる。
そんな心のマグマを、マイナス要素でなく自分の一部として、冒頭で書いた「自分の確固たる世界」として肯定できた。ご機嫌よう生きられる。

ありきたりかもしれないけれど、それが私の「インターネットで創作してよかったこと」だ。


この文化祭に参加する記事です。

楽しそうな文化祭をちょっと外側から眺めているつもりでしたが、勇気を出して足を踏み入れてみました。
『真夜中インター』創刊、おめでとうございます。


お読みいただきありがとうございます。楽しんでいただけたなら嬉しいです😆サポート、本と猫に使えたらいいなぁ、と思っています。もしよければよろしくお願いします❗️